薄野小噺 #78 無駄打ちになる名刺、無駄打ちにならない名刺のお話。
『名』を『刺す』と書いて名刺。
ホント、名刺とは言いえて妙なネーミングですね。
時を遡ることひいじいCAFEの開店直前、初めて店の名刺が刷り上がってきた時の感動は一入(ひとしお)でした。
今までも持ったことはありましたが『会社からとりあえず持たされている』という感覚で、有効な使い方もわからないし模索しようなんて考えたこともありませんでした。
ですが、
自分で発注した名刺は一味違います。
これから極狭ながらもイチ経営者として頑張ってゆこう、そういった決意を改めてしたものです。
それからというもの、ちょっとした知り合いや酒屋に来る業者の方に会う時にはここぞとばかり名刺を配りまくりました。
当時はその宣伝活動が
顧客に繋がると信じて。
そんなこともあり、最初に刷った500枚はみるみるうちに無くなりました。
この頃には知り合いにはほぼ配り終わったのですが、すぐさま追加発注で同枚刷り、今度は新規で来たお客さんにバラ撒きます。
さて、結果はどうだったかというと
ほぼ意味無し。
あくまで『ほぼ』なのでゼロではないことだけは言っておきましょう。
そうですね、体感ですが5%といったところでしょうか。
とはいえね、刺さった方は現在でも良いお客さんで居てくれるというのが無駄ではなかったなと思えます。
が!
名刺の無駄打ちということには変わりません。
一枚数円のことですが、しっかり経費なんですよね。
数うちゃ当たる理論も間違いではないとは思うのですが、経営者たるもの無駄なお金は削減してナンボ、経費をかけるなら効果的にというのが重要になってきます。
んで、
そんなことをやっていくうちに、自身の境遇とキャラ的な要素を総合した結果、ここでは詳しく語りませんが『刺さる人』と『刺さらない人』が何となくですが分かるようになってきたんですよね。
とはいえ、
効果が無いだろうと思って投げなかった名刺が、実は大きなチャンスを逃していた、ということは否めませんが、たらればを言ってみてもしょうがないため、気にしないことにしておりますよ。
そんなこともあり、
最近は名刺を持ち歩くことは必要な時以外ほぼありません。
酒屋のアルバイト中でも例に漏れずです。
時には話の流れで自身がバーを経営していると伝えた時に名刺を求められることってあるんですよね。
そんな時はその場で適当なメモ紙を貰い、店の名前と電話番号だけを書いて渡すことにしております。
そんな、
ハタから見たら型破りで雑なやりとりでも来る人は来るし、来ない人は来ない、これが現実。
ただ、これはワタクシの個人的な経験ですし皆にあてはまるとは微塵も思っておりません。
皆様は皆様なりに『効果的な名刺の刺し方』があると思っております。