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第882回 〝シギチ〟ってやつも調べないと
①https://www.city.saga.lg.jp/main/30842.htmlより引用の干潟に集まる〝シギチ〟
昔から『シギ』と『チドリ』をひっくるめて、大きいのを⑴シギ、小さいのを⑵チドリの野鳥ことです。その二つの属の特徴は、趾(あしゆび)は、⑴4本 ⑵3本 歩行は⑴ゆっくり歩く ⑵早足 採食場所は⑴深い場所 ⑵浅い場所 餌探しは⑴クチバシを下げて歩き、クチバシで探す ⑵クチバシを下げず歩き、目で探す 繁殖地は⑴北半球に多い ⑵南半球に多い 子育ては⑴メス中心の種も ⑵雌雄クチバシの先に特別な感覚器官があり、触覚で餌を探します。クチバシはメスのほうが長いです。
②https://kakijun.jp/page/shigi16200.htmlより引用の『シギ』の漢字表記の「鴫」
〝シギチ〟は『シギ』と『チドリ』の集合体です。それぞれの漢字表記は「鴫」と「千鳥」です。『シギ』での特筆事項はその漢字にあります。シギを意味する「鴫」という文字は奈良時代に日本で形成された国字であります。当初に田にいる鳥の意を表した漢字です。また別字で「鷸」があります。『シギ』には「ジシギ」と「ヤマシギ」があり、⑤の写真のタシギやオオジシギ、チュウジシギ、ハリオシギは「ジシギ」「ヤマシギ」にはその他のシギが含まれます。
③https://esoragoto1.exblog.jp/より引用の『チドリ』の歩き方から作られた「千鳥足」
『チドリ』には③のGFの「千鳥足」と④の写真の「千鳥饅頭」でお馴染みです。「千鳥足」とは採食行動がジグザグで、正面や真後ろから見ると、脚の着地が幾分内向き。両脚を交差させているので、体が左右に揺れて見えます。また砂地の上の虫などを捕らえる時に、無関係の方向に行くと見せかけいきなり急襲する、そんな足取りが酔っ払いに似ているというものです。「千鳥饅頭」は九州の干潟では〝シギチ〟が訪れる中、最も多くを占めた『チドリ』に因んで命名しました。
④https://omiyadata.com/jp/souvenir/chidoriya-manju/より引用の「千鳥饅頭」
また日本に生息する『シギ』は約数十種いて、アオアシシギ、アオシギ、アカアシシギ、アシナガシギ、アマミヤマシギ、アメリカウズラシギ、イソシギ、ウズラシギ、エリマキシギ、オオジシギ、オオソリシギ、オオハシシギ、オグロシギ、オバシギ、カラフトアオアシシギ、キアシシギ、キョウジョシギ、クサシギ、コアオアシシギ、コオバシギ、ヘラシギなどなどなど…数え出したらキリがないほどいます。またヤマシギは留鳥です。
⑤『シギ』代表のタシギ(体長約27㌢)
⑤の写真のタシギは旅鳥です。〝シギチ〟のほとんどが旅鳥です。旅鳥だから凄い種類の『シギ』がやってきます。そんな『シギ』とは違って『チドリ』の漢字表記は「千鳥」のほか「鵆」「鴴」の三つが充てがわれます。『チドリ』は『シギ』より身体が小さく、その仲間にはコチドリをはじめ、イカルチドリ、シロチドリ、メダイチドリ、コバシチドリ、ムナグロ、ケリ、タゲリと『シギ』に比べて種類が少ないのですが、より有名な野鳥は多く『シギ』も『チドリ』です。
⑥『チドリ』代表のコチドリ(体長約27㌢)
〝シギチ〟はちなみに、チドリ目という大きな括りがあり、ほかにカモメやアジサシといったいずれも『カモメ』の仲間も含まれていて、外見はともかく、分類上はこれらの鳥と遠くも近くもない関係にあります。『シギ』もチドリ目となります。名前の由来は『シギ』は羽音が騒がしいことから「繁(シゲ)」という言葉が転じたという説があり、『チドリ(千鳥)』のほうは多数(千)の鳥を指すといわれ、古来からワサワサと群れでいたことで名付けられたものです。だから種が多すぎます。