デリシャスパーティ♡プリキュアを2週間で駆け抜けたオタクの叫び

 日曜朝から離れて久しいオタクは結構多いのではないだろうか。

 かくいう自分もその一人である。最後に観ていたのがいつだったのか思い出せないくらいだ。

 長らく日曜朝から離れているわたしが、何故つい先日まで放送していたデリシャスパーティ♡プリキュアを急に観る気になったかと言うと、きっかけは推しである。
 わたしはVTuberのジョー・力一さんを応援しているのだが、ファンの間で彼はプリキュアシリーズが好きな事で有名だ。
 そんな彼が秋ごろ、当時劇場公開されていた映画の感想を配信内で話してくれたことがあった。その際、あらすじや自身の抱いた感想を話してくれたのだが、その内容が聞いていてわかりやすくかつ楽しくて興味をそそられ、「まあ映画くらいなら」と観に行くことにした。

その配信の切り抜きを作成したのでよろしければご覧ください。
(彼のビジュアルはピエロなのでピエロが苦手な方はご注意ください)


 映画を観に行き、とても面白かった上に内容で普通に泣かされて帰ってきたわたしは、すぐにアマプラで一話から追い始めた。
のだが。
 多忙なども重なり3話ほどで視聴が止まっていた。
 それから観なきゃなと思いつつ年を越し、ついに最終回といった週になってしまった。ここで慌てて続きから視聴を再開した。

 観はじめると完走まで早かった。
 ストーリーやキャラクターに惹き込まれて、気がついたらやらなくてはいけないことをほとんど放置して2週間ほどかけて全話視聴してしまった。
 その結果、色々な感想を抱いたこの気持ちをぜひ同じ様に味わって欲しいと思い、今回これを書くに至った。

導入が長くなってしまったが、本題に入っていきたい。

 今作は、食べるのが大好きな中学2年生、和実ゆいを中心として、食事の幸せを奪おうとする敵組織とプリキュアとなって戦っていくといったストーリーである。
 作品のメインテーマが食事なだけあり、彼女らが食事をするシーンはとても幸せそうで、観ていてこちらまで笑顔になってしまうほどだった。視聴しながら何度も飯テロを食らってしまったのでそこは気をつけて観てほしい。

作品を観ていてわたしが好きだと感じたポイントは3つある。

 まずひとつ目、キャラデザが良い。
 プリキュアたちは変身前後どちらもとても可愛らしい。
 作品に興味を持つ前から市販のお菓子などのパッケージでメインの三人のビジュアルは知っていたが、その時から個人的にキュアヤムヤム(黄色の子)がめちゃくちゃ可愛いと思っていた。ちょっとインタビュー記事を読んだことがあるのだが、ヤムヤムのデザインにはこだわりと狙いがあったようでまんまとその通り好きになってしまった。
 キュアヤムヤムに変身する華満(はなみち)らんちゃんは中華料理屋の娘なのもあり中華っぽいデザインなのだが、彼女の性格にも合っていてとてもかわいい衣装デザインになっている。
 ゆいちゃんが変身するキュアプレシャス(ピンクの子)は和のモチーフでこちらもかわいい。
 プレシャスに関しては本編後半で出てくる強化フォームのビジュアルが個人的に刺さりました。和装モチーフのメイドさんみたいな衣装でとてもかわいいです。
 芙羽(ふわ)ここねちゃんが変身するキュアスパイシー(青い子)も、おしゃれで可愛いものが大好きな彼女らしいデザイン。
 わたしは普段モチーフカラーが青の子にハマりやすいこともあり、この子も自然に目がいってしまう。クールな色遣いとデザイン好きです。
 途中加入のプリキュアも途中加入ならではの強者感と豪華さが素敵。
 今更ネタバレも何もないのだが、こちらはぜひ本編を観ながら登場の感動を味わってほしい。追加戦士特有のアツい流れがあるので。
 プリキュア以外では男の子の戦士、ブラックペッパーというキャラクターも出てくるのだが、こちらのデザインもとても良い。
 彼はメインカラーが白で、大きなハットとマントがある騎士のような姿。
 だが、ハットの内側にレースのようなデザインがされていたり、胸元に大きなリボンが付いていたり、マントの内側がピンクだったりと普通イメージする男性っぽいと感じるデザインの中にプリキュアの世界観に馴染むような少し可愛らしさも感じるデザインや色が落とし込まれているのですが、とはいえ甘くなりすぎず、キャラクターの性格もあってか格好良くて、デザインの凝り具合に感心しました。
 とはいえそういうことを抜きに見て普通に初見でめっちゃいいと思いました。ブラぺのデザインいいな〜好き。

