薄野小噺 #74 飲食店にとって福の神なのか疫病神なのか、アナタはどっち? っていう話。
店にとって福の神的な人は居ます。
そういった人が来た、または来ようとする日ってススキノにとって飲みに行くには日が悪くても後から後からお客さんが入ってくるから何とも不思議ですね。
んで、いつもこのように言います。
『マスターのところって繁盛してるよね』
「いやいやいや、たまたまですって」
なんて言葉を交わしつつ、とても綺麗な飲み方をされるわけですよ。
一杯で長居するわけでもなく適度に注文をくれつつ、同席した赤の他人とも仲良く話す。
そういった方ってすべからく
無自覚。
ホント、店にとってとてもありがたい存在ですよ。
そういった方々を多くお客さんに持っているところというのが長く続けられる秘訣の一つなのかもしれませんね。
とはいえまぁ、
科学的根拠は無いし、気のせいっちゃあ気のせいかもしれないので、とりあえずは自身が飲みに出たときはその場に合った綺麗な飲み方を心がけたいものです。
んで、
逆もしかり。
たまーにですが、自分から『俺、お客さんを呼ぶタイプだから今日は期待していいぞ』っていう方もいらっしゃいます。
この言葉を聞いた途端、当店の場合ですが大体は
来た試しはありません。
これまた不思議なんですよね。
んで、これも不思議と漏れなく飲み方がスマートじゃない。
とにかく値切る、一杯で何時間も居座る、若い女の子が来れば変な絡み方をする。
心の中で『頼むから帰ってくれ』って何度思ったことか。
でも、
本人は客を呼ぶと思っている。
その根拠の無い自信はどこからくるものか不思議でしょうがありません。
まぁでも一応、店のルール内で居続けているのであれば無下に追い出すわけにもいかないので困ったものですよ。
……って話を酒屋での配達中に仲の良いママさん達にしたところ
『そんな客は当然塩対応するわよ。来るだけ迷惑だし』
だそうな。
ワタクシ、オープン当初は顧客を増やすためにやっきだった頃は質の悪いお客さんでも何とか掴もう、質の良いお客さんにしようと頑張っておりましたし、頑張りもしましたがやはり
人の本質を変えるのは不可能。
そのことを悟ってからは、やんわりと店に来なくなるように誘導するようになりました。
まぁ、バーテン未経験のバーテンダーが何言ってるんだ? という声もあるでしょうが、質の悪いお客さんってのは
良いお客さんに悪影響しか与えません。
ってゆうか逃げます。
悪いものを抱えて自滅するというのは経営者として致命傷になりかねないのでそこはシビアにやっておりますよ。
それをふまえて、
行きつけの飲み屋で何か塩対応をされているな? そんなことを感じた時は少し、店での行動を振り返ってみると良いかもしれませんね。