第2086回 日本のライチョウ
①https://yamahack.com/4929より引用のつがいの夏羽のライチョウ(左がメス、右がオス共に体長約37㌢)
日本のライチョウの仲間と申しましたら、①のつがいの写真のライチョウが浮かびます。ライチョウは北アルプスをはじめと致しまして、日本のいくつかの高地に分散して生息致しますその南限の地域です。都道府県別に申しましたら、長野県、富山県、岐阜県に跨り、いずれも三県の県鳥にも指名されています。ハイマツは営巣場所・食物としても利用されるようです。1955年に、国の特別天然記念物に指定されています。オスの特徴はメスより幾分黒っぽくて、頭に赤いベレー帽です。
②https://www.photo-ac.com/main/search?q=%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%A7%E3%82%A6&srt=dlrankより引用の冬羽のライチョウ(左がメス、右がオス)
①の写真のつがいのライチョウは夏羽で、繁殖期前のオスの姿です。やはり、代表的な高山の各アルプスという高山に分布して、三県が認める天然記念物のライチョウ。銘菓「雷鳥の里」という名物のお土産もあります。この銘菓の箱を飾っていますイラストは雪山に夏羽のライチョウですが、冬羽のこの鳥は②の写真のように、白い羽の部分が多くなり、雪が売り物の白い背景に白い姿は見栄えしないと思いますので、わざと茶色い夏羽にしたものと思われます。それほど人気の鳥です。
③-1.https://sekainotori.com/1892.htmlより引用のオスのエゾライチョウ(雌雄共に体長約35㌢)
③-2.http://k-yatyou.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/post-2d18.htmlより引用のメスのエゾライチョウ
日本に生息していますライチョウの仲間には、本州や四国、九州に生息していますエナガの仲間のシマエナガが北海道にのみ分布するのに対しまして、同じく分布しているのは③-1.と-2.の二枚の写真のエゾライチョウです。シマエナガはエナガとは違い真っ白な容姿ですが、エゾライチョウは夏羽から冬羽の換羽もなく、写真のような色合いです。このように換羽するライチョウの仲間を英名で“Ptarmigan“といい、換羽しないエゾライチョウは"Grouse“という仲間の括りになるようです。また面白いことに本州にいるヤマドリがいない北海道でエゾライチョウの別名は「ヤマドリ」です。
④-1.https://raicho-mimamori.net/jp/ecology/moult.htmlより引用の夏羽のライチョウの保護色
④-2.https://www.google.co.jp/amp/s/www.huffingtonpost.jp/amp/entry/story_jp_61dfef43e4b0603631b52573/より引用のライチョウの冬羽の保護色
その本州に分布致しますライチョウはある意味では忍者だと思います。④-1.の写真をご覧になられて、すぐにライチョウがいるとされた方がいらっしゃいましたら、敬意を致します。大概の方はわからないと思います。ごつごつした茶色っぽい岩にただ佇んでいるだけでこの調子です。また冬羽の姿を表していますのが、この④-2.の写真です。積雪で真っ白な大地にこの姿ですから、空からの猛禽類にとっても見つけにくいこと限りないです。またお気づきの方もいらっしゃると思いますが、この写真に六羽いますが、うち二羽には黒いサングラスを掛けている個体があります。これはオスの目元が、こういう風に黒くなるようです。
⑤-1Twitterより引用の身体を膨らませて、寒さを凌ぐエゾライチョウ
⑤-2https://www.nhk.jp/p/darwin/ts/8M52YNKXZ4/episode/te/9RJJ4K4GXP/より引用の雪の中隠れの顔だけが見えているエゾライチョウ
私みたいな素人はなぜ北海道という本州より冬が激寒の地に、夏冬の換羽もせずに生息することができるのかということが、私にとっては謎のひとつでした。調べてみますと本州のアルプスの高山地帯に生息するライチョウに対して、エゾライチョウは里山志向のようです。北海道ですから積雪もありますが、アルプスの高山に比べてみますと頻度は低いです。またライチョウの分布の北限は長野県の高山辺りです。つまりいくら北海道だといっても残雪が里山には残らず、そのため、白く換羽する必要がないといえます。以前に「ダーウィンが来た!」て、エゾライチョウは寒さを凌ぐために身体を⑤-1.の写真のように大きく膨らませ、激寒の夜には⑤-2.の写真のように、雪を掘りその中に身体を入れ、顔だけ出して眠ると、されていましたが、これはライチョウも致す事です。
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