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宇佐見りん/かか
何かと手に取ってしまう母と娘が題材の本。
いつもどこか寂しくて孤独で最終的に壊れてしまうお母さん。
それを見ている子供うーちゃん。
母親の痛みを共に感じてしまう。共依存?
“私がかかを産んでやりたい”というワードはなんかすごい。
“母親”ってやっぱ子供には憧れがあって優しいお母さんでいてほしいって思われるんだろうな。
ちょっと違うと恨まれ、挙げ句の果てには毒親なんて言われてしまう。
世のお母さんは綱渡りよね。
周りに作られた“お母さん”像
旦那は浮気。
実の母との関係も悪い。
そうしてかかは壊れてしまう。
それを見ているうーちゃんの心も壊れてしまう…?
母でもあり、娘でもある私はいつも何かを求めてこういう題材を読んでしまうのだけれど、自分の中での結論はまだ出ずモヤモヤしてしまう。
本当に綱渡り。踏み外すとどんどん崩れてしまう。
立て直すのが大変だ。
だから母親ってすごいなーといつも思う。
近くにいる人は全然わかってくれないけど。
『推し、燃ゆ』で芥川賞を受賞された宇佐見りんさん。
今回の作品では独特の方言があって私はあまりスラスラ読めず何回か戻って読み直して…といった感じでしたが、町田康さんの解説を読んでから読むとまたわかり安く理解できました。