PFLってなんだ?【MMAミリしらキット】
*この記事は執筆者の個人的な考えや推測が多く含んでおり、また格闘技関係者から直接話を聞いて執筆したというものではなくただの一格闘技オタクが書いたものであるため間違った情報が書かれている可能性があります。もし間違いやご指摘、誤字脱字があった場合はコメントなどで教えていただけると嬉しいです。
またこの記事内で選手や格闘技関係者の敬称を省略している場合があります。予めご了承ください。
・はじめに
2024年現在MMAで経済規模や選手層などで他団体を突き放して頂点に君臨しているのは、世界中どこの国の格オタに聞いても”UFC”と答えると思います。
ではその二番目の団体はというと2024年10月現在は”PFL”という団体がシェアを伸ばしていると思います。ですが日本人選手がほとんど出場しているわけではないため日本での知名度はUFCやONEなどの他の世界規模の団体と比べると少し劣っている印象が個人的にはあります。
そのためこの記事ではPFLについて簡単に解説していこうと思います。どういう特徴の団体か、なぜ今にこんなに勢いを増しているのかなどを書いていきますので最後までお付き合い宜しくお願いします!
・PFLのルール
PFLのルールは5分3Rで後述するチャンピオンシップは5Rです。
階級は男子はフェザー、ライト、ウェルター、ミドル、ライトヘビー、ヘビーの6階級で、女子はフライ、バンタム、フェザーの3階級で合計9階級です。
基本のルールはユニファイドルールで行われて判定はラウンドマストです。UFCのルールそのままというのがイメージしやすいですが、特徴的なのが「肘による攻撃の禁止」です。これはスタンドや四つでの肘やパウンド時の肘による攻撃などが禁止となります。
そしてPFL最大の特徴が毎年行われる"リーグ制"で賞金100万ドルのトーナメントが行われる事です。
具体的にはまず年初めあたりに先ほどあげた9階級のトーナメント出場選手を決めます。選出される基準は前年度トーナメント覇者=階級の現王者や前年度トーナメント優秀者、元UFCといった実績ある選手や大会ごとで行われるワンマッチを勝っている選手などです。
それらの選手がレギュラーシーズン→プレーオフ→チャンピオンシップと戦って最後のチャンピオンシップに勝った選手がその年のPFL王者になることが出来ます。
レギュラーシーズンは5分3Rで行われます。
その特徴は勝利と勝利Rによって付与される点数が変わる事です。勝利した場合は3P、敗北は0Pが付与されます。そして勝利Rが1Rなら3p、2Rなら2p、3Rなら1pという最大6pがもらえるルールとなって、このポイント数が多い上位4選手が次のプレーオフに進出することが出来ます。
そのプレーオフではレギュラー1位vs4位、2位vs3位で試合をしてその勝者同士でチャンピオンシップを行い、その勝者がその年のPFLの階級王者となります。
・Bellatorシリーズ
Bellatorシリーズとは2023年11月にPFLがBellatorを買収した事で出来た、Bellatorの名前を使って世界各地を巡業する興行です。2024年は8大会を予定していて大晦日には日本を予定しています。
特徴はBellatorのランキングをそのまま維持しているので、Bellatorのベルトを賭けたタイトルマッチがメインとコメインに行われるということです。
出場する選手は基本的にBellatorとの契約がまだ残っている選手や単発契約の外国人(日本からも矢地雄介と太田忍が参戦)などて試合を組みます。
この興行の面白いところはPFLがフェザー級までしかない影響で、バンタム級以下のBellator契約下の選手は必然的にこれに出場するしかありません。
ですがBellatorは2022年から2023年4月にかけてバンタム級GPを開催し、さらにその年の9月にバンタム級統一戦を行ってどちらもパッチー・ミックスが圧倒的な強さを見せて王座統一に成功しました。
ただこの”圧倒的”というのがポイントなんですよね。
