Zsasz 1st アルバム 「⸮」全曲レビュー
こんばんはひいろです
3月17日、ついにリリースされましたZsaszの1stアルバム
全曲鬱P製作による11曲、余すところなく覗いていきましょう
ちなみにタイトルの「⸮」は皮肉記号と呼ばれるものでアイロニーマークと言うらしいです(Wikipediaガン見)
「いわゆる○○」といったような表現技法を指すとのことで、ちょっと斜に構えた感じが素敵
Z ALERT
オープニングSE
ライブの入場SEとして使われていたものですね
英語のリスニング能力皆無なので何言っているのか雰囲気しか分からないのが悲しい
アラートが鳴り響く中でメンバーが登場しライブが始まるって構図、定番ですけどテンション上がるので好きです
KAWAII NANKAII
トラップ感満載なパートと「Bメロ→サビ」的な展開を両立させた印象の曲
曲の入りはBLACKPINKのKill This Loveを連想しました
サビになると急に90年代の香りが
メロディの建て方や進行が日本的というか
最新の流行を抑えつつ、アイドルソングとしてしっかりと成立させてるように感じます
手数を詰め込むことなく音の厚みを押し出したサウンドが聴いていて心地良い、音響のいい会場で轟音で聴きたくなりますね
あとはアルバム全体として言えることですが、しっかりと「メタル」を下地にしていそうなところが個人的に大満足なポイントです流石鬱Pありがとう
ギターとバスドラの音作りがたまりません
ときどきひかる
こちらはMV公開されている曲ですね
過去にMV聴きながらレビュー書いた曲です
音は聴いた感じ変わっていなそうなのでこちらでは割愛させていただきます
サビでドラムパターンが変わっていくのが大好きですとだけ
食事ー2021 Ver.
入りの「Ha-Ha-Ha-」からテンション上げてくるナンバー
間奏のドラムパターンとそれに乗る「ハイヤ、ハイヤ、ハイヤ腹減った」のファニーな感じとかがもともとボカロ曲として発表された所以を感じるところ
前2曲と比べてバンド感強めでベースがめちゃくちゃ弾いてるので聴いてて楽しくなってきます
一回くらい生演奏でやってほしいなあ
おバカなポップ
こちらはKawaii FutureBass風味に重低音リフを乗せたナンバー
リフが正真正銘メタルメタルしているのにすんなり馴染む不思議
サビで疾走しているのにKawaii、どうなっているのか
やはりしっかりと「Bメロ→サビ」を設けているのがアイドルソングとしての強度な気がしてきましたね(歌詞でもそう言っているし)
メランコリィなCメロがあってしっとりと聴かせるパートが設けられているのも好きなところです
麺屋ぐろてすくー2021 Ver.
本アルバム1エグい曲かもしれません
中華風に始まったと思ったら、しょっぱなからチャグったリフを叩きつけられます
「金が無い名誉も無い〜」パートの裏もグチャグチャと6弦(7弦か?)解放ブリッジミュートでゴリゴリやっていていい感じです
「世の中はひっくり返り〜」のメロディ、音程のアップダウン感が好き
ひっくり返ったのは聴いてた私だよ
そしてブレイクダウンで入る咆哮
ときどきひかるのほうでも書きましたがこんな感じの子がこのシャウトしてるってだけで昂まりますよね?
(ベースも弾くし)
ピーターピーターー2021 Ver.
メタラーなら血が騒ぐに違いない曲
Zsasz知ったきっかけの曲(多分)
野外ステージから聴こえてきたイントロのツーバス連打でたむろしていた場所飛び出して駆けつけました
サビ前ツツターツツターのクラップ音が好きです
あとサビへの入り方が1回目は「ツツターツツターツツ休符」、2回目が「ツツターツツターッツッツッツ」と変化あるところもエモいですよね(伝わるのかこれで……)
サビはがっつり疾走しつつ「どうせ私も〜」部分でしっかりとキメが入るところが私のツボを突いていて悶絶ものです
看板娘の悪巫山戯ー2021 Ver.
麺屋ぐろてすくは中華風でしたがこちらは和風
歌詞中に「ヘービーローテーション」とあるし、某国民的アイドルグループの曲から国民的成分を抜いてメタルウォーリアーのエキスをふんだんに取り入れたらこうなりそう
「今日のお仕事は〜」パートが1回目と2回目で受け答えがズレて大変なことになる遊び心が聴いていて楽しい
「YEAH!」が「遺影」になる親父ギャグ級の遊び心もこの流れで聴くと普通に面白いのが悔しい
2:43に入る三連符ブリッジミュート大好き
生きてるおばけは生きているー2021 Ver.
入りのメロディが古畑任三郎のテーマっぽい
ここ、シンバルのカウント→16分で刻むハットとギーターのタッピングフレーズin→ベースとバスドラinとなる流れが好きです
からのグルーヴィーな縦に刻む重低音リフ、(だだだだだぎゃー!!)と叫んで怒涛の疾走と突進力があって素敵
「我 生存中」と嘆きながらブレイクダウン
グズグズに歪んだ極悪なダウン刻みにおばけもヘドバンすることでしょう
曲の終わりで心電図がゼロになってそうな音が入るの芸がこまかい死んじゃってるじゃん
MASSIVE EMOJI
みんなでWoWoしたい曲
なんといってもこの曲は朔さんの歌唱力が光る一曲
「さあ社会適合仮面 参上」の「参上」での声の揺らし方とか、「当たり障りない顔」のビブラートが深みがあって好き
「今の顔どれですか その絵文字ありますか」部分のライドシンバルの入れ方とラスサビの「好きな顔で笑って〜」裏のハットとか細かいシンバルの入れ方がいちいちツボにはまる曲でもあります
絵文字文化によって顔色を読むことを文字上でも強いられることを皮肉った歌詞、共感できる人多そう
一見ファニーな歌詞も、よくよく聴けば世相を切っていたりと、鬱Pさんなんて多才……
ぬいぐるみになりたいー2021 Ver.
ラストを飾るのはぬいぐるみになりたい
4つ打ちベースの王道進行で素直な曲調です
メロディが全体的に哀愁を帯び、独特な鬱ファンシーと呼べるような世界観の歌詞が乗ります
ライブの最後で演奏されるイメージがあり、予想通りアルバムの最後に配置されていましたね
言ってしまえばすごい普通の曲、もちろんサウンドメイクは共通しているので音像はエグめなんですが
しかしこのサウンドでこのメロディと世界観を歌うからこそのZsaszらしさというか、インパクトや目新しさでは他の曲に注目が行きがちになるかもしれませんが、この「ぬいぐるみになりたい」がZsaszにしか出来ないものじゃないかなっと思ったりもします
おわりに
トラップやフューチャーベース等のEDMとメタルを融合させつつ、しっかりとアイドルソングとして成立させた、ハイクオリティな1枚だと思います
ラウド系アイドルは星の数いれど、しっかりとグループのらしさとオリジナリティを確立していて、ここにしかないものを聴かせてくれています
今回はあまり触れませんでしたが、各メンバーの声質やキャラもしっかりと個々で立っており(ときどきひかるの記事では少し触れたので)、今後も目と耳を離せないグループです
普段一曲をじっくりとこねくり回してレビューすることが多く、アルバム1枚をやるのは1曲ごとのさじ加減が難しく、まだまだ精進が必要ですね
それでは今回はこのあたりで
読んでいただいてありがとうございました
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