はじめてお金払うタイプのヒーローショーを見てきた話(ウルサマ編) 前編

 これはウルトラヒーローの祭典「ウルトラヒーローズEXPO」に生まれて初めて行った感動を残しておきたくてノリでnoteに登録しちゃったヤツであり、個人的な備忘録のつもりのやつです。

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※この記事はNEW GENERATION THE LIVE ウルトラマントリガー編 前期/STAGE1「今を生きる君たちへ超古代の伝説」のネタバレを多分に含みます。観に行こうか迷っている方はこんな駄文読む時間でチケット買ってください本当。ハンパないからマジで。

 8月1日。Gロッソで放心状態になった俺は、その足で池袋サンシャインシティ文化会館ビル4Fの展示ホールBに向かっていた。ここでは年に一度、祭りが開催されるのだ。

 以前は「ウルトラマンフェスティバル(通称ウルフェス)」と呼ばれていたその祭りは昨年コロナウイルスを理由に中止されてしまっていた。だが今年は「ウルトラヒーローズEXPO2021サマーフェスティバル(略称:ウルサマ)」と銘打ち復活を果たしたのだ。

 もともと興味しかないのに一緒に行く友達がいなくて日和っていた俺だが、25年前に放送開始されたウルトラマンティガがピックアップされたものになると聞いてもう行くしかなかった。Gロッソの感動冷めやらぬ29歳男性は後楽園駅から丸ノ内線で会場に向かっていた。


開催概要は読もう

 ウルサマはバトルステージと称されるヒーローショーもウリではあるが、バトルステージとは別に展示スペースやグリーティングコーナーも存在するお祭りイベントである。

 ウルトラマンや怪獣のガワを利用した大迫力のジオラマ、日替わりで登場するウルトラマンと記念撮影ができるウルトラショット、大迫力の巨大立像など楽しめる空間になっている。

 この展示スペースはバトルステージ開演の1時間前から楽しむことができ、バトルステージが始まると展示スペースに戻ることはできなくなる。コロナ感染防止のため完全入れ替え制となったウルサマ、時勢的に当然の配慮であろう。

 だが筆者は開催概要を読んでなかったので開演の15分前に着いた。バトルステージ観てからゆっくり展示観るつもりだった。やっちゃった。つら。

 一通りジオラマだけはパシャパシャ撮影し、ダイナいんじゃん......!!ってなりながら涙を呑んでウルトラショットの隣を通り、推しトラマンのウルトラマンビクトリーのガワを見つけてォァ!!!!!!ってなりながらもまっすぐバトルステージの会場に向かった。また来ようって思った。


かつてティガになった君たちへ

 会場に着くとちょうどS.H.Figuarts真骨彫製法ウルトラマンティガのCMが流れていた。S.H.Figuarts真骨彫製法というのは引くほど出来がいい可動フィギュアである。

 そしてこのCMはウルトラマンティガになって戦うマナカ・ダイゴを演じたV6の長野くんが「かつてティガになった君たちへ」と視聴者に語り掛けるものだ。

 当時ウルトラマンティガを観ていた人にとって、このフレーズは非常に心に来るものがあると思う。ウルトラマンティガ最終話「輝けるものたちへ」のなかで僕たちはティガになったのだから。

 筆者がウルトラマンティガを観ていたのは4歳のころであり、ティガは2021年現在様々な制約があるため動画配信サービスで視聴することができない。そのため筆者の中でウルトラマンティガの記憶は希薄なものになっていたが、漠然と当時のことを思い出し何とも言えない気持ちになっていた。

 この時は、もう一度ティガになれるとは思っていなかった。


ウルトラマンティガ

 今年で25周年を迎えるウルトラマンティガと、現在放送中の新作ウルトラマントリガーについて説明しておく必要があるだろう。

 1996年に放送開始されたウルトラマンティガ、ウルトラマン80から数えて16年ぶりに”テレビで見られるウルトラマン”が登場するという事実は衝撃を持って迎えられた。

 ティガは平成ウルトラマンのフォーマットを確立した作品でもあり。ウルトラマンはM78星雲から来た宇宙人である、という常識を打ち破った設定(超古代文明の守護者)。戦況に応じて姿を変える能力"タイプチェンジ"は仮面ライダークウガの"フォームチェンジ"より4年も早く導入され、新しいウルトラマンの存在とウルトラシリーズの復活を印象付けた。

 またかつてウルトラマンを観ていた親世代と放送当時の子供世代両方の支持を得ることに成功しウルトラファンの間口を大きく広げた功績も大きく。仮面ライダーやガンダムといった作品もファン層の2世代化を目指して動くこととなる。それだけウルトラマンティガの存在は大きいのだ。

 そのウルトラマンティガの令和版と位置付けられたのが現在放映中のウルトラマントリガーだ。


ウルトラマントリガー

 ウルトラマントリガーは現在放映中のウルトラマンであり、正式なタイトルは「ウルトラマントリガー NEW GENERATION TIGA」といい、ティガを彷彿とさせる要素が随所にちりばめられている。

