第572回 野鳥色 -1-
⑴https://www.pinterest.jp/pin/353884483203870090/より引用のイラスト
この二つ前の第568回でカナリヤの野生種を語った際に「カナリアイエロー」という色の表現が現れたので、今回『野鳥色』で検索してみましたらいろんな野鳥の色を公式に認めているのがわかりました。鶯餅の色を「ウグイス色」と思い込んでいましたが、実はそうではなく真の「鶯色」は二色あることも私自身がびっくりしたことで、さぁどんな野鳥の色が現れるのでしょうか。
⑵https://tabi-mag.jp/toki-sado/より引用のトキ(体長約68㌢)
⑶https://iro-color.com/colorchart/tint/bird-color.htmlより引用のトキ色
絶滅寸前のトキの漢字表記は「桃花鳥」「朱鷺」「鴇」と三種類があります。はじめの「桃花鳥」はピンクだし「朱鷺」はレッドで、⑵の写真を見てみると『朱』だと思います。だからか普通に漢字表記は「朱鷺」が一番多く使われているのでしょう。「日本を象徴する鳥」などと呼ばれますが、日本の国鳥はキジです。新潟県の「県鳥」同県佐渡市と石川県輪島市の「市鳥」です。
⑷https://note.mu/hiho2351/n/nd248355118eaより引用のフラミンゴ(体長約120〜140㌢)
⑸https://iro-color.com/colorchart/tint/bird-color.htmlより引用のフラミンゴ色
⑷の写真の 二番目のフラミンゴは外国の野鳥ですが、今でこそ英名のフラミンゴで通っていますが、実はちゃんとした和名もつけられていて、その名もベニヅル(紅鶴)と言います。⑶のトキの『朱』より濃い⑸の『紅』です。フラミンゴは主として塩湖で大量に発生する浮遊性の藍藻を食物として、身体の色がピンクor『紅』になりました。このビタミン素を取らないと白です。
⑹マガモ(体長約59㌢)
⑺https://iro-color.com/colorchart/tint/bird-color.htmlより引用のティールグリーン
⑻https://iro-color.com/colorchart/tint/bird-color.htmlより引用のティールブルー
⑼https://iro-color.com/colorchart/tint/bird-color.htmlより引用のダックブルー
ご存知の⑹の写真のマガモのオスは頭の⑺の緑色の色合いのティールグリーン、そして翼のはえぎわの⑻と⑼のティールブルーかダックブルーの三色がマガモの色合いとか言えます。これらの三色を「鴨の羽色」と呼ぶそうです。置物として昔から色んなマガモのデコイがありました。それほど「鴨の羽色」三色は味わい深いです。
(10)カワセミ(体長約17㌢)
(11)カワセミの翠色
四番目は漢字表記で「翡翠」のカワセミです。鮮やかな水色の体と長いクチバシが特徴で、ヒスイ、青い宝石の異名を持っています。表面的には「水色」と表記しましたが、なかなか奥が深くて、「青」であったり、「蒼」だったり、名前の『翡翠』の「翠」であります。ちなみに宝石の「ヒスイ」はカワセミの『翡翠』から宝石の「翡翠」になったのです。翠色がカワセミの色です。
(12)カケス(体長約33㌢)
(13)https://iro-color.com/colorchart/tint/bird-color.htmlより引用のカケスのジェイブルー
(12)の写真のカケスはカラス類だから知能は高いと思います。カケスは漢字表記で「懸巣」で、英名で“ジェイ”と言います。鳴き声が「ジェイ」だからだそうです。また別名を「カシドリ」(樫鳥)と言い団栗の樫の実が好きで冬に備えて「貯食」します。その隠し場所の数が三千を超えますので、カケスの頭には「地図アプリ」が存在しています。青のだんだら模様がジェイブルーです。
(14)ウグイス(オス体長約16㌢)
(15)https://iro-color.com/colorchart/tint/bird-color.htmlより引用の鶯色の黄緑色
(16)https://iro-color.com/colorchart/tint/bird-color.htmlより引用の鶯色の鶯茶
六番目の(14)の写真は「三鳴鳥」の一つのウグイスです。ウグイスは昔より藪の中に潜んでいることが多く続き、しばしメジロと間違われ、混同されてきました。私たちが鶯餅の緑色のきな粉を「鶯色」と勘違いするように、ウグイスとメジロはしばし入れ替わって認識されていたのです。鶯色は春に藪から出てくる時はくすんだ黄緑色で、藪なかにいる時は茶色味を加えた鶯茶です。