第1261回 世界で最も生息数が多い鳥
①https://www.pinterest.jp/pin/502362533416228090/より引用のムクドリの大群
①の写真を見るだけではなんの大群かはわかりません。昆虫でいえばバッタや蝶の大群なのか、コウモリの大群なのかわかりません。この①の写真の大群は日本のあちこちで現れるムクドリの大群です。なぜこんなに集まるのか、またこのムクドリの大群はいろんな図形を披露して何かひとつの生命体のようにも思えます。ムクドリの習性として、繁殖期以外は集団行動し、陽が落ちた時にはこのような群を成して行動します。それでは、このムクドリが世界一多い鳥かというと違います。
②https://blog.goo.ne.jp/senaga-mmb/e/92708a61fc81276129d899bf75f3cc70より引用のスズメの大群
あんなにいっぱいのムクドリの大群が、世界一多い鳥ではないというなら、もっと身近な野鳥でと考えたら、駅前のロータリーや公園に群れなして集まるドバト?いやそんなはずはありません。一時の駅に集まり駆除の対象になっていた頃より、生息数は減っています。ではまだまだお米を栽培する田んぼが多いから、②の写真ように稲穂が垂れる稲刈り前に現れるスズメ?その大群が品種にしろ、世界各地の民家に生息するからスズメが一番多い鳥と言えるのか?やっぱり違うそうです。
③http://eedu.jp/blog/2013/05/02/zekkei_q009/より引用のフラミンゴの大群
そんな狭い日本にいる(世界にもいますが)ムクドリやドバト、スズメより世界にはもっと凄い大群を成す野鳥はいるではないでしょうか。③の写真は説明がなければ何が何だかわかりません。春先の桜吹雪と言われればそうかとも思ってしまいます。これはフラミンゴの大群です。フラミンゴは決して小さな野鳥ではなく、体長約79〜140㌢の大きなピンク系の赤い水鳥です。③の写真でその数はざっとで百万羽を越えるらしいです。それでは、世界一多い鳥と言われるかと言えば否です。
④https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/photo/14/1100/より引用のコウヨウチョウの大群
それでは、世界的に一番生息数の多い野鳥はどの鳥なんでしょうか。その答えは④と⑤の写真のコウヨウチョウです。スズメ目ハタオリドリ科に分類される鳥類の一種。世界で最も数の多い鳥類だとされています。残念ながらコウヨウチョウは日本にはいません。コウヨウチョウの漢字表記は紅葉鳥で、⑤の写真の顔をご覧になればわかるようにくちばしは赤色で太くて大きいです。また繁殖期にはオスには赤みを帯びたオレンジの繁殖羽が生え、顔が黒くなり、色鮮やかな姿になります。
⑤http://xenopus.s1005.xrea.com/aves/Quelea_quelea_2.htmより引用のコウヨウチョウ(体長約13㌢)
④の写真のように移動の時は砂嵐の如く大群をなします。また普段でも何百羽もの群れをなして渡りを行い、ねぐらにする木々を一夜で損傷することで知られています。これほどまでも大量に繁殖できた一因として、その食物が挙げられます。コウヨウチョウは、あらゆる種を餌にします。種がどれほど大量にあるかはよくおわかりでしょう。人が農耕を始めて穀物を栽培するようになってから、特に顕著になりました。世界で約150億羽ものコウヨウチョウが生息するとみられています。