第2115回 夏の鳥
①http://www7b.biglobe.ne.jp/~yyyy/natsu.htmlより引用の夏の鳥のホトトギスのイラスト
夏の鳥の始まりといいますと、私は初夏に日本なや夏鳥としてやってきます①のタイトルイラストのホトトギスを思い浮かべます。本当なら他の夏鳥と同じように春先に、越冬のためにやって来ています冬鳥とバトンタッチするのですが、この鳥はまだ春先には桜に付く毛虫がまだ発生していませんので、ゴールデンウィーク頃の初夏なら発生していますので、遅れてでも飛来するのです。この頃の日本は、俳句でも詠われますように「目に(は)青葉 山ほととぎす 初鰹」と「卯の花の 匂う垣根に 時鳥 早も来鳴きて 忍音もらす 夏は来ぬ」と『夏は来ぬ』の楽曲にもホトトギスは登場です。
②https://www.artbank.co.jp/stockillust/image_html/kimuraosamu/2-C-ODK150.htmlより引用の水中ダイブするカワセミのイラスト
②のイラストはカワセミが水中の獲物であります小魚に対してダイブしているところです。カワセミと言えばとても美しい鳥というイメージがあると思います。 漢字で「翡翠」と書くようにその翡翠色の対色は「清流の宝石」とも呼ばれている程の美しさです。 そんな美しいカワセミの姿が水辺を飛ぶ姿は、この鳥が留鳥だとしても、やはり一年のうちでは、勝手な人間の思い込みかもしれませんが、夏が似合う鳥だと思います。これだけ雌雄揃って綺麗な鳥はそうはいませんし、又漢字表記の「翡」はオス「翠」はメスを表しています。
③https://mobile.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1470.html?transfer=pc_to_mobile&utm_referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.co.jp%2Fより引用のツバメの若鳥の羽虫の捕獲練習
夏になりますと、春先に繁殖期に入り、子育てをして育てたヒナが巣立ち、幼鳥から若鳥になろうとする時、まだまだ親離れは出来ないようで、③のイラストのツバメの幼鳥たちは、親鳥から給餌をされなくなった本当の意味での巣立ちになりますと、それまで親鳥に教えてもらった飛行方法や餌の摂り方を、今度は自分で実践しなけれはなりません。最初のうちは兄弟で集まり、色々試します。スズメやカラスの若鳥もそうですが、必死に親鳥に教えて貰った事を実践しますが、何かまだぎこちない動きがこの時期になるとあちこちで観察できます。時には親鳥が二回目の産卵をして、弟ヒナが誕生し、自分がヘルパーとなり、自分で採餌した羽虫を弟達に与えたり親孝行するものもいます。秋口の渡りには一人前になっています。
④-1.https://yacho-joho.com/tokyo-oruri-kibitaki-basho/より引用のオス同士のオオルリ(体長約16㌢)とキビタキ(体長約14㌢)
④-2.http://www.osaka-nankou-bird-sanctuary.com/blog/2017/09/25/より引用のメス同士のオオルリとキビタキ
ツバメやスズメ、カラスは留鳥であろうとも、渡り鳥であろうとも、私たちにとっては身近な鳥鳥いうもので、馴染みもあると思います。あの春告鳥と呼ばれる春の風物詩の「ホー、ホケキョ」のさえずりで有名な、ウグイスにしても、鳴き声は聴こえますが、普段から私たちには姿を表さない鳥だと思います。そんなさえずりで有名なウグイスは雌雄同色で、オスであっても地味な色をしています。それに対して④-1.の写真のウグイスと同じく日本の三鳴鳥であります幸せの青い鳥のオオルリと、目も覚めるくらいの鮮やかな黄色のキビタキは共に典型的な性的二型の日本に繁殖のためにやってきます夏鳥です。そのオスに対してメスは④-2.の写真のように二種とも地味な色合いです。オスの外見が派手でメスは地味であることが多いのは、メスが異性にモテるために派手になる必要性が低く、巣内で子を温める事が多い等、地味な姿の方が生き残るのに都合がよいとして、メスの地味な外見に進化したと考えられています。
⑤https://mobile.suntory.co.jp/eco/birds/encyclopedia/detail/1429.html?transfer=pc_to_mobile&utm_referrer=https%3A%2F%2Fwww.google.co.jp%2Fより引用の子育て中のサンコウチョウのイラスト
夏の鳥として、渡り鳥のオオルリもキビタキの二種とも綺麗な性的二型でありますし、さえずりもオオルリは「ピールーリーリージジッ」と高く澄んだ鳴き声で、キビタキは明るい鳴き声で「ピヨピ、ピッピキピピッピキピ」などと、短い前奏の後に早口で繰り返します。オオルリはフルートのようにのびやかで、キビタキはピッコロに例えられます。そんな二種の夏鳥より、最も個性的な夏鳥が⑤のイラストのサンコウチョウです。イラストは子育てにオスの姿が描かれていますが、その出立ちは性的二型のオスが派手な色合いで、メスが地味な控え目な色合いも確かにそうですが、オスの尾羽に見えます繁殖期の飾り羽が胴体よりもずば抜けて長いことです。またさえずりも上記の二種のように複雑ではなく、そのききなしは「月(つき)、日(ひ)、星(ほし)、ホイホイ」ととてもわかりやすい、私にとっては「地球外生物」です。
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