もし『ブタがいた教室』に自分がいたらどうする?
夫は物(生き物ふくむ)に愛着を持ち、とても大切にする。
ベランダには膝上くらいの高さに伸びた植物が3つ並んでいるが、それは夫が職場でもらってきたものだ。当初は手のひらサイズだったが、夫が丹精込めて育てた結果、みるみる伸びでいった。
かたや私は、あまり物に思い入れがない。
長く愛用していたイヤリングをうっかり落としてしまっても、仕方ないとすぐ諦められる。だがそんな時、横を見ればとても悲しげな目をした夫がいたりする。私より悲しそうな顔をしている。そんな彼の表情がおかしくて、私は笑ってしまう。
ごめんよ。だって、捨てられた子犬みたいな顔をしてるのがおかしくて、笑っちゃうんだよ。
今日、散歩をしながら「もし子供の頃に、教室で豚を飼っていたとしたら、しかもその豚を卒業式の日に食べることになったら、どうする?」と夫に聞いてみた。
解答は以下の通り。
1.食べない。
2.食べると知っていたら名前もつけないし、餌やりもしない。
3.もしそれでも食べろと言われて食べたら、一週間は引きずる。
一週間は引きずる、といったその顔が悲しげで、私はまた笑ってしまった。
私はたぶんおいしいなー、なんて言いながらヘッチャラで食べちゃうだろう。
こんなに違う二人が一緒に暮らしているのだから、夫婦って不思議だ。
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