見出し画像

第2032回 ウグイスとメジロ

①http://blog.livedoor.jp/k14kawa/archives/1665228.htmlより引用の熟した甘い柿の実に集まる左がメスと思われるウグイス(体長約14㌢)と右がメジロ(体長約12㌢)

   よく間違われる鳥の中で、圧倒的に多いのが「ホー、ホケキョ」で有名な日本の三鳴鳥にも選ばれていますウグイスと、小さいのに人馴れしているように民家の梅のは何もよってきますメジロは昔から間違われる鳥で有名です。①のタイトル写真は非常に珍しい一枚です。なぜなら、熟して甘い柿の実に寄ってきますのは甘いもの好きのメジロは当たり前ですが、ウグイスの食性は雑食ですが、夏場は主に小型の昆虫、幼虫、クモ類などを捕食し、冬場は植物の種子や木の実なども食べます。しかし、甘い物が好きではありませんので珍しいです。よほどお腹が空いていたと思います。

②-1.https://wowma.jp/item/372183571より引用の日本画の「梅に鶯」

画像1

②-2.http://www.worldfolksong.com/sp/calendar/japan/ume-uguisu.htmlより引用の梅にウグイス

画像2

②-3.http://www.worldfolksong.com/sp/calendar/japan/ume-uguisu.htmlより引用の梅にメジロ

画像3

   ①の写真と同じような意味に捉えますと、②-1.の日本画の「梅に鶯」は実際にはウグイスは梅の花が咲く頃にはまだ主食ではある虫はまだ発生しておらず、梅の花には甘い蜜があり、それを求めてやってきますのはウグイスではなく、甘いもの好きのメジロであるとなります。この『誤り』のように思われる「梅に鶯」を辞書でひいてみますと「とりあわせのよいもの。美しく調和するもののたとえ。また、仲のよい間柄のたとえ」とあり春には、春先に咲く花は梅、春の鳥といえばウグイスで、春の縁起物とされているのです。その風情を表した日本画に誤りと指摘したり、また、皮肉っぽく②-2.の写真のように、まれにウグイスが梅の木の枝に止まっている写真や、実際によく見かける梅の木の枝に止まる②-3.のメジロの写真を打ち立てて、実際にはこれが正解と言ってもそれは風情のないことです、また今も昔も議論されているように「ホー、ホケキョ」のウグイスは昔から満人に愛され、誰もが知る有名な鳥なんです。

③http://initial-m.jp/wp/2010/01/15/550より引用のつがいのウグイス(左がオス体長約16㌢、右がメス体長約14㌢)

画像4

   雌雄同色のウグイスの繁殖形態は一夫多妻で、初夏に、オスは縄張りをつくり「ホー、ホケキョ」と一日に千回ほど鳴くことがあります。⑤-1.の写真のような、横穴式の壺形の巣をつくり、4〜6個の卵を産み、メスがヒナを育てます。ウグイスは葉の裏についた虫を餌にするため、地面の近くに巣を造ります。しかし、地面の近くは天敵が多く襲われやすい。そこで、オスのウグイスは同じエリアで複数のメスと交尾します。すると、多くのメスが巣造りをすることになり、種の本能と周辺環境に応じた色んな巣を作り、種を増やします。

④https://saruya-akira.hatenadiary.org/entry/20170213/1486999879より引用のつがいのメジロ(左がオス、右がメス共に体長約12㌢)

画像5

   そのウグイスとよく間違われるメジロも雌雄同色の鳥で、ウグイスとは違い繁殖形態の一番多い一夫一妻です。繁殖期になりますと、いつもは「チーチー、チーチー」と地鳴きですが「ピーチュルチー」や「キュルキュル」などのさえずりをしてつがい相手を見つけます。非繁殖期は山地から平地に移動し、群れで行動することが多く、カラ類と混群を形成することも多いです。繁殖期はつがいで分散し、二羽で鳴き交わしながら花から花へと飛び回る様子がよく観察されます。それほど仲は良いです。愛情の証にハトもそうですが、相互毛繕いをします。つがいで身体を寄せ合います。

⑤-1.https://kanou.com/gnaviplus/satoyama-story/detail/20210316155803/より引用のウグイスの営巣

画像6

⑤-2.https://saitofield.exblog.jp/31189628/より引用のメジロの営巣

画像7

   ウグイスは一夫多妻で、隠遁生活をする為、いつもは藪中ですが、繁殖期には縄張り確保と、複数のつがい相手に向けて、さえずりが聴こえていることは安全であることの宣言です。ウグイスには天敵のひとつに托卵をするホトトギスがいます。ホトトギスは桜に毛虫が発生して、ウグイスが産卵を始めるこの時期に渡ってくる夏鳥です。カラスなどの目を掻い潜っても托卵が待ち受けます。またメジロは色々な木に巣を作ります。繁殖期は4月~7月に3個~5個の卵を産みます。メジロの繁殖期は4月~7月3個~5個の卵を産むことが特徴です。 メジロはつがいで行動し、苔や木の革、繊維状のものを使って直径7㌢ほどの巣を作ります。 小柄で天敵の多い鳥のため、木の枝の見つかりにくい場所を探すことが特徴です。メジロは抱卵する時は雄雌で協力し、卵を孵化させます。子育ての時は殆ど音を立てることはありません。それほど外敵には警戒心が強く、また⑤-2.の写真のように身体の色が周りの緑に溶け込む保護色です。子育ての際には綺麗好きで、排泄物も下には落とさずに親が口にくわえて別の場所に捨てていきます。

いいなと思ったら応援しよう!