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第1731回 昆虫に捕食される鳥

①https://www.audubon.org/news/praying-mantis-vs-hummingbirdより引用のカマキリに捕食されるハチドリ

   鳥たちの重要なタンパク源と、子育てに必要な食べ物のひとつに昆虫や蜘蛛などがいます。繁殖期に卵が孵化して、ヒナが誕生し、早く幼鳥に育てて、巣立ちを促すには必ず必要なのは芋虫などのカロリーの高いタンパク質です。鳥たちの殆どは猛禽類やモズカワセミなどの肉食の野鳥を除いては雑食が圧倒的に多いです。しかし、自然界は人の手は及ばない弱肉強食の世界でもあります。強いものが弱いものを捕食するのは、鳥類だけではなく、哺乳類、爬虫類、魚介類でもあります。

②YouTubeより引用の本来なら鳥(写真はスズメ)に捕食されるカマキリ

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   ②の写真はスズメに捕獲されたカマキリです。普通はこんな場面をよく見かけます。特に今街中に進出中のイソヒヨドリなんかはよく咥えて飛んでいるのを見かけます。身近な鳥やそうでない鳥にしてもカマキリなどの昆虫がいる時期に捕獲して子育てや自身の寒い冬に向けての栄養補給には高カロリーはかかせません。そんなカマキリでもその種類によっては「弱肉強食」の原理によって、ある小さな野鳥に対しては今度は絶好の餌となってしまいます。①の写真は正にそれを表します。

③-1.https://karapaia.com/archives/52261442.htmlより引用のカマキリがハチドリを狙っている

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③-2.http://dangerous-insects.blog.jp/archives/5414564.html/カマキリハプニングより引用のいよいよハチドリを襲うカマキリ

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③-3.https://karapaia.com/archives/52261442.htmlより引用のカマキリに捕獲されたハチドリ

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   日本では約10種類が生息していて、オオカマキリ(体長6.8〜10.5㌢)なんかは有名です。他にはウスバカマキリ(体長約4.5〜6.5㌢)がいて、カエルやトカゲ、ネズミ、小型のコウモリまで食べた例があります。③-1.〜-3.で襲われているのはやはり身体の小さな事で有名なハチドリの仲間です。カマキリは獰猛で、動くものなら何でも食べ、共食いもし、メスは交尾の最中にでもオスを頭から食べてしまいます。この貪欲な食欲の原因はカマキリに寄生しているハリガネムシにあるといいます。

④https://bluekingfi.exblog.jp/m2012-11-01/より引用のオオカマキリ(メス体長約7,7〜10,5㌢)に捕獲されたキクイタダキ(体長約10㌢)

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   日本でも最大のカマキリは「オオカマキリ」です。そして日本にはハチドリの仲間のような小さい野鳥はいませんが、それに匹敵するような小さな野鳥はいます。今まさに④の写真で体長約10㌢のキクイタダキがオオカマキリに仕留められました。カマキリの攻撃は素早く相手に飛びかかり、あのギザギザした鋸のような両のカマで頭を押さえ付け、脳みそから食べるという強引さです。日本では他にミソサザイやヒワなんかも餌食です。

⑤http://blog.livedoor.jp/ani_soku/archives/52695953.htmlより引用のシジュウカラ(体長約14㌢)を捕食するオオジョロウグモ(体長約5〜20㌢)

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   何も小鳥を襲うのはカマキリだけではありません。⑤の写真の沖縄に棲むオオジョロウグモも野鳥を食べます。オオジョロウグモのメスの個体には体長約20㌢に達するものもいます。蜘蛛の最大の武器は粘着質の蜘蛛の巣で、捕獲された相手がもがき疲れて体力がなくなった時に襲いかかり噛み付いた時に弱いとはいうものの毒を注入し動きを止めてしまい捕食するのです。写真は体長約14㌢のシジュウカラが捕獲され食べられる様です。


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