第1169回 鳥の首振り
①https://kotori-pastry.com/tori-arukikata/2606/より引用の首振りしながら歩くドバトのイラスト
街中で首振りしながら歩く野鳥といえば、ちょっとしか興味がある方なら、歩いているドバトの首が前後に振られているのをご存知のはずです。私は子供の頃に以前は許されていた縁日の出し物のヒヨコ釣りで、二羽のヒヨコを貰い鶏まで育てました。大きなケージから出して、散歩に連れて行くとやはりドバトのように首振り歩行をします。調べてみると、実験でニワトリを自転車に乗せ、ゆっくりこぐと首を振り、ルームランナーでは振りません。暗い場所や夜では首は振りません。
②https://tpong.hatenablog.com/entry/20120710/p1より引用の歩くハクセキレイ(体長約21㌢)
最近では、街中に進出してきている②の写真のハクセキレイや、いつも集団行動で喧しく、地面を歩き回って採餌している③の写真のムクドリも首を振りながら、歩いているのを見かけます。そもそも街中で露出度の高いドバト、最近では街中に進出してきたキジバトと、首振りしながら歩いています。片足立ちの時に頭を停止し、両足をついて一方で地面を蹴る時に首を伸ばします。視野の安定は近距離を見る時に取分け重要です。眼が頭の側面に付いている鳥は、景色を安定できます。
③https://mobile.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1498.html?transfer=pc_to_mobile&utm_referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.co.jpより引用の歩くムクドリ(体長約24㌢)
物をよく見るには眼の位置を固定した方が、しっかり見ることができるため、人は無意識に目をこまめに動かし景色を追いますが、鳥は目を少ししか動かせず、普通に歩くと常に頭が移動するので眼の位置も動いてしまい、物がよく見えません。そこで、頭を固定したまま歩きます(首を縮める)。
限界になると、すばやく頭を前に移動するこの繰り返しが、人には首を振って見え、顔を動かさない時間を作って良く見るためです。鳩は視野が広く、左右の景色を左右の眼で別々に見ています。
④http://photozou.jp/photo/show/2995347/236672926より引用の歩くキジ(写真はオス 体長約80㌢)
鳩は眼球移動筋の発達が悪く、あまり眼球を動かせず。眼球を動かす代わりに首を動かして景色を見ています。それは追従眼球運動の代わりであり、眼球移動筋が少ないと頭部の軽量化が可能だからです。視野の下半分は、近視的で近くに焦点が合いやすく、上半分は、遠視気味で遠くに焦点が合いやすいのです。それは頭を瞬間的に移動させて、物を立体的に捉えたり、重心を保つためです。立っているときは二本足で、歩くときは一本で支え、重心を移動し、歩行を安定させます。
⑤ゆっくり首を振り歩くアオサギ(体長約93㌢)
④の写真は大きく分けると、鶏の仲間に入るキジで、⑤の写真はやはり鶴の仲間に入るアオサギです。首を振る鳥は、キジ目、ハト類、ムクドリ類、セキレイ類、サギ類、シギ類、セイタカシギ
ツル類、クイナ類です。歩きながら食べ物を探してついばむ鳥が多く、採食行動と関連していると考えられるそうです。動きが速すぎたり、遅すぎたりして気づきにくい鳥もいます。採食行動と関連しているので、飛行中はもちろん首を振りません。またカイツブリは潜水中に首を振ります。
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