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【RIZIN.48感想戦】KOオオメ海外ヤバメ王座スゴサマシマシ一丁をすする!

*この記事は執筆者の個人的な考えや推測が多く含んでおり、また格闘技関係者から直接話を聞いて執筆したというものではなくただの一格闘技オタクが書いたものであるため間違った情報が書かれている可能性があります。もし間違いやご指摘、誤字脱字があった場合はコメントなどで教えていただけると嬉しいです。
 またこの記事内で選手や格闘技関係者の敬称を省略している場合があります。予めご了承ください。



・はじめに

この記事は先日行われた「RIZIN.48」の感想について書いた記事です。
まだ試合を見ていない方はPPVでアーカイブが販売しているので良かったら購入して見て下さい。
また筆者が書いたRIZIN.48の解説記事もありますのでよかったらそっちも読んでいただけると幸いです。


・骨子の強さが長続きの秘訣 業界にとっての濃いオタクはカルシウム

今回の「RIZIN.48」はある意味注目の大会でした。
超RIZIN.3が今年の大きな山でそれのために往路をU-NEXT初め色々な人たちがせこせこ整えたのですが、ドーピング騒動で一気に復路大炎上とここまでBIGな格闘技興行だと類を見ない終わり方でした。少なくとも平成後期RIZIN世代の筆者はある意味衝撃的な大会でした。

ただそんな大会の後にそこそこ時間があったのがアレでしたね。
そりゃあこんな大会があったので膝を曲げる時間が必要なのは分かるのですが、あの騒動があったため関係者格オタ含め考える"時間"があったのがこの炎上が広かった理由かと思われます。勿論SNS社会なのでこのように情報発信自体はさほど難しくないですが、時間が無かったらそのあーだこーだを投稿する可能性≒人々が考える暇を与えなかったのでそこは本当に災難でしたね。

という事で個人的には事前アピールが埋もれてしまった感じが否めない中で始まったRIZIN.48でしたが、かなり満足感高い大会でしたね。決着数も多くそれぞれの試合のストーリーもあり、何よりダブルタイトルマッチがどっちも跳ねたのが凄かったです。こういう時ってどっかでズッコケるのが興行の性ですが割とテンポ良い流れだったのが印象的でした。


・椅子取りゲームの行方

金太郎vs秋元強真

正直秋元強真はケタが違うと思っていたので、事前の解説記事で散らしがどうのこうのと書きましたが金太郎がどういう出方をしてもあっさり勝つかなぁと思ってました。そうしたら本当にあっさり勝ってびっくりしましたねぇ。
勝負の決め手は金太郎のタックルと秋元のアンクル作りのうまさでした。
金太郎がどっかでタックル行くだろうなというのは想像できました。まぁあんだけ序盤から行くって事は「私は貴方より打撃の攻防が下手なので組みで削らせて貰うのですが如何でしょうか?」って言ってるようなもんなので秋元陣営はあの時点で勝ちを確信したのかなと考えています。秋元陣営が警戒していたのはおそらく打撃→組みの攻防から疲れた状態での打ち合いだと思うので、それを向こうから拒否してくれたので万々歳ですね。

こうなると次が気になりますが、個人的にはスタンドがそこそこできるグラップラーかリーチが長いストライカーが面白そうです。具体的には前者は太田忍や倉本一真、後者はヤン・ジヨンですね。ヤン・ジヨンだったら朝倉海とのストーリーのもあるのでかなりアツいのではないでしょうか。


萩原京平vs高木凌

あーだこーだ書きましたが正直こうなる事は実際にはなるとは思ってませんでしたし、見たくなかったです。正直萩原兄貴の寝技がザルなのは周知の事実なのですがそこをストライカーの高木凌が一本取る展開は1番やばいですね。もちろん悪い意味で。

もうここまで来たら萩原兄貴の次戦はK-1かRISEでキックボクシングが丸そうですね。現王者の鈴木千裕を苦しめたカーフキックと右のキレがあるので普通に良い位置まで行きそうですね。

勝った高木凌も言い方が悪いですが皆がわかってた寝技の穴をついて勝利なため、勿論MMA選手としては正しいと思いますしそこがおろそかになっては意味ないですが、勝ち星を1増やしたということに帰結します。まぁそれが重要なんですがね。流石にまだまだ育成ルートだと思うので次戦も木下カラテのようなストライカーで育てるマッチメイクを組んできそうですね。