RIZINスーパーアトム級現王者伊澤星花選手をイメージすればわかりやすいですが、圧倒的な強さを持つ選手が王座を持つとどっかで目立つ選手とやりつくして対戦相手がいないという状況になりやすいです。今のミックス選手も正にこういう状況で、実際にミックス選手も2024年5月に防衛戦としてGP準決勝で一本勝ちしたマゴメド・マゴメドフ選手とリマッチを行わざるを得ないという詰まった状態になっています。
ただこの状況はRIZINファンには意外と都合が良いモノなのです。
何故かというと、バンタム級の世界レベルのファイターが欲しいRIZINと戦う場所とほどほどのファイトマネーが欲しいBellatorバンタム級選手とでは利害が完全に一致しているからです。さらに元代表のスコット・コーカー氏がRIZINトップの榊原さんと作ったパイプがあるので移籍がファンが思っている容易に行えると思います。実際にフアン・アーチュレッタ選手のRIZIN完全移籍やセルジオ・ペティス選手のRIZIN参戦などBellatorバンタム級のチャンピオンクラスがひょいひょいとRIZINに出ています。
またバンタム級以外にも元Bellatorライト級王者でRIZINでも試合経験のあるパトリッキー・”ピットブル”・フレイレ選手が大晦日RIZIN参戦の匂わせをしたりとこれからもBellator選手には注目ですね。個人的には日本での試合経験のある選手やPFLトーナメントで敗北した選手のインスタは要チェックしといたほうがよさそうです。
・PFLスーパーファイト
PFLスーパーファイトとはppvをメインにしたメガファイト路線の興行です。今年の2月に行われたPFLvsBellatorの団体対抗戦や10月20日に行われる元UFCヘビー級王者フランシス・ガヌーvsPFL2023ヘビー級王者ヒーナン・フェレイラの試合などメガファイトに相応しいド派手なカードが目白押しとなっているのが特徴です。
またお騒がせユーチューバーとして世界中で話題のジェイク・ポールのMMAデビュー戦も決定しているなど、RIZINのように普段格闘技を見ない層に伝わるような飛び道具的マッチメイクも行います。
ただメガファイトを行うには途轍もないお金がかかります。前述したように団体ができてからずっとUFCの後塵を排してきたPFLにそんな資金源は今まではありませんでした。
しかしそんな問題を解決したのがサウジアラビアのオイルマネーです。2023年からサウジはPFLに対して1億ドル(日本円で1億5千万)の援助を発表し、さらにDAZNとの放映契約やPFLの中東部門であるPFL MENAの設立を発表しました。
PFLとしてもこの話は願ったり叶ったりで、UFCの背中を追っかけ続けても勝てないことはこの10年で判明したので何とかしてド派手な事をして客の目を引きたかったのですが、そのための資金が無いというときにサウジからこの援助の話が合ったので一も二もなく飛びついて出来たのがこのPFL スーパーファイトということです。
このオイルマネーをバックに2023年はBellatorの買収やフランシス・ガヌーをUFCから引き抜いたりとUFCを喰うために着々と準備を重ね、2024年2月には初のPFLスーパーファイト興行としてサウジにて買収したBellatorとPFLの団体対抗戦が行われました。
ただこの興行もPPV購入数は想定以下で大会の方はメインイベントのライアン・ベイダーvsヒーナン・フェレイラの勝者がガヌーに挑むPRをしていたのですが肝心のガヌーがケージに上がらなかったり、対抗戦の方もメイン以外はすべてベラトール陣営が勝利と何とも苦いスタートとなりました。
まぁ一格オタからすればPFLvsBellatorの団体対抗戦というよだれダラダラ興行をやってくれただけで正味ご馳走様といった感じですけどね。
・おわりに
今回の記事はいかがでしたでしょうか!
今回紹介したPFLの視聴方法は日本ではU-Nextが一番見やすい方法だと思います。31日間の無料トライアルを始めRIZINやUFC、ONEやボクシングなどMMAだけではなく非常に幅広い格闘技を配信しているので、下部にリンクを貼りますので気になった方はまずは無料トライアルからどうでしょうか?
またこの記事や今までのnoteに対しての感想や意見はドシドシお待ちしていますのでコメントやTwitterで反応や拡散をしていただけるととてもうれしいです!泣いて喜びます!
ここまで読んでいただきありがとうございます!