第721回 ツバメ(11回目)といっても…
①https://www.google.co.jp/amp/s/chicodeza.com/freeitems/tubame-illust.html%3famp=1より引用のツバメのイラスト
ツバメは世界中に沢山の種類があり、スズメ目ツバメ科やアマツバメ目アマツバメ科などがあるそうで、 日本に飛来する種類はツバメ、イワツバメ、コシアケツバメ、ショウドウツバメ、リュウキュウツバメの五種らしいです。私たちがよく見るツバメはスズメの仲間のツバメです。もうひとつのちょっと見かけるツバメはイワツバメです。この二種のツバメにしろ、また見たことのない後の三種にしても、南の国からやって来ているってことには間違いはなく、繁殖にやってきます。
②https://tenki.jp/lite/suppl/usagida/2016/03/13/10751.htmlより引用のツバメ(左側がメス、右側がオス、共に体長約17㌢)のつがいとその巣
②の写真のツバメは皆さんもご存知のよくある風景です。堂々とその家に住む人に対してなんの断りもなく、勝手につがいでせっせと土や枯草なんかを運んできて、およそ一週間で完成させます。ツバメは帰巣本能が強い鳥で、成鳥は47%の帰還率といいます。またオスはメスより帰巣率が高い(オス47%、メス33%)です。そのオスの到着後、五日以内にメスが到着すれば前年と同じペアで繁殖し、十日以上だと別の相手と繁殖し、オスよりメスが早く到着した場合は全て離婚します。
③http://torimiru.blog.jp/archives/6025741.htmlより引用のイワツバメの巣
この③のイワツバメのことを知ったのは我が息子が高校の卒業式の朝でした。当時住んでいたマンションの向かいには高架式の道路があって、以前から珍しくこんな所にツバメが営巣しているとしか思わなかったし、また高架下自体が背が高いので、注視することができなかったのです。じきも時期、寒い二月中旬のことでした、③のような巣の形は奥まったところに営巣しているので分からなかったですが、その飛翔する姿はズングリで、黒い身体の腰元が白いのを確認しました。
④イワツバメ(体長約14㌢)
④の飛翔写真のように、腰元が白いのが下から見るとはっきり分かるのです。そしてこのまだまだ寒い早い時期にこのイワツバメはやってきたのです。イワツバメは平地から山地にかけて生息しますが、⑤の写真は非常に稀で、凄く住み分けをしていると思います。食性は動物食で、昆虫を食べます。群れで飛行しながら口を大きく開けて獲物を捕食します。最近は市街地付近の橋桁やコンクリート製の建物の軒下などに集団営巣して、本種の分布の拡大につながっています。
⑤http://blog.livedoor.jp/myacyouen-diary/archives/7202127.htmlより引用のツバメ(右側)とイワツバメ(左側)
⑤の写真はツバメとイワツバメの比較写真です。同じ「ツバメ」の仲間なのに、ツバメは民家などの一軒家に営巣することを好み、このイワツバメは集団で同じイワツバメの仲間と一緒に暮らせる人間でいうならば、マンション派の「ツバメ」といえます。以前は崖に穴を掘って営巣していましたが、私の家の近くのような高架下や橋桁に営巣するようです。人間でも一軒家派とマンション派があるように…ツバメは人を天敵防止に、イワツバメは団体で天敵を防止に努めています。