矢地祐介vs宇佐美正パトリック

ヤッチ君は俺たちのソルト☆スターって感じの試合でした。
お祭り男は鳴りを潜め糖尿病よりも今は高血圧の薬が必要な試合をする令和のヤッチ君です。ただ宇佐美の組みが想像よりもザルだと判明したら一気に詰めてくる勝負勘は流石ベテランですね。

というか宇佐美正パトリックの組みが思ってた7つ上位ガバでした。なんでかというと組まれた選手が相手の胴に腕を巻く動きは下からの反撃が出来ない動きなので、いわば「僕はココから暴れて体力を消費しない代わりに反撃しないので審判は早くブレイクしてください~」って言ってるようなもんなんんで、かなりしんどいですね。まじめにいくら寝技がヤバくてもせめて下から暴れてヤッチ君に組みへの移行を嫌がってもらうのがスタンドに付き合ってもらうのが吉ですが、それすらしないことにびっくりです。
自分は勝ち星を積んで若手の幻想を剥いだ、ベテランとしてよい仕事をしたと青木御大がしゃがれた声で言ってそうな試合でした。


・海外勢を詠む

カルシャガ・ダウトベックvs木下カラテ

ダウちゃん強すぎワロタですね。もうこの試合に関してはこれ以上書くことが無いんですけどね。しいて言うなら大晦日に久保優太と見たいですね。立ち技のスペシャリストがあの岩石パンチをどう解釈するか、楽しみです。

あと余談ですが木下カラテのMMA Planetのインタビューで自分に回る前に何人の選手かにオファーして断られたから自分に来た旨を話していますが、それがマジなら皮肉気味に書いたRIZINフェザー級王座挑戦裏テーマ~アジアから逃げろ!前にいるクレベルを添えて~がどうやらガチっぽいですね。


新井丈vsエンカジムーロ・ズールー

ごめんよズールー、正直君がここまで強かったとは思わなかったよ。
ズールーのスタンドでのスイッチを混ぜてアンクルを作り苛烈に攻めるあの感じは、誰とやっても面白そうですね。個人的には伊藤祐樹とバチバチのスタンドが見たいです。

新井丈はフィジカルというよりもリーチと打たれ強さがフライ級にあっていないように感じます。まぁ階級転向論に関しては外野がぎゃあぎゃあ行ったところでどこで戦うのは本人次第なんで、あんま意味ないですけどね。

ただ想定適正階級のストロー級はUFCが扱っていないので世界一はONEになります。ですがONEが現在絶賛MMA選手の契約先延ばしや離脱が多発、また最近の興行は比較的安価なタイで行われるケースが多くなっています。
おそらく財政難でMMA選手を抱える余裕がないためどんどんMMA部門自体が縮小しているのだと考えています。まぁそこら辺に関してはK-1のスター選手の続々契約やRISEの無敗の有望株の獲得、青木御大の試合を組まれない愚痴noteを見たらお察し案件ですけどね。

閑話休題

そうなると残す就職先は日本国内ですがRIZINはストロー級に着手する気は無さそうですし、国内御三家(修斗、DEEP、PANCRASE)で試合を回しても選手のモチベ低下や閉塞感は否めません。
筆者予想はなんだかんだRIZINフライ級に戻ってきそうですね。


ファン・アーチュレッタvsラシャブアリ・シェイドゥラエフ

軽量オーバーに関してはRIZINが舐められてるからこんな事起きるんだ!って言われてますが、まぁ一理ありますが計量オーバーに対してのRIZINのルール(オーバー側の勝利は記録無しと判定時点数5割減、規定側は負けor引き分けでもノーコンテスト)は世界的にも良い制度だと個人的に思うので、この試みはこれからも続けてほしいです。

まぁそんな事よりシェイドゥラエフですよ。
バケモンすぎませんかアレは。アーチュレッタのオーバーで緊張"感"が無くなった試合な為シェイドゥラエフがどんだけ化け物かが見所ですが、こっちの想像をはるかに超える化け物でした。度肝を抜かれるとはああいう事をいうのでしょうね。