 続いてふたつ目、キャラクターが魅力的。
 キャラが魅力的なんてどの作品でも言えるし当然のことではあるが、わたしが今回デパプリを観ることができたのは、ストレスを感じることが少ないキャラクターたちだったからだと思う。
 わたしは感じ方考え方が面倒くさいタイプで、好きと感じる範囲があまりに狭く、そのせいでどんどん作品を見なくなっていた。
 しかしデパプリのキャラクターたちにはほとんどそれを感じることがなかった。
 正直に言うともちろん全くないと言うわけではない。しかし、それぞれが最初は自分の主観のみでものを述べたり行動をしているのが、他の人の言葉などに気づかされて、相手のことを理解しようとするので、乱暴な言い方をすればわがままな子がいないと感じて観ていて気持ちよかった。
 少し細く言っていくなら、ゆいちゃんは明るくて誰にでも分け隔てなく、まっすぐ向き合えるところに好感を持った。
 グッときたのは、らんちゃんが周りと比べて自分は変だと悩む回があるのだが、その悩む理由のきっかけになったクラスメイトにそんな風に言わないでと言いに行ったシーン。優しい子だとは思っていたが、こういうふうにはっきりとものを申せる子なのかと好感度が上がったことを覚えている。
 ここねちゃんは友達が出来にくい環境だったため、友人付き合いに慣れておらず相手に気遣い過ぎてしまうところや、自分の好きなものに対して口数が多くなってしまうところにコミュ障オタクはめちゃくちゃ共感しました。
 そんな彼女がゆいちゃんたちとの交友を通じて、相手に自然に接することができるようになっていく姿にババアは感動しました。
 ここねちゃんは両親との関係の描かれ方も好きで、仕事が忙しくなかなかコミュニケーションが取れなかった故に互いにどう接したらいいのだろうと悩む回と、両親の仕事の都合で引っ越しちゃうかも回が印象的でした。両親もここねちゃんも互いのことを大切に思っているというのはもちろん、ここねちゃんが自分の意思を具体的に言葉にできるようになっていく姿にやはりババアは感動する。
 あと単純におしゃれさんで可愛い。可愛いもの大好きなところも。言っとくが可愛いのはあなただぞここねちゃん。あと冬服大人っぽかわいくてグッときました。ビジュアルがクールな子はやはり好きですね。
 らんちゃんは良い意味で個性的。たぶんわたしは初対面ではめちゃくちゃ苦手なタイプなんですが、彼女がどういう子なのかちゃんと知っていくと好きになる。
 家族仲が良く、下に妹弟がいるため小さい子の面倒を見ることにも慣れているっていうシーンの時にギャップでギュンってなりました。
 らんちゃんは幼い頃言われた言葉が原因で実は自分の好きなことに自信がなかったりする子なのですが、みんなとの交友を通して自分の好きに自信を持っていく姿がとても眩しかったです。見習いたい。あとやっぱりビジュアルがかわいい。
 そしてわたしの情緒をぐちゃぐちゃにしてくれた、ゆいちゃんの幼馴染の品田拓海。
 あいつぁやべえ。
 彼めちゃくちゃいい子なんですよね。両親との仲は良好で民宿をやっているお家の手伝いもするし、お世話になっている青果店のお手伝いもしたりする、かつ料理が上手で、食事の際の挨拶をしっかりできるし幼い子にめちゃくちゃ優しい声で挨拶をする。これだけでだいぶ無理なのに追い討ちがくる。
 1話冒頭でわかりますが、彼はゆいちゃんのことが恋愛対象としても大好きなんですね。しかしやはり思春期であることと、ゆいちゃんの性格上想いをなかなか伝えられずにもだもだしている様子がまずインターネットお節介ババアの心を撃ち抜くよね。
 おまけにツラがいい。ちなみに声帯は内田雄馬です。さあ、沼へようこそ。わたしは彼にド感情移入して肩入れしたせいで死にかけました。
 さらに出てくる大人たちがとても良い。そりゃあ子供達も良い子に育つわなと思うくらい親や近所の人たちが素敵。
 特にプリキュアのサポート役であるローズマリー、通称マリちゃんがめちゃくちゃいい。しっかりと大人としての役割をしているというか、彼女たちに対しての見守り方がすごく良いです。マリちゃんはもう2話から大好きなのですが、それこそ2話の戦いに巻き込みたくないと姿を消したり、拓海に告白した女の子への背中の押し方だったり、大人としてそうしてあげられたら理想的だな、自分が中学生の時こんな大人がいてくれたらよかったなと思うような方でした。あと終盤のネタバレを少ししてしまうと、人の痛みを感じて涙する姿で好きの上限超えるくらい好きになりました。常に更新してくるやん……。
 マリちゃんも拓海に並んで大好きなキャラクターなのですが、マリちゃんと拓海のおかげでデパプリを完走できたと言っても過言ではないです。そのくらいヒットしたキャラでした。