 戦況に応じて3タイプを使い分けるタイプチェンジ能力。必殺技のゼペリオン光線、ランバルト光弾、デラシウム光流。防衛組織の名前や戦闘機の名前に超古代の闇の巨人の存在などなど。

 その作風は令和ナイズされたティガといって過言ではないし、どうやらティガ本人とトリガーに関りがあるらしいことを作中で仄めかされている。

 これに関してはまだ明らかにされていないので毎週土曜日朝9時からテレビ東京系で是非見届けてほしい。

 前置きが長くなってしまったがいよいよバトルステージについて触れていきたいと思う。


バトルステージ開演

 暗転後、激アツ挿入歌の"目覚めよウルトラマンティガ"をバックにウルトラマンティガの番組ロゴがスクリーンに映し出される。俺は瞬時に少年だった頃に引き戻された

 そして現れるウルトラマンティガとウルトラマントリガーの姿。どちらも基本形態のマルチタイプであり両目と胸のカラータイマーが光る姿はえげつねぇカッコよさだった。そして怪獣たちが登場し立ち回りが開始されニッコニコしていたらネイティブっぽい英語発音が聞こえてきた。

 「Ultraman Trigger SkyType!!」

 タイプチェンジしたのだ。ウルトラマントリガーが青いスピード形態"スカイタイプ"にタイプチェンジしたのだ。専用武器サークルアームズを弓状に変形させて持ってきた。続いて親の声より聴いたSEでティガもスカイタイプにチェンジする。は?死ぬが???????????????????????

 「Ultraman Trigger PowerType!!」

 続いてトリガーは怪力自慢の赤い姿パワータイプにタイプチェンジしクロー状のサークルアームズを手に全力疾走してきた。マッシブでかっこよ。当然ティガもパワータイプになる。オマエやっていいことと悪いことが分からんのか??????ってなった。やっていいよ。

 「Ultraman Trigger MultiType!!」

 最後にティガとトリガーが基本形態のマルチタイプに戻ると二人同時に両手を前に突き出し、その手を横に大きく広げ始めた。驚いたねぇボウヤ、奇しくも同じ構えだ......。ゼペリオン光線、ティガとトリガーは同じ光線を打てる。そして怪獣は一掃されショーのタイトルがデーンとでてアバンが終了した、んだけど?いやアバンでこれ?????????????????????????

 アクションも照明も音響もクオリティがちょっと頭おかしかった。ウルトラマンのショーというのはどこのアクションクラブでも出来るものではなく円谷に認められ代理店にならないと任せてもらえない代物なのだ。よってハンパなくレベルが高い、そしてその最高峰がウルサマ。バケモンの見世物だった。

 これはもう混じりっけなし俺の感想なんだけど東映ヒーローがダイナミックな動きからくる動の格好良さだとすると、ウルトラマンは力強い彫像のような静の美しさだと思うんですよね。マッシブな体系とピタッと決まった立ち姿から力強さと神秘的な魅力をヒシヒシと感じた俺は完全にキマっていた。


闇の3巨人

 そしてなんか怪しい雰囲気になり黒幕と思われる諏訪部順一が現れた。名前はアブソリュートタルタロス、自己紹介が超長いのが特徴だ。彼は暗闇の中で一人の巨人に悪い誘いをすると悠々と消えていった。

 入れ替わる形でトリガーのOP(映像あり)が流れだし、ウルトラマントリガーのマスコットことマルゥルくんが登場して公演の応援方法ウルトラチャージについて説明してくれた。

 これは胸に手を当てて応援する気持ちを集め、ステージに手を掲げることでウルトラマンに送るというものだ。コロナの影響で大声で応援することができない昨今ウルトラマンらしい手法で好感が持てた。そしてこのウルトラチャージが演出とめちゃくちゃ嚙み合ってたのでちょっと覚えておいてほしい。

 場面は変わって大空っぽいところで会話するティガとトリガー、そして二人の前にアブソリュートタルタロスが登場した。

 「我は究極生命体、アブソリューティアンの戦士。アブソリュートタルタロス!」

 自己紹介が長くてニコニコしてしまった。そしてアブソリュートタルタロスにティガの本質は闇だと指摘され、カルミラ・ダーゴン・ヒュドラムという闇の巨人のことを思い出して動揺するトリガー。そして間髪入れず二人のもとに闇の巨人が登場した。

トリガー「カルミラ......?」

ティガ「いや、カミーラ!」

 登場したのはティガと因縁のある3人の闇の巨人。いちいち色っぽいカミーラ、ホウセイマイフレンドみたいなこと言ってくるダーラム、すごい角度でこっち見てくるヒュドラの3人に追い詰められるティガとトリガー。そのピンチの中4人分の大声が響き渡った。 