まぁ1番恐ろしい点はシェイドゥラエフおそらく適正階級がバンタム級なとこなんですよね。元々バンタム級で試合していたのですが、Road FCで63㎏契約をオーバーした事とRIZINの体重オーバー規約が厳しい事を受けてフェザー級で戦う事を決めたのです。この話から筆者はてっきりシェイドゥラエフの通常体重は70㎏前後かと思ったのですが今回のシェイドゥラエフの体重が65.35㎏なんですよね。


MMAだとだいたいの選手が契約体重ピッタリか100gアンダーで計量を通過します。落としすぎると体の負担が大きくなったりリカバリーが大変になるので体重ギリギリで突破するのが一般的です。なのでシェイドゥラエフの半端な体重は減量をしていないナチュラルな体重である事が考えられます。
その状態でアーチュレッタや武田光司をぶん投げたと考えると埒外がすぎますよ。少なくともRIZINでは持て余すフリークスなのは確定なので早くフェザー級でベルト取ってバンタム級に落としてベルト取ってUFCに行ってくれって感じです。


・日本人対決を詠む

牛久絢太郎vs佐藤将光

まだまた牛久んは足立区のストイックなバカっぽいですね。
ただ今回は堀口恭司の牛久んトリセツ動画改め試合解説がU-NEXTで上がったので今までよりは意図や改善点が見えた気がします。U-NEXTの速度と需要を見極める嗅覚は凄まじいてますね。

佐藤将光はこれでRIZINバンタム級での良い感じの位置に座れることが出来たと思います。これからは海外勢辺りが丸そうですね。穴っぽいですが大晦日にダニー・サバテーロは如何でしょうか?ああいうアメリカンレスリングタイプにどう技で崩すのか楽しみですし、ここでラフェオン・スタッツやマゴメド・マゴメドフを呼んで定住させたならすごい事になりそうなので、サバテーロで様子を見たいです。多分サバテーロが来てもだいぶ荒らされそうや予感がするのは筆者だけでしょうか?


伊澤星花vs浅倉カンナ

まずは浅倉カンナさんお疲れさまでした。普遍的な言い方ですが一人の人間の生きざまをリングという感情むき出しの舞台を通して見れたことは本当に貴重な経験をさせていただきました。

まぁこの試合がしっかり感動的になってのはひとえに試合が面白かったからですね。戦前は大なり小なり伊澤チャンプが無双する展開だと思っていましたし実際そうなりましたが、ふたを変えると朝倉カンナの打倒極”根性”でアツい試合になりました。気持ちが見えるのは良いファイトですね。良い踏み付けでした。その気持ち全開試合からの引退式は流石に号泣モノでした。

あとは伊澤チャンプはまだ底が見えないですね。JTT効果なのか右の蹴りとパンチを自信を持って使っているのが印象的でした。
ただあくまでこの試合は”浅倉カンナの引退式”なので残念ながら伊澤チャンプのストーリーには何の進展もないのが本当に非情ですね。首切り役をやらざるを得ない伊澤チャンプが跳ねるにはやはり都合の良いライバルが必要でしょう。ONEにいるスタンプ・フェアテックス当たり香ばしそうですがちょっと非現実的なので、チャーリー柏木さんの次の一手に期待しましょう。


元谷友貴vs太田忍

記事のネタや参考のためにRIZINの試合前は格闘家のYouTubeやXの格オタの予想を結構見るんですが、割と太田忍有利の声が上がっていてびっくりしました。自分の戦前記事では出来るだけ勝敗についてはフラットというか、記事内のバランスを釣り合うように書いています。
なのでこういう記事の場合はいつもなら書かない強めな言葉なしっかりとした実力云々の話、筆者が思っていることを出来るだけ100%で抽出していきたいと思いますので宜しくお願いします。

閑話休題

定期的に覚醒する元谷友貴はなんなんでしょうね。
おそらく勝利の要因は太田忍が打撃を結構もらっていたところでしょう。KO負けは無くダウンらしいダウンもないので太田忍自身、自分の打たれ強さに結構な自身があるのだと思います。後元谷友貴にまっすぐなパンチをビシビシ当てるイメージはなかったのでこれはATT効果ですかね。

