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第565回 なぜキジ(8回目)が国鳥になったのか

①https://office-sawai.net/money/366より引用の福沢諭吉の一万円札の裏にキジのつがい

   皆さんは福沢諭吉の一万円札の裏にある二羽の野鳥を御覧になったことはございますか。知っておらられるとは思いますが、この最高通貨の一万円札に載せられている野鳥はキジです。そしてそのキジはこの日本においては「国鳥」に指定されている偉大とされる野鳥なのです。ではなぜこのキジが「国鳥」となったのか語っていきたく思います。

②https://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10561000004より引用の昔話「桃太郎」に登場したお供のキジ

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   おそらく今も昔も私たちの子供の頃と同じように、昔話の「桃太郎」は話し注がれていると思います。そうですいろんな発祥地はありますが、一応岡山が有名でその話しの中に「国鳥」キジは登場してきます。人に忠実に仕える「犬」人間のように知恵のある「猿」そして勇敢な「雉」が主人公桃太郎のお供として、鬼ヶ島の赤鬼青鬼を退治に行くのですから、当然キジは県鳥であります。

③七十二候の一月十五日から十九日までを「雉始鳴(きじはじめてなく)」としたキジの「母衣打ち」

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   また昔からの「七十二候」の六十九番目の「雉始雊」はキジが年が明け初めて新春を迎えて鳴く一月半ばの十五日から十九日の期間です。早くつがいの相手を探すために、こんな寒い時期から縄張りを示すため「母衣(ホロ)打ち」のドドドという羽音と「ケンケンケーン」の鳴き声でキジの繁殖期が幕を開けるのです。さてこんなキジがどうして「国鳥」となったのでしょうか。

④敢えてつがいとなった雉始鳴(きじはじめてなく)七十二候のキジ(左がメス体長約60㌢、右がオス体長約80㌢)

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   国鳥がキジに決まったその最大の理由は「日本固有種」でした。外国に渡らずいつも日本で生息、という意味も含まれます。例えば、昔話「鶴の恩返し」の日本情緒あふれる肢体をもつタンチョウは、北海道の一部で通年暮らしているもののもともとロシアや中国にも棲む渡り鳥でした。さらに、かつてはあちこちにいたという「ニッポニアニッポン」のトキはは固有種でないです。

⑤意外や意外でキジは乱婚

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   またキジより華麗とされたヤマドリをも知名度でまさりその座に着きました。周囲も④のようにキジのたくましい行動ぶりを称えましたが、しかし、オスは縄張りに入ってきたメスに片っ端から求婚して結婚していることがわかり、さらにメスのほうは、何匹かで「イケイケ」と連れ立って自由に動きまわり、行った先々のオスとすぐ結婚してしまいます。雌雄揃って乱婚なのです。

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