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Zsasz 1st Single 「おたくのうた」レビュー

こんばんはお久しぶりの投稿、ひいろです

今回は11月17日(水)に発売のZsasz 1st Single 「おたくのうた」に収録されている3曲の感想記事となります
鬱Pトータルプロデュースのグループが放った1枚をねっとりと聴いていきましょう

おたくのうた

表題曲のこちら
MVも公開されています

歌い出しから朔さんの歌唱力が光る
”初恋の時のままの顔”って表現いいですよね鬱P天才

お得意のゴリっとしたソリッドなリフと跳ねるような四つ打ちのイントロを挟んでAパートへ、リードのSawサウンドも心地いですね

Aパートは倍テンな疾走ビート→ラップへとつなぐ構成
所々入るメッセージアプリの通知音みたいな「ヒョイ」ってSEが面白い
”「曲がいい」とか言い訳をしてみた”
アイドルソング聴き始めた私の心情だ……

言い訳を提供してくれてありがとうございます鬱P

Bパートは安定のPPPHビート
お約束をきちんとあざとく入れてくる姿勢、大好きです
「初恋みたい〜」で入るOiコールとか実際やったら楽しいやつだよね

Cパート入りのピックスクラッチがきもちいい
しのさんの「ぱっぱっぱ」が可愛くて好きです
こういうリズムセクション的な歌い方がこの曲の楽しさやハッピーさを演出するのに一役買ってますよね

Dパート、ここは歌い出しと同じメロディですが、倍テンビートに乗せることで入りとはまた違うエモい表情がついていますね
でも相変わらず弦楽器隊は凶暴の一言に尽きる

続いてバンドアンサンブルからEDMへシフトチェンジ
タメの効いた感じと最後のビルドアップがブレイクダウンへの期待を高めまくる大事なパートですね
ろむさんの”「○○(何か)好き」を肩書きにしているだけのヤツはもう”の歌い方が良いですよね
ティムのさんの”うるせーな黙れ”も徹底的にらしくて好き

ブレイクダウン
圧倒的縦に落とすノリ
メタル魂が震えてニヤニヤしちゃう

戻ってBパート
絶対祝福できないんだろうおたく心が悲しい
「初恋」みたいな感情なら仕方ないよね

再びのCパート、結局大事なのは推しを全肯定できることなんじゃないかなって思います、おたくじゃなくてバンギャなのでよくわかりませんけど……

〆は身勝手だけど切ない一方的なおたくの思いを高らかに歌い上げておわり、タイトルに偽りない正に「おたくのうた」でした
歌詞に共感できないおたくはいるのだろうか(反語)
アイドルに限らず全ての「おたく」に聴いて欲しい1曲です
カッコ良くてイカつい演奏に乗るkawaiiは正義なんですよ

ザーズサンチーム

こちらはメンバー紹介ソング
しの→ろむ→リツ→ティム→朔
しのリツがワブルベースメインのリード、ろむティムはRLの2chを生かしたギターのカッティングコンビネーションで彩られていて聴き応えがありますね
リツさんのところ、”唸るベース”でスラップが入る遊び心がニクい
ティムさんの”わかんない!”が本当に何もわかってなさそうで良い

サビでの”わたしたち”を歌い上げる朔さんの迫力は是非生で聴いていただきたい
ここのハイハット、音色がトラップとかの「チチッ」で使いそうなやつで耳に残る
そのおかげか裏のビートが意識されてアッパーな感じが増してますよね

”※感じ方には差があります”や”※これは個人の感想です”といったような皮肉を効かせた遊び心も鬱Pらしさが出ていていいと思います

朔さんのところはメインリフを単音で弾きながら最後にビルドアップしたままサビの”わたしたち”へと繋がる構成で否が応でもテンションが上がりますね
そのあとも白玉のギターベース→タメのある刻み→キメと美味しいパートがこれでもかと詰め込まれていて思わずガッツポーズしたくなりますよね

終始アッパーなテンションをキープしつつそれぞれの個性をしっかりと歌う楽しい曲です

絶対音楽で踊れ[2021]

こちらは2014年に公開されていたボカロ曲のZsasz Ver.ですね
7年前の曲とは思えないほど今聴いても新鮮さのあるハードナンバーです

”音楽で 文学で 伝えたい事なんて無い”からこその全て「ららら」のサビ
自己陶酔の道具にされることへの拒絶
たっぷりの極上な毒を流し込まれるよう
考察、評論好きな自分にぐさりと刺さる歌詞
まあ家の中で音源をヘッドホンで流し込むよりも、ライブハウスで全身に音を浴びながら無心で頭振っている方が生きてる実感湧きますからね、ここの文章なんて所詮”「考えた」「読み解いた」「表現した」その事実が欲しいだけ”なんですよ

ラストのブレイクダウンは圧巻
クールダウンしたのちに叩き込まれる変則的なビートとシャウトに脳をシェイクされてグチャグチャに犯されている感覚
続くビルドアップの右ch単音リフに左chでオクターヴ高いリフが被さり最後にヴィブラスラップが響くのも素敵
楽しげに歌い踊るメンバーの背後から鬱Pの徹頭徹尾冷徹な眼差しが透かして見える、そんなゾクゾクする曲です

おわりに

3曲とも方向性は違えどアッパーで頭空っぽにして楽しめるノリノリな仕上がりでした
聴いてみて良いなと思ったそこのあなた!なんと無料ライブがO-Crestであるみたいですよ?

生で聴いてこそ音楽は楽しい
曲だけでも、演者だけでも音楽は完成しません
その音が鳴っている場に集まってこそ成り立ちます

では今回はこの辺で
”自慰を覚えたおサルの如く 不毛な知恵の輪をカチャカチャ”しているあわれな男でした

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