![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/83689832/rectangle_large_type_2_acf8236aefdc657e97a75f0afed0d092.jpeg?width=1200)
第2153回 これも鳥の飛行
①https://gigazine.net/news/20140120-birds-v-formation/より引用の渡鳥の群れの飛行
鳥が飛ぶというのは、自分の行きたいところに、移動するための飛行と、天敵などの外敵から襲われて、捕獲されないように逃げる時に飛び去ります。ほとんどの場合が前者の自分が行きたいところに飛行するというのが主たる行動です。自分の行きたいところに飛んでいく目的は、毎日の行動であれば、採餌するためのものや、繁殖期にはつがい相手やヒナの待つ営巣に向かったり、また暗くなって、ねぐらに向かったりするのが、毎日の行動で、渡鳥ならば、季節の節目に渡りの目的地に遠距離飛行する場合のふたつが考えられます。
②-1.http://torawell.net/?p=715&より引用のスズメ(体長約15㌢)の飛び立ち
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/83710040/picture_pc_15d3ec63f83ec59a5941cd9429fa8f7a.jpeg?width=1200)
②-2.http://birdstyle.ldblog.jp/archives/46772674.htmlより引用の旋回して飛行するトビ(体長約59〜69㌢)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/83710287/picture_pc_81752fd4dbf0414fbc1ae08e5f2a3348.jpeg?width=1200)
②-3.http://komorebi-yureru.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_effa.htmlより引用の助走して飛ぶカイツブリ(体長約26㌢)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/83710374/picture_pc_90dcdd9686ead315b7d2f6fe16d4b706.jpeg)
鳥が飛びたつにも色んな飛び立ち方があります。一番わかりやすいのは、身近な鳥たちを観察することでわかります。もうほとんどの方々が経験していることだと思います。②-1.の写真は地面からスズメが飛び立ったところです。脚を踏ん張り勢いをつけて羽ばたき飛び上がります。スズメのような飛び立ち方が多くの身近な鳥に見られます。ドバトなどのハトの仲間は胸筋が発達して居まして、飛び立つ時にはヒュンヒュンと音がするくらいです。また②-2.の写真は猛禽類のトビが旋回して飛行している様子です。大型の猛禽類になるほど体重も重くなり、その飛び立ちの体力を温存するため、羽ばたきある程度の高さに到達するのに上昇気流を利用致します。また②-3.の写真は水鳥のカイツブリです。この鳥は身体の大きさの割には翼が短く、写真のように助走しないと飛び立てないのです。これは翼が短い鳥だけでなく、身体の大きさの割に翼が長いミズナギドリやアホウドリの様な仲間も翼が重くて助走し飛び立ちます。
③https://hirahaku.jp/hakubutsukan_archive/seibutsu/00000059/28.htmlより引用の色んな飛行方法
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/83713004/picture_pc_f4604b60724ff974ffb7e92908db7ce1.jpeg)
③のイラストは鳥のいろんな飛行方法を表しています。「はばたき飛行」は殆どの鳥の飛行方法です、翼を羽ばたかせて飛ぶのは、身近な鳥ではスズメやハト、カラスなどです。またその「はばたき飛行」から「滑空(グライディング)飛行」に切り替えるのは身近なところではツバメの仲間やワシタカがそれにあたります。また②の項でも紹介致しました「鳶がくるりと輪を描いた」でお馴染みのトビなどは上昇気流を利用する「ソアリング」飛行です。他には特にミズナギドリやアホウドリの仲間はこの飛び方を極めている鳥で、これから飛行高度に達しますと「ダイナミックソアリング」で長時間、上昇気流を利用して「グライディング」で飛び続けることが出来ます。また「波状飛行」は「ダイナミックソアリング」を利用出来ない環境下で「グライディン」と「はばたき飛行」を組み合わせたものが「波状飛行」です。飛行するごとにはばたくスタミナロスを防ぎます。またこの飛び方をするのは身近なところではヒヨドリやセキレイの仲間、コゲラ等キツツキです。
④-1.https://www.birdfan.net/2008/12/19/3267/より引用の飛行するハクガン(体長約67㌢)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/83714290/picture_pc_b7780825f260fae68dfed92a35468871.jpeg)
④-2.https://blog.goo.ne.jp/at-strike-jewel/e/fdbe0115a635e75b24a8abe8b9d037adより引用の飛行するキョクアジサシ(体長約39㌢)
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/83714376/picture_pc_66998305a5cb47a71e52caaccea7dcb6.jpeg?width=1200)
③の項で紹介致しましたように、鳥の飛行方法には色んな飛び方があり、色んな鳥の環境下に応じてその方法が当てはまるわけです。そうは言っても、このそれぞれの飛行方法が飛行距離と関係するとは限りません。④-1.の写真のハクガンはなんと一日に約2,000㌖も休みなしで飛ぶようです。ハクガンは渡鳥で、北極圏で繁殖し、北アメリカで越冬するのに渡りをして、①の写真のようにV字型編隊を組み、主に「はばたき飛行」で時速83㌖で飛び抜けるようです。また一日ではありませんが、カモメの仲間のキョクアジサシも「はばたき飛行」ですが、繁殖した南極から越冬のため北極に渡って夏を過ごした後で南極に戻ってきます。まさにその飛行距離は、年間で地球一周分の約4万㌖と考えられていましたが、調査によると、往復で9万㌖を超える個体もいるようです。こうなりますと基本は「はばたき飛行」が力強い方法で、後は上昇気流に頼ります。身体一つで移動します。
⑤-1.https://www.birdfan.net/2020/01/24/76458/より引用の大型のオオハクチョウ(体長約140㌢、体重8.2〜11㌕)
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/83720659/picture_pc_c9ac66be3a0d05060b7fb3f1a6a5f9d3.jpeg)
⑤-2.https://kamoclub.exblog.jp/26224488/より引用のヒマラヤ山脈を飛び越えるアネハヅル(体長約90㌢)
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/83723983/picture_pc_1e776ec17ec73702ac48a870b0834f4c.jpeg?width=1200)
長距離を飛んだり、長時間飛び続けることも鳥の仲間の飛行方法で実現をしていますが、どこまで高く飛び上がって長距離を飛行しているのかといいますと、よくネットに飛行機の機長が、並行して飛行する鳥を目撃した旨の話しがよくあります。アイスランドからヨーロッパ西部に渡る途中の⑤-1.の写真のオオハクチョウ約30羽が高度8,230㍍で目撃され、また、小型の鶴で知られますアネハヅルは高度8,000㍍近い峰々がって立ち並びますが、それを超えるとんでもない高さを飛び超えていることになります。オオハクチョウにしろ、アネハヅルにしても、酸素の薄い高所を飛行するのに必要な、気嚢という器官がひこを助けます。気嚢は肺とつながっており、呼吸の際に、肺に沢山の酸素を送る働きをし、飛行を助けます。