第860回 鳥だけど…
①https://www.pixivision.net/ja/a/1306より引用の「鳥だけどの」イラスト
第858回で「鳥なのに〜こんなことをする」野鳥たちを五選して語らして頂きました。この頃では普通の野鳥ですが、しぐさや行動が鳥らしくない野鳥をこれも独断と偏見で五選してみました。でも最高時速〜kmで飛行するとか、渡りの距離が長距離で〜千kmも移動したとか、あの高度〜千m山脈を山越えしたとか、鳥なのに最高時速〜kmで走ったとか、〜種は野生化に於いても〜十年もの超寿命だとか、そんな記録に纏わる野鳥のことはこの語りには含みません。あくまでも「鳥なのに」
②http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0b/dd/5142c23b74bf7eaf2bd6e5bbf033ba86.jpgより引用の鳥だけど水中を歩くカワガラス
以前にも「忍者」のような野鳥として語らして頂いたのが②の写真のカワガラスです。漢字表記は「河烏」「川鴉」とカラスの仲間のような扱いをされています。カラスと名付きますのは、身体が黒っぽいからで、むしろスズメに近く、その格好はミソサザイに似ていると思います。水上を走るバンやカイツブリ、水中を潜る潜水ガモや鵜の仲間は複数いますが、渓流の激しい水上を走りまわったり、この②の写真のように、潜水には違いありませんが、歩くのですからまさに忍者です。
③-1.http://wall.kabegami.com/word/カンムリカラカラより引用の鳥だけど、ハヤブサの仲間なのに…カンムリカラカラ
③-2.https://www.torinozukan.net/sp/hebikuiwashi.phpより引用のヘビクイワシ
③-1.の写真はカンムリカラカラという猛禽類の仲間なのですが、ちょっとみなさんも思い出しませんか、③-2.のやはり同じ猛禽類のヘビクイワシです。どちらの種も地上性の高い野鳥で、ヘビクイワシは当然にその名前のとおりにヘビを捕食しますから名の由来となっています。しかし、このカンムリカラカラがなぜこの頃に登場するのかといいますと、このカンムリカラカラはハヤブサの仲間です。飛行最速記録保持者の仲間なのに、死肉を好み、飛行が苦手って鳥だけど…でしょ。
④https://penguin-book.com/adelie-penguin/より引用の鳥だけど、ペンギンだけど、泳がず歩いて渡りをするアデリーペンギン
鳥だけど…の歩く野鳥の語りが続きます。第848回の項で語りました④の写真のアデリーペンギン。ペンギンというのはただでさえも、私は鳥だけど…と思ってしまいます。写真を見れば当然の如く翼なんて小さすぎるから飛べないった思っていたら、鳥だけど…泳げ、しかも潜水まで出来ます。そして極寒の南極の海中を。でももっと凄いことをアデリーペンギンは成し遂げます。あんな短い足で毎年太陽を追って繁殖コロニーから南極大陸のロス海の越冬地まで平均13,000㎞を歩きます。
⑤https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/thinkmacgyver/entry-10950928377.htmlより引用の鳥だけどさえずらず、羽をこすり合わせて鳴くキガタヒメマイコドリ
⑤の写真はキガタヒメマイコドリです。このキガタヒメマイコドリほど鳥だけど…が当てはまってちょうど良い感じの野鳥だと思います。マイコドリは複数の種が集まり、全長9〜16㌢の小さな群で、求愛の際、オスが複数羽で集いダンスを披露することから、マイコドリの名があります。ここまでは普通の熱帯の派手な色合いの野鳥が、派手な求愛をするだけど、⑤の写真のように、スズムシみたいに羽を擦り合わせて、羽音で求愛します。
⑥-1.https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/a/072500045/?ST=m_newsより引用の鳥なのに、人間に蜂蜜の在り方を教えて、見返りに蜂の巣の蝋をもらうノドグロミツオシエ
⑥-2.https://cgi2.nhk.or.jp/darwin/articles/detail.cgi?p=p569より引用のハチクイの巣に托卵するノドグロミツオシエ
もう何回も登場している⑥-1.のノドグロミツオシエ。自分が蜂の巣の蝋を欲しくて、哺乳類のラーテルに知らせて、ラーテルは蜂蜜をって構図は共生にあたるからわかります。しかし人間に懐いて、その分け前を頂戴するのは、鳥だけど…って感じです。そこまでなら「蜜の在り方を教えるからミツオシエ」で済みますが、同じ蜂の巣の蜂を主食にしている、ご近所さんのハチクイの巣に、托卵して、ハチクイのヒナをノドグロミツオシエのヒナがクチバシで突き殺すのはいくらなんでも…