第1180回 難しい鳥用語 ⑴
①https://sozai-good.com/illust/free-background/cute/26650より引用のイラスト
今回は『鳥』という字がつく鳥の用語をまとめてみました。人名や地名などの固有名詞や法律名などは含みません。
②https://aoyamadaisuke.com/index.htmlより引用の鳥瞰図
⑴ 鳥雲(ちょううん)→❶ 小鳥が群がり飛び、遠くから見ると雲のように見えること ❷ 鳥や雲の動きのように、機に臨んで集合離散が自在にできるようにした陣立て 鳥雲の備え 鳥雲の陣 ⑵ 鳥害(ちょうがい)→ハトやカラス、ムクドリなどの群れによる被害。農作物・水産物を荒らすほか、都市部では糞の悪臭や鳴き声なども問題です ⑶ 鳥瞰(ちょうかん)→鳥が空から見下ろすように、高い所から広い範囲を見下ろすこと。また転じて、全体を大きく見渡すこと。俯瞰 (ふかん) 「山頂から市街を鳥瞰する」「日本経済を鳥瞰する」※ 鳥瞰図→ 高所から地上を見下ろしたように描いた図。市街・地形などを説明的に描くのに適する。鳥目絵 (とりめえ) 。俯瞰 (ふかん) 図
②https://www.news-postseven.com/archives/20180216_649732.html?DETAILより引用の鳥人 故ニッカネン
⑷ 鳥銃(ちょうじゅう)→小銃のこと 鳥を撃つために使ったところからという ⑸ 鳥獣(ちょうじゅう)→鳥や獣 禽獣(きんじゅう) ⑹ 鳥人(ちょうじん)→飛行家、または、スキーのジャンプ競技の選手を空飛ぶ鳥にたとえた語 ⑺ 鳥声(ちょうせい)→鳥の声 鳥の鳴き声 ⑻ 鳥跡(ちょうせき)→❶ 鳥の足跡 ❷《中国で、黄帝の時、蒼頡 (そうけつ) が鳥の足跡を見て文字を考案したという故事から》漢字や文字 鳥の跡 ⑼ 鳥占術(ちょうせんじゅつ)→鳥の動きや鳴き声などによって、吉凶・異変・気象などを判断する ⑽ 鳥葬(ちょうそう)→死体を野山などに放置して鳥の食うのに任せる葬法 ヒマラヤ周辺に現存
③達磨さんが転んだのツグミ(体長約24㌢)
(11) 鳥痘(ちょうとう)→鳥類がかかるウイルス性の伝染病。鶏痘をはじめ、ポックスウイルス科アビポックスウイルス属のDNAウイルスによって引き起こされる痘瘡 (とうそう) の総称で、羽毛がない皮膚や粘膜にできものが現れる 鳥ポックス (12) 鳥道(ちょうどう)→鳥しか通わないような険しい山道 鳥路 鳥径 (13) 鳥媒(ちょうばい)→鳥によって植物の受粉が媒介されること ※ 鳥媒花(ちょうばいか)→ハチドリ・ミツスイなどの鳥によって花粉が運ばれ、受粉する花 日本ではメジロがツバキ・ヤッコソウの受粉を媒介するといわれる →虫媒花 (14) 鳥盤類(ちょうばんるい)→鳥盤目の恐竜の総称。骨盤の形が鳥に似て、恥骨が座骨に平行になっている。二脚歩行のイグアノドン、四脚歩行のステゴサウルスなどが含まれ、いずれも草食性で、中生代のジュラ紀後期から白亜紀後期にかけて繁栄した →竜盤類 (15) 鳥馬(ちょうま)→ツグミの別名 ぴょんぴょんとび歩くのでいう
④https://photohito.com/photo/9352735/より引用の鷹狩の模様
(16) 鳥目(ちょうもく)→銭 (ぜに) の異称。また、一般に金銭の異称 江戸時代までの銭貨は中心に穴があり、その形が鳥の目に似ていたところからいう 現在は多く「お鳥目」の形で用いる (17) 鳥渡(ちょっと)→❶ 「ちっと」の音変化「一寸」ちょっとの当て字 ❷ 人に軽く呼びかける語。「―、お客さん」ちょっとお客さん (18) 鳥(と)→名詞の上に付いて、鳥の意を表す「鳥さか(鶏冠)=とさか」「鳥屋 (や) =とや」→鳥小屋「鳥網(あみ)=とあみ」→鳥を捕獲する網 (19) 鳥狩り(とがり)→鷹 (たか) を使って鳥を捕らえること 鷹狩りのこと (20) 鳥座(とぐら)→鳥のねぐら とや 鳥×栖 ×塒
⑤http://yamada-kuebiko.cocolog-nifty.com/blog/2009/01/post-597f.htmlより引用の鳥総松
(21) 鳥柴(としば)→鷹狩りの獲物を人に贈るとき、その鳥を結びつけた木。初めは柴につけたが、のち季節に応じて松・梅・桜・楓 (かえで) などの枝を用いた 鳥付け柴 とりしば (22) 鳥網(となみ)→「とのあみ」の音変化 鳥を捕るためにしかける網 とりあみ (23) 鳥総(とぶさ)→木のこずえや、枝葉の茂った先の部分。昔、木を切ったあとに、山神を祭るためにその株などにこれを立てた ※ 鳥総松(とぶさまつ)→新年の門松を取り払ったあとの穴に、その松の一枝を挿しておくもの (24) 鳥屋(とや)→❶ 鳥を飼っておく小屋 鳥小屋 ❷ ツグミなどの小鳥狩りの際、わなを仕掛けて待つために山中や谷間に設けた小屋 ❸ タカの羽が夏の末ごろから抜けて、冬までに生えかわることその時機に、鳥屋にこもるところからいう ❹ 歌舞伎劇場で、花道の揚げ幕の内部にある小部屋 花道への出入りの際の控え所 狭くて鳥屋に似ていたのでいう ❺ 旅回りの役者などが、不入りなどで次の土地に出発できないでそこに滞在すること ❻ 遊女が梅毒で引きこもること。また、梅毒のこと ※1. 鳥屋返る(とやがえる)→夏の末ごろ、鳥屋にいるタカの羽が抜け替わる ※2. 鳥屋掛け(とやがけ)→鳥小屋をつくること また、その鳥小屋 ※3.鳥屋籠もり(とやごもり)→夏の末ごろ、タカが羽の抜け替わる間、鳥屋にとじこもっていること とやいり ※4 鳥屋出(とやで)→❶ 鳥屋の中にこもっていたタカが、羽毛が抜け替わって、鳥屋から出ること ❷ 鳥が巣や鳥小屋から飛び出していくこと ❸ 梅毒をわずらっていた遊女が治癒して病床を出ること ※5. 鳥屋に就く(とやにつく)→❶ 鶏が産卵のために、また、タカが羽毛が抜け替わるときに、鳥屋にこもる ❷ 旅回りの役者などが、次の土地に出発できないで宿屋にこもる ❸ 遊女が梅毒にかかって引きこもる また、梅毒のために毛が抜けて薄くなる (25) 鳥合わせ(とりあわせ)→❶ 小鳥合わせのこと ❷ 探鳥会の締めくくりなどで、その日観察したり鳴き声を聞いたりした鳥の種類や数を、参加者同士で確認すること