しかしここで実力でしっかり負けたのは太田忍的にはかなり痛いですね。ただの黒星ではなくキャリアを左右するような黒星です。ある意味ベテランが新生の幻想を剥いだ矢地宇佐美のような構図ですが、この試合の勝者はタイトルマッチにグイっと近づくことを考えると痛い敗戦です。
というよりキャリアで結構痛い黒星をしているはずの元谷友貴がまたタイトル挑戦の気運を高めているのがヤバいですね。この技のデパート全然閉店しないです。


・井上直樹vsキム・スーチョル ~机上の空論を成立させた天使の一撃~

多分スーチョル攻略の理想的展開ですね。
スーチョルはその打たれ強さとタフネスで相手の打撃を気にせずフック系を振りながらガンガン前に出ます。ならその前進をステップで距離をいなしながらジャブとフックで迎撃してストレートをピンポイントに顎に当てれば倒せるんじゃないのか、というのが井上直樹陣営の攻略法ですね。

一般人の意見↓

井上直樹陣営の結論↓

それが出来て勝ってんだからすごいんですよ。まさに言うは易く行うは難し、机上の空論を形にしました。
大晦日にはパトリック・ミックスとの非UFCバンタム級最強を決めてもいいですし、セルジオ・ペティスとの究極の打撃戦のどっちかが見たいです。個人的には後者ですね。

そして敗北したスーチョルですがいつも以上にメンタルに来ているらしく、来月のROAD FCのトーナメントを考えると心配ですね。あの見た目とSwitch関連のエピソードや子煩悩なプライベートが試合が始まると後退のネジを外した超根性ファイトでまさに試合でお客さんをファンにした素晴らしい選手なのでゆっくりで良いので復帰が見たいです。

トーナメント出る気なんで要らん心配でしたね。化け物過ぎて草ですよ。


・ホベルト・サトシ・ソウザvsルイス・グスタボ ~21秒で人生が決まる世界はあまりにも残酷で途轍もなく美しかった~

このタイトルマッチはストーリーラインや戦前の展開予想も含めて神試合になる事は確定だろうと思っていました。ただこういう勝ち方は予想のどこにもかからなかったですがね。

ちょっとサトシはヤバメですね。
本当にBellator勢みたいな世界でブイブイかましてる猛者じゃないと試合が凄まじい事になるのが今回で確定しました。あの右ミドルは仮にキャッチしなくてもサトシが蹴り込んでテイクダウンの布石になりますし、キャッチしたらしたであの右フックが待っているのはもうズルですね。ライコンで怪物君の解説が早く聞きたいです。
もうこうなったら大晦日にAJ・マッキー2かパトリッキー・”ピットブル”2でしょ。サトシ怒りのデスロードですよ。AJはちょっとしんどそうですけどパトリッキーなら今連敗中でAJよりも強さとギャラ的に呼べそう感があるので、柏木さんどうっすか?

グスタボにとってはしんどい結果になりましたね。タイトルマッチまで2年4連勝、コロナ禍の期間を入れると約4年がかりのタイトルマッチが21秒で幕切れはあまりにも残酷です。
それでも彼がこの年月で得た名声やファンの声は裏切らないと思います。実際日本在住のサトシに負けず劣らずの声援がグスタボにかけられていたので、そこは本当に良いもん見たなと純粋に思いますね。こういう外敵で来た海外選手が強さやキャラでどんどん受け入れられていく変化をリアルタイムで感じることが出きるのも、団体を長く追っているオタクの特権かなぁと思います。

次戦はムサエフとの幻の試合を見たいですね。2020年4月に組まれるはずだったこの試合が火種となってライト級がまた活性化していってほしいです。

まぁ我らがサトシが頭張ってる以上大きな心配はないですがね。カナリア色の大和魂がRIZINを世界最高にしてくれるでしょう。


・おわりに

今回の記事はいかがでしたでしょうか!
大会が終わったのもつかの間、11月に名古屋で「RIZIN LANDMARK 10」が行われることが決定して続々とカードが発表されました。おそらくメインであろうケラモフvs摩嶋なんて大晦日レベルのカードなのにここで使えるくらいRIZINの手札が充実してきたことに感動しています。
一般チケット販売はまだですが、非常に面白くクセのあるカードばかりですので個人的には楽しみな大会です。RIZINはどうやら大晦日までに充電なんて甘っちょろい考えはしてないので、振り落とされないように頑張りましょう!

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