第1025回 野鳥の古名の由来 ⑶
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②シジュウカラ(体長約14㌢)
さ行 (24)しじゅうからめ(四十雀)→シジュウカラ 平安時代 しじゅうからめ 室町時代 しじうら
(25)しとと(=しとど 鵐)→ホオジロ類 古くは主にホオジロ、後にアオジ 巫女が鳥の動きから占ったので『鵐』奈良時代 しとと 平安時代 みことり 室町時代 あおじとと(アオジ) ほほじろ(ホオジロ)
江戸時代 あおじとと→あおじ くろじとと→クロジ
(26)しなひ(即)→鳥 ツグミ類の異名 室町時代より
(27)しまつとり(島つ鳥) 平安時代は『う』 江戸時代にウミウは『しまつ』カワウは『かはつ』 大きなものを『しまつどり』 小さなものを『ウ』
③カワセミのつがい
さ〜た行 (28)しらとり(白鳥)→白鷺、ハクチョウ(29)すずとり→水辺に居る鳥 オシドリ、イエバト(飼い慣らしたカワラバトのこと)、ヨシキリ
(30)すどり(渚鳥)→浜に居る鳥(はますどり)
(31)そにとり(鴗、翠鳥)→カワセミ、アカショウビン 奈良時代 そにとり、そび 鎌倉時代 そび、しょび 室町時代 しょうび 江戸時代 しょうびん、かわせみ(カワセミ) 夏の季語としての野鳥 (32)たかべ(沈鳧、高部、多加閉)→コガモ
コガモの斑が鷹に似ていることからの命名。
(33)たづ(田鶴)→ツル(含むコウノトリ、ハクチョウ) 鶴の歌語 奈良時代から鶴は『つる』、『たづ』万葉集ではすべて『たづ』と詠まれていた。俳句では全て『つる』。
(34)ちはひるり(地這瑠璃)→コルリ オオルリが梢でさえずるのに対して、コルリは地面近くでさえずるから
④キジバト(体長約33㌢)
た〜な行 (35)つき(桃花鳥)→トキ 桃花の色がトキの羽色に似ていることから
(36)つく(木莬)→ミミズク 『つく』に特徴的な『耳』が加えられ、『みみずく』となった。兎のような耳を持つ、木に棲むもの
(37)つちくればと(土塊鳩)→キジバト 室町時代
江戸時代 きじばと (38)つふり(都布利)→チュウヒ
(38)てらつつき(寺突き)→キツツキ 物部守屋の霊がてらつつきになって四天王寺を襲い、損壊さす
(39)とどめとり(禁鳥)→ウグイス 鶯宿梅の故事に
(48)にほ(鳰)→カイツブリ 奈良時代から ニフ(入)鳥、すなわち水に入る鳥。古くから琵琶湖の鳥
⑤トラツグミ(体長約30㌢)
な〜ま行 (49)ぬえどり(鵺鳥)→トラツグミ (50)はこどり(杲鳥)→かほどり 箱鳥や明けはなれ行く二子山 (河合曾良) 松尾芭蕉の弟子 春の季語
(51)はなどり(花鳥)→花に来る様々な鳥 カワラヒワ、ウソ、ヒバリ、ウグイス、ホオジロ 春の季語
(52)ははちょう(叭叭鳥)→ハッカチョウ
(53)まつむしり(松毟鳥)→キクイタダキ 平安時代
松毟鳥は春の季語 菊戴は晩秋で秋の季語
(54)まとり(真鳥)→鷲などの立派な鳥のこと
(55)みかも(水鴨)→水に居る鴨 マガモ、オシドリ
⑥アカショウビン(体長約27㌢)
ま〜ら行 (56)みづこひどり(水乞鳥、水恋鳥)→アカショウビン 平安時代から 江戸時代には『雨乞鳥(あまごひどり)』とも 水恋鳥は親に死水を遣らなかった罰で、自分でも水が飲めぬようになった。真っ赤な毛が水に映って、近づいて飲もうとすると水が火に見えるという
(57)みとさぎ(青鷺、蒼鷺、美止佐木)→アオサギ 水門のサギ (58)やさかどり→息の長い鳥 カイツブリの別称。(59)やまほととぎす(山時鳥)→ホトトギス 冬の間は山に篭っていると思われていた。
(60)よがらす(夜烏)→カラス、ゴイサギのこと
(61)よしすずめ(葭雀)→オオヨシキリ 室町時代から 江戸時代 よしきり 犬鶯(いぬうぐいす)とも
(62)るりてう(瑠璃鳥)→オオルリ 室町時代から
江戸時代からコルリと区別しオオルリとして