![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/40970537/rectangle_large_type_2_971db3de7d1b13f9ac96df257ab022b7.jpeg?width=1200)
第1384回 冬支度の野鳥(換羽)
①https://buncho-days.com/rearing018より引用の鳥の冬支度
人間も季節が変わるごとに、着る物が変わるのと同じで、やはり鳥類も換羽という名の着替えをしなければ、寒い冬を越すことは出来ません。換羽時期は八月頃が多く、四週間ほどです。換羽には多くのエネルギーを使うので、この時期にはさえずったり、縄張り争いをしたりせず、ひっそりと生息します。その時期の理由は、換羽に多くのエネルギーが必要なので、餌の豊富な時期に換羽が始まります。渡りの最中に換羽は行いません。渡る鳥は、渡る前に換羽が完了する事が多いです。
例外 ⑴ 事故などで失われると、補助換羽が行われ、2~3週間で生える。
例外 ⑵ タカブシギは渡りと重なるので、渡りを中断し、羽が抜け変わってから渡りを再開。
例外 ⑶ マガンは7月末から換羽を始め、8月中旬には幼鳥と共に飛べるようになる。
例外 ⑷ ミヤマシトドの完全換羽は54日間。最北の個体群は47日間、南部の亜種nuttalliは83日間。
②https://www.pinterest.com.au/pin/523402787945715603/より引用のライチョウ(体長約37㌢)の換羽
②のイラストは、高山に雪が積もると換羽して真っ白になってしまうライチョウです。換羽とホルモンのバランスは、繁殖が終わって繁殖に必要な性ホルモンが低下すると、甲状腺ホルモンの分泌が盛んになり、卵(精)巣機能の低下との相互作用で換羽が始まります。冬季には当然ですが、日照時間が短くなり始めると性ホルモンが低下します。北の地方ほど早く日が短くなるので、換羽の時期が早くなり、渡りの開始も早くなります。(熱帯地方では変化がないので、換羽は少しずつ長期間)。
③-1.https://doudesyo.blog.ss-blog.jp/2015-06-23より引用のオオタカ(体長約50〜56㌢)の換羽
③-2.Twitterより引用のツバメ(体長約17㌢)の換羽
③-3.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/toribiojpn/entry-12413778537.htmlより引用のオスのマガモ(体長約59㌢)の換羽前と換羽中
換羽が一枚ずつというのは、ツバメ類、ワシタカ類で、時間は掛かりますが、うまく飛べないと採餌出来ない種です。また数枚ずつは、身近なスズメやハトなど多くの鳥です。しかし、飛びづらくなるので、活動的でなくなります。まとめて、ばっさり換羽するのはカモ目を始めとする水鳥で、中には迷鳥のオガワコマドリや、オオヨシキリがいます。一時的に飛べないですが、換羽が早く終了し、飛べなくても餌はとれる鳥に限ります。また、換羽中ペンギンは泳げない時は絶食します。
※ ⑴ 完全換羽に要する期間は約1ヶ月~100日以上かかる種もいる。
※ ⑵ 渡り鳥では30~40日ほど、鴨は一ヶ月(3~4週間飛べなくなる)
※ ⑶ スズメは3枚くらいずつ換羽。2ヶ月ほどかかる。ウソは11週 カワラヒワは90日 ベニヒワ風切羽の換羽期間は34~56日間
④https://www.google.co.jp/amp/s/plaza.rakuten.co.jp/mae717da/diary/201903070000-amp/より引用の完全換羽のヒヨドリ(上側、体長約28㌢)とスズメ(下側 体長約15㌢)
⑴ 全身完全換羽の鳥は、一年に一回全ての羽毛が抜け替わります。普通は繁殖の終わったすぐ後
⑵ 部分換羽は繁殖期の前に行うものが多い。
風切羽、初列雨覆、尾羽以外。 種類によって範囲が異なる。
・ 胴体部分の全部を換羽するもの、
・ 体羽のごく一部だけ換羽するものなど。
⑶ 不規則換羽は消耗した羽から生え変わり、規則性が無い。
⑷ 補充換羽は翼羽などが、何かの原因で抜け落ちた場合に、次の換羽を待たずに新しい羽が生えてきて、無理に抜くと、羽根(うこん)が破壊されて生えなくなってしまうことが多い。
⑤-1.二年に一度の換羽をするタンチョウ(奥側がオス体長約140㌢、手前側がメス体長約130㌢)
⑤-2.年に一度秋に換羽するルリビタキ (体長約14㌢)
⑤-3.春は部分換羽、秋には全換羽するユリカモメ(体長約40㌢、左端が夏羽、その他は冬羽)
⑤-4.年に二回換羽するオオハム(体長約72㌢)
⑴ 二年に一回の換羽は大型の鶴、大型の猛禽類
⑵ 年一回で、秋に完全換羽はハクチョウ類、トキ、ガン類、タカ類、フクロウ類、ツグミ類、一部の(キツツキ類、ツル類、スズメ目)、ルリビタキ、オオルリ、ホオジロ、ホオアカ、ミヤマホオジロ、カシラダカ、アオジ、クロジ、ノビタキ、ノゴマ、オオジュリン、アトリ、ベニマシコ、オオマシコ、ハシボソガラス、ハシブトガラス
⑶ 春は部分換羽で秋は完全換羽は一番多く、カイツブリ類、シギ類、チドリ類、カモメ類、ウミスズメ類、アビなどアビ類の一部、一部の(セキレイ類、ウグイス類)、サギ類、ハクセキレイ、ユリカモメなど、春に頭が黒くなるカモメの仲間。 ⑷ 春は完全換羽、秋は部分換羽は、スズメ目の一部(モズ類の一部、ウグイス類の一部)、アビ類の一部(オオハム、ハシグロアビなど)
⑸ 年二回完全換羽は長距離の渡りをする少数の種で見られる。アメリカズグロカモメ、キタヤナギムシクイ、チゴモズ、アカモズ、ボボリンク、シベリアセンニュウ、アカエリシトドなど
⑹ 年三回換羽はライチョウ属、夏の終わりに換羽。保護色の白い冬羽をまとうため、秋の終わりに換羽。春に生殖羽に換羽。コオリガモ属、エリマキシギも