第1496回 日本に現れた珍鳥 ⑶
※Twitterより引用の変な鳥のイラスト
①-1.https://munahaku.jp/2018/06/05/シマノジコ/より引用のシマノジコ(体長約14㌢)
①-2.https://zukan.com/jbirds/internal15184より引用のノジコ(体長約14㌢)
①-1.はホオジロの仲間のシマノジコは夏季にロシア南東部で繁殖し、冬季になると中華人民共和国南部やインドシナ半島へ南下し越冬し、日本では渡りの途中に主に日本海の離島にまれに飛来する旅鳥です。対する①-2.のノジコは夏季に日本でしか繁殖せず、本州北部で繁殖する夏鳥で、冬季になると中華人民共和国南東部、フィリピン北部へ南下し越冬します。ノジコはアオジと似ていますが、シマノジコを始めシマと名付いているのは身体の模様か、北海道や沖縄の諸島が多いです。
②-1.http://ada-kitakyu.com/bird/zugurochakin.htmlより引用のズグロチャキンチョウ(体長約16.5㌢)
②-2.http://www.ohmifinch.com/DB/ItemDetail.asp?item=46084&varlanguage=Eより引用のチャキンチョウ(体長約17㌢)
②-1.はあまり記録のないズグロチャキンチョウは、ヨーロッパ南部や西アジアなどで繁殖し、インド周辺へ渡って越冬し、日本では春秋の渡りの時期と越冬期に各地で迷鳥と思われる少数の記録が京都府鴨川にあるだけです。対する②-2.のこれも迷鳥であるチャキンチョウは、カザフスタン、イランなど中東・中央アジアで繁殖 し、冬期はインドに渡る。 日本には迷鳥としてこれまで飛島、舳倉島、対馬などの日本海側の島 や与邦国島でも記録があるだけ。頭が黒ならズグロチョウです。
③-1.https://wbsj-kyoto.net/yachoulist/セジロタヒバリ/より引用のセジロタヒバリ(体長約14㌢)
③-2.https://www.birdfan.net/2020/02/21/77383/より引用のトラツグミ(体長約30㌢)
③-1.のセジロタヒバリは西シベリア北部から、ロシア極東北部、カムチャツカ半島等で繁殖し、冬季はフィリピン、ボルネオ島北部、スラウェシ島、モルッカ諸島へ渡り越冬し、日本では数少ない旅鳥として、春と秋の渡りの時期に北海道から沖縄県まで全国的に記録があります。この体型を見ていると、③-2.のトラツグミは日本では留鳥または漂鳥として周年生息し、夜行性のこの鳥は夕方から明け方まで不気味な声で「ヒィー、ヒィー」「ヒョー、ヒョー」。不気味も似てますか。
④-1.https://www.istockphoto.com/jp/search/2/image?phrase=アネハヅルより引用のアネハヅル(体長約90㌢)
④-2.https://www.birdfan.net/2015/09/11/37363/より引用のソデグロヅル(体長約135㌢)
④-1.の鳥類の中では特に高々度、五千から八千㍍もの高さを飛ぶ鳥として知られており、ヒマラヤ山脈も越える渡りをするアネハヅルは、日本には稀に迷鳥として渡来し、2007年6月青森県としては33年ぶりに渡来しました。古くは江戸時代に捕獲され、将軍に献上されたという記憶があるくらい、珍しいツルの仲間です。④-2.の日本では冬季に越冬のためまれに飛来する冬鳥のソデグロヅルは、タンチョウの求愛ダンスのような舞いをみせます。インドでは保護の対象になっています。
⑤-1.https://www.google.co.jp/amp/s/www.asahi.com/amp/articles/ASK4N4TYPK4NPLPB00B.htmlより引用のソリハシセイタカシギ(体長約43㌢)
⑤-2.http://ada-kitakyu.com/bird/herasagihv.htmlより引用のヘラサギ(体長約80㌢)
これから紹介します二種の野鳥はこんなクチバシでどうするのと言う感じの野鳥です。⑤-1.のソリハシセイタカシギは、日本では、数少ない旅鳥または冬鳥として北海道、本州、九州、南西諸島、小笠原諸島で記録があります。⑤-2.のヘラサギは日本では数少ない冬鳥として、北海道から南西諸島まで各地で記録があり、九州では数は少ないが、毎年飛来します。以前は、鹿児島県出水市に少数の群れが飛来していた。兎に角、この二種は変わったクチバシを持つシギとサギの仲間です。
⑥-1.https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ナベコウより引用のナベコウ(体長約95〜110㌢)
⑥-2.https://www.birdfan.net/2019/04/05/69497/より引用のコウノトリ(体長約112㌢)
⑥-1.のナベコウは漢字表記も「鍋鸛」と、ナベヅルと間違えてしまうそうな漢字です。南アフリカの北部では留鳥として周年生息し、日本では冬季にまれに冬鳥もしくは迷鳥として飛来します。⑥-2.は日本でもお馴染みのコウノトリです。日本以外でも韓国、中華人民共和国、台湾、北朝鮮、ロシア南東部にも生息しています。日本で繁殖、周年生息する個体群は絶滅しました。昔話の「鶴の恩返し」に出てくる機織りのカタカタと言う音は、実はコウノトリのクラッタリングの様です。