TDG

「ダイナアアアアアアアアアアアアア!!!」

「ガイアアアアアアアアアアアアアア!!!」

「アグルウウウウウウウウウウウウウ!!!」

後ろの席のちっちゃい子「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!(超大声)」

 うーん、気持ちはわかるよ。

 名前を叫びながら登場したのはウルトラマンダイナ、ウルトラマンガイア、ウルトラマンアグルの3人のウルトラマン。ティガと合わせて平成三部作よばれる作品群に登場するウルトラマン達。俺が幼稚園の時にあこがれていたウルトラマンが全員ステージにそろったのだ。泣きそう。

 ご丁寧に着地で舞い上がる土煙までスクリーンで再現する気合の入りよう。信じられないくらい興奮したし、いまの子供たちにここまでの興奮を与えていることに誇らしい気持ちになった。めちゃくちゃ感動してしまっていた。

トリガー「なんでこんなにウルトラマンが!?」

アグル「ここは昔からそういう場所なんだ」

 メタいなオイ。だがここからの熱さなんですよ。

 ウルトラマンダイナの主題歌をバックにダーラムと死闘を繰り広げ、ソルジェント光線でとどめをさすダイナ。ウルトラマンガイアの主題歌をバックに戦うガイアはフォトンエッジ、アグルはフォトンクラッシャーを放ちヒュドラを倒す。てかお手てつないでクルクルしたり一緒に側転するガイアとアグルに笑みが漏れまくるわね。

 ティガはゼペリオン光線でカミーラを倒そうとするも不発、そして助太刀に来たのはまさかの超後輩戦士ウルトラウーマングリージョ。かわいい。

 グリージョに優しいティガにヒリついたカミーラ様によって、グリージョの闇の部分グリージョダークネスが本体から分離する形で登場。グリージョダークネスにグリージョの相手を任せ、ティガを追い詰めるカミーラ。

 ここでみんな大好き激アツBGM「Ultra Spiral」が流れ出す。まだUltra Spiral聴いてもアドレナリンが出てこない方がいたらYoutubeで ウルトラギャラクシーファイト ニュージェネレーションヒーローズって検索してほしい。

 闇には屈しないと宣言するティガに対し、ウルトラチャージするよう呼びかけるマルゥル。俺たちの光が、俺たちがティガに集まっていき、照明に照らされてティガの姿が金色に染まっていく。


ティガの光、ティガの闇

 ウルトラマンティガが最終話で変身した奇跡の姿、グリッターティガがそこに立っていた。俺はキマりすぎてギガキマイラになった。

 俺たちのウルトラチャージを受け取ったティガがこの形態になること、これは大天才の演出でありIQが8億あるのだ。なぜならば劇中ではティガを信じる子供たちがティガと一つになりグリッターティガとなったのだから。そう、あの日俺たちはティガに想いを託し「ティガになった」のだ。

 そしてウルサマの会場でティガを信じて手を伸ばし、グリッターティガが目の前に顕現したという事実。それはもう一度ティガになったような実感があり、俺はもうなんかぐっちゃぐちゃに感極まっていた。

 グリッターティガはカミーラを圧倒し、史上最強の怪獣ガタノゾーアを葬った必殺光線タイマーフラッシュスペシャルでついにカミーラを制した。戦いが終わり満身創痍のティガに駆け寄るトリガーだが、そこに一人の巨人がやってきた。

 名はイーヴィルティガ、冒頭でアブソリュートタルタロスに悪いこと言われていた巨人であり、ティガになろうとしたが遂になれなかった巨人。ティガにクソデカ感情を抱いているヤツである。

イーヴィルティガ「俺が本物になる!」

 いやしんど。満身創痍のティガは防戦一方、トリガーがなんとかティガを守ろうとするが実力差に手も足も出ない。そしてイーヴィルの一撃がティガを貫いた。ティガは光を失っていき、遂に石像となってしまう。そして最後の瞬間トリガーに想いを託す。

ティガ「ここで消してはならない。君が光をつなぐんだ。」

トリガー「うわああああああああああああああああ!!!」

 ティガを目の前で倒されたトリガーは咆哮しイーヴィルに猛攻を加える、だがイーヴィルは強く有効打は与えられない。絶望的状況。あとグリージョがヘルベロスぺちぺちしててかわいかった。イーヴィルがトリガーにとどめを刺そうとしたが、アブソリュートタルタロスがイーヴィルを制止し見逃される。

タルタル「そのくらいでいい、ティガは倒したのだ。我々も損失が大きい、軍勢を立て直すぞ。」

 後々の負けフラグを立て、アブソリュートタルタロスの軍勢は撤退。ウルトラマン達は、ティガを失ってしまった。


まとめ

 長くなったので一旦ここで切ります。てかいくら俺がない頭で言葉を尽くしてもウルフェス・ウルサマの衝撃は伝えきれるものではないのでみんな観に行こうね......。

 ウルトラマンが好きなら絶対後悔しないので!ではまた近いうちに後編あげますね。バイバーーーイ!!!

 

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