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第2265回 鳥なのに潜水する鳥

①https://gigazine.net/news/20200426-penguins-vocalise-under-water/より引用のジェンツーペンギン(体長約51〜90㌢)の潜水

    この①のタイトル写真はペンギンが潜水しています。コウテイペンギンであれ、写真のジェンツーペンギンであろうとも、今やペンギンの露出度が高いため、鳥のことをあまりご存知でない方でもペンギンは空を飛ぶことが出来ない代わりに、水中を自由自在に飛ぶように泳ぐことが知られています。同じようにダチョウ等も飛べない代わりに、サバンナを高速で駆け巡る事もご存知かと思います。これらの姿をご覧頂いてもお分かり頂ける様に、翼を見る限り飛べそうもないからです。

②https://hiyokoyarou.com/diving-hiyoko/より引用潜水できるひよこのイラスト

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   ①の写真のペンギンは別格として、今日本で飛ぶこともでき、また潜水することも出来ます鳥はといいますと、オオミズナギドリなどのミズナギドリの仲間、シロエリオオハムなどのアビの仲間、カイツブリの仲間、カワウなどウの仲間、ミコアイサなどアイサの仲間、キンクロハジロスズガモなど海鴨の仲間、ウミガラスウトウエトピリカなどのウミスズメの仲間、たんどくのカワガラスと意外と多くの種がいます。今回に於いてカワセミミサゴはダイブだけなので排除します。

③-1.https://oomizunagidori.jimdo.com/より引用のオオミズナギドリ(体長約49㌢)の落雷潜水

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③-2.https://ameblo.jp/lily20140219/entry-12592017627.htmlより引用の潜水するカイツブリ(体長約26㌢) 

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③-3.http://divinghamamatsu.blog.fc2.com/blog-entry-1843.html?spより引用のカワウ(体長約82㌢)の潜水

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   カワセミは頭からダイブし、ミサゴもホバリングから獲物目掛けて、趾からダイブ致しますだけですので、潜水できる鳥から外しました次第です。ではなぜ同じく、魚群目掛けて、ダイブすることまでは同じのミズナギドリの仲間は、ジグザグに潜って浮力を殺すことができます落雷潜水で、群れています魚から、一匹の標的に的を絞るためです。③-1.の写真のオオミズナギドリは深度2〜3㍍で最高6㍍まで潜水いたします。身近な鳥で潜水できる水鳥はカイツブリをはじめとするその仲間たちです。代表的なカイツブリアビと同じくお尻の近くに脚が生え、また趾は木の葉を散りばめたような弁足で、③-2.のようにカエルみたいに平泳ぎしての潜水です。潜水時間は約15〜30秒で、最高深度は約3㍍です。このカイツブリと同じく身近な水鳥にウの仲間の③-3.写真のカワウがいます。この鳥は、これまでの潜水できるミズナギドリやアビの仲間、カイツブリの仲間が飛ぶのが苦手、歩くのも苦手という潜水に特化した身体ではなく、この水鳥の趾は水掻きの撲足よりもっと大きな趾の全蹼足で、歩行も飛行もこなします。また潜水時間も約37〜120秒と長く、潜水深度も2㍍から何と30㍍まで潜水できるという凄さなのです。

④-1.https://www.birdfan.net/2021/03/05/81516/より引用のつがいのミコアイサ(手前がメス体長約38㌢、奥がオス体長約44㌢)

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④-2.http://blog.livedoor.jp/miruf4ej-jobijobi/archives/59171504.htmlより引用のつがいのビロードキンクロ(手前がオス体長約58㌢、奥がメス体長約50㌢)

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④-3.http://blog.livedoor.jp/miruf4ej-jobijobi/archives/59083311.htmlより引用のつがいのコオリガモ(左がメス体長約38㌢、右がオス体長約59㌢)

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   水鳥として圧倒的な種を誇りますカモの仲間には淡水ガモと海鴨がいますが残念ながら、潜水できるカモは身近な淡水ガモのマガモカルガモにはいません。海鴨と呼ばれるカモたちです。淡水のようには浅いそこではありませんので、潜る必要があるわけです。その海鴨でひときわ目立つのが④-1.の写真のミコアイサです。巫女さんみたいな容姿です。しかしながら、潜水時間は約15秒、潜水深度は約1.5㍍です。またキンクロハジロの仲間の④-2.の写真のビロードキンクロは潜水時間は約180秒、潜水深度は約30㍍も潜れます。何か揃って凄いのは、④-3.の写真のコオリガモで潜水時間は約35〜90秒、潜水深度は約15〜54㍍と最適。

⑤-1.https://www.saiyu.co.jp/blog/wildlife/?tag=%E3%83%8F%E3%82%B7%E3%83%96%E3%83%88%E3%82%A6%E3%83%9F%E3%82%AC%E3%83%A9%E3%82%B9より引用のペンギンに似たハシブトウミガラス(体長約45㌢)

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⑤-2.http://neritto.cocolog-nifty.com/suisui/2011/05/19-ded3.htmlより引用の潜水するエトピリカ(体長約39㌢)

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⑤-3.https://blog.goo.ne.jp/chobin_0129/e/e32c96062c2f293d35ec5e686e467b28より引用の水中歩行のカワガラス(体長約22㌢)

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   潜水できる鳥も大詰めになってまいりました。日本では繁殖せず、冬に北日本の海上に渡来致します⑤-1.の写真のハシブトウミガラスはやはり仲間のウミガラスとよく似た容姿を致していますが、よく見て頂くとお分かりになると思いますが、非常にペンギンに似た容姿をしています。その甲斐があるのか、潜水時間はやはり長い方で約180秒、
潜水深度は約60〜210㍍とペンギンを除けば、最高記録を誇ります。また潜水速度も最高を誇りますジェンツーペンギンが巡航速度約時速8㌖に対して、カワウと並んで約5.8㌖ですので、凄い潜水能力です。次なる⑤-2.の写真はオホーツク海やベーリング海沿岸部、千島列島、アラスカ湾からカリフォルニア沿岸部の島嶼などで繁殖致しますエトピリカです。その漢字表記が面白く「花魁鳥」です。その重たい衣装を纏った花魁が海中を潜水して、イカナゴなどのピカピカひかる魚を何匹もクチバシに咥えて、浮上致します。そんなエトピリカの潜水時間は30〜60秒、潜水深度は60㍍です。最後は河川で潜水し、日本では、北海道、本州、四国、九州、屋久島にかけて広く分布致します⑤-3.の写真のカワガラスです。留鳥として、河川の上流から中流域にかけてと山地の渓流に生息します。忍者と称されますのは、水上の滑りやすい石の上を跳ね回り、また水掻きもないのに、泳いだり、潜水致します。また忍者たる所以は川底を歩くことです。潜水時間は約4〜23秒ですが、河川ゆえに潜水深度を計測する事は出来ません。

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