 さて最後、彼女たちの成長していく様子の描き方。
 私アラサーなんですけど、なんか二十代半ばくらいから人の成長していく姿めっちゃグッとくるようになりません?わたしはなりました。
 デパプリで好きだなと思ったのは、人と関わって、自分とは違う考え方、今まで持たなかった考え方を知り、それを自分なりに考えて噛み砕いて消化して理解していくといった様子の描き方でした。
 知って理解した結果、最終話頃にめちゃくちゃ大人になっている、というわけではなく、あくまで、これからさらに大人になっていくための必要な糧になっている、という様子が中学生くらいな感じがしていいなあと思いました。
 なんというか、全て受け入れなくてはいけない、という感じもしなかったのが良かったのかも。納得ができなくても、そういう考え方の人がいるということを頭に入れておくことって社会で生きていく上で自分も相手も守るために大事なことだとわたしは思っているので、受け入れていこうね!みたいな感じがあまりしなかった気がしてよかったなあと思いました。
 うおお、ゆいちゃんを例に出したかったけどネタバレになってしまうしめちゃくちゃ良かった回なのでぜひ本編で観て感じてほしいなと思います。
 あとは成長で言えば、プリキュアと共に戦ってくれる妖精で、プレシャスのパートナー妖精のコメコメ。
 彼女の成長はわかりやすくかつ、ターゲット層の子達に年齢感が近いので、観ている子たちもいろいろ感じやすかったんじゃないかなと思いました。
 言葉を理解し始めて、友人との付き合い方、他者と自分について、そしてゆい(プリキュア)への憧れ、共感しやすいキャラクターだったのかなーと。
 素直に描き方などが凝ってて面白いなと感じました。そして単純にどんどん成長していく姿にマリちゃんと同じ感情になりました。幼い子って日々すごいスピードで成長して感動をくれるよね……。

 以上長々と語りましたが、元も子もないことを言ってしまえば、考えるな感じろということで、興味が出ましたら是非見てみてください。
 わたしはネタバレが嫌いなくせにストーリーの土台を作る序盤があまり得意ではない性質で、大体ハマる作品は途中の良いストーリーを観て興味を持ってから観た回に至るまでを最初から追う、といった見方をするので、まずは映画から観てみて、いけそうだったら1話から、みたいな視聴のしかたをしてみても良いのではないかと思います。
 これまでのプリキュアシリーズ観てなくても全然良いと思いますしね。
 プリキュアっていうコンセプトのシリーズなだけで話が繋がっている訳でもないですので。
 あと古参や熱烈な作品のファンも気にすんな!自分がいいと思うところだけ味わえばいいんだ!とわたしは最近思うようになり、そう思ったら楽しめるものも少し増えたので、そういう点で手を出しにくいなとか食指が伸びなかった方は気が向いたらこのくらい気軽な感じでまずは一話分好きなところから見ていただけたらと思います。
 そしていいなと思ったら、ブラぺの正体バレ回までは見てほしいです(まどマギの勧め方)

 もし、観てみてあまりハマらなかったとしてもそれは悪いことではないと思うし、わたしや他の方と全く違う感想を抱いたとしても間違いではないし、むしろあなただけが感じたことを大事にしてほしいなと思います。
 では長々と拙いオタクの叫びを聞いていただきありがとうございます。

 あとついでといっちゃなんですが、よろしければ力一さんの方もよろしくお願いいたします。彼、トークがとてもお上手なのですが、内容が刺さる人にはめっちゃ刺さって最高なので。

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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