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第2065回 奇妙な写真の鳥 ⑵

①-1.https://style.nikkei.com/article/DGXMZO29096170W8A400C1000000/より引用のツノサイチョウ(オス体長約100〜120㌢、メス体長約90㌢)

①-2.https://animalchain.site/animal/3379より引用のオナガサイチョウ(体長約110〜120㌢)

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   ①-1.の写真はインドネシアのジャワ島、スマトラ島、ボルネオ島、タイ王国南部、ブルネイ、マレーシア。シンガポールでは絶滅してしまいましたツノサイチョウです。名前の由来は頭部にある角質の鶏冠がサイのツノを連想させるといいますが、この写真を見る限り、何故かクチバシがひとつ多い奇妙な鳥にしか見えません。次の①-2.の写真のオナガサイチョウは東南アジアの熱帯林に生息する大きな鳥で、甲高い声で鳴き、白黒二色の長い尾をもち、短く突き出たクチバシの上には「カスク」と呼ばれるヘルメットのような突起があります。こちらの方はデコッ八みたいです。

②-1.https://sekainotori.com/3675.htmlより引用のオウギワシ(体長約100㌢)

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②-2.https://sekainotori.com/3675.htmlより引用のトキイロコンドル(体長約80㌢)

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②-3.https://www.pinterest.jp/pin/603412050064673292/より引用のコンドル(体長約120㌢)

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   上記の猛禽類は非常に最強であり、また誰がご覧になられても非常に奇妙な鳥たちです。②-1.のオウギワシは猛禽類最強と言われます。中央アメリカから南アメリカにかけた新熱帯区に分布し、体長約100㌢に対して開帳翼は約200㌢、趾の爪の長さは約13㌢、その握力はなんと約140㌕に達します。しかし顔となると大きな襟の扇をつけた可愛らしさはアンバランスです。②-2.の写真はトキイロコンドルです。アルゼンチン北部、ウルグアイ、エクアドルなどの南米です。もう写真をご覧頂いたらお分かりのように、鼻にはウニ 首にはマフラーと奇妙な鳥に間違いありません。②-3.の写真はアルゼンチン、エクアドル、コロンビア、チリ、ペルー、ボリビア、ベネズエラに生息しています「死神」ハゲワシことコンドルです。今までの二種とは風格が違います。白い襟巻き付きの黒いマントを纏い、まるでダースベーダーです。

③-1.https://ameblo.jp/tazdev/entry-11128605725.htmlより引用のロウバシガン(体長約75〜110㌢)

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③-2.https://torikko.exblog.jp/12110491/より引用のロウバシガン

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   ③-1.の横向きの顔がアップになったこの鳥はガンの仲間で、分布先はオーストラリア南部に生息していますロウバシガンといいます。写真のように、クチバシ全体が蝋膜状の覆いで包まれていますのが、名前の由来です。これだけでは奇妙とは呼べません。③-2.のこの鳥の身体全体の写真をご覧になっても、なるほどガン特有の身体の造りをしています。奇妙な点といいますのは、普通に飛ぶことが出来ますのに、めったに飛ばず、水掻きを持つ水鳥のくせして水に殆ど近づかず、陸上生活を好むという、奇妙すぎる生態を持った鳥なのです。オーストラリア南東部の固有種なのです。

④-1.https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/b/041800077/?ST=m_m_newsより引用のクロハサミアジサシ(体長約40〜50㌢)

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④-2.https://www.tokyo-zoo.net/topic/topics_detail?kind=news&inst=kasai&link_num=24722より引用のエトピリカ(体長約39㌢)

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④-3.https://www.naturingnews.jp/?p=1061より引用のベニヘラサギ(体長約69〜81㌢)

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④-4.http://sarobetsu.or.jp/swc/topics/1802/より引用のイスカ(体長約17㌢)

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④-5.https://nitter.net/nhk_darwin/status/1514362800201678848より引用のアンデスイワドリ(体長約30.5㌢)

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   この項では、クチバシが奇妙な鳥を紹介致しますが、上記の五種はほんの一例で、例えば①の項のツノサイチョウオナガサイチョウのクチバシも奇妙と言えば奇妙です。④-1.はクロハサミアジサシです。上下のクチバシの長さが違います。この長い下クチバシを使い、クチバシを水面につけたまま飛び獲物を探す時に、獲物を感知するようです。また④-2.のエトピリカは、パフィンツノメドリと写真のような同じような形状のクチバシをしています。このクチバシを使い、何匹も獲物の魚を加え持ち去ることが出来ます。④-3.はヘラサギの中のベニヘラサギです。クチバシを半分開いた状態で左右に振りながら歩いて、餌を探します。開いたクチバシの内側に魚などが触れると捕食します。 ヘラ状の部分は、魚を挟んで捕まえるために役立ちます。④-4.のイスカは上下のクチバシが交差しています。このぐいちになったクチバシで、主食の松の実が付いています松ぼっくりから、上手にちぎり採ります。アンデスイワドリは写真を見る限りクチバシが羽毛に隠れて形状を見ることが出来ません。奇妙な鳥だと思います。

⑤-1.https://twicolle-plus.com/articles/583122より引用のレンカク(体長約55㌢)

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⑤-2.Twitterより引用のアオアシカツオドリ(体長約80㌢)

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⑤-3.https://www.buzzfeed.com/jp/lyapalater/birds-that-look-fake-but-are-real-1より引用のセイロンガマグチヨタカ(体長約23㌢)

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⑤-4.https://www.mirainoshitenclassic.com/2020/03/n_17.html?m=1より引用のクロコサギ(体長約50㌢)

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   タイトルの奇妙とは、変なさま、風変りという意味を持ちますから、ここではそんな奇妙な鳥の紹介です。⑤-1.は普通なら鳥の脚は二本のはずが、この写真のレンカクの脚は八本はあると思ってしまいます。これはこの鳥の子育ての習性で、ヒナが親鳥の羽毛に潜り込んでいるのです。⑤-2.はやんちゃ坊主が、お兄ちゃん気取りで、雨の日に青い長靴履いて、後ろに手を回して、楽しそうに歩いているようなアオアシカツオドリです。もちろんやんちゃ仲間にアカアシカツオドリもいます。前回では、表情が七変化するポトゥことタチヨタカを紹介致しましたが、⑤-3.はセイロンガマグチヨタカです。名前の通りに写真の口元を見ましたら、ウルトラQのピグモンを思い出します。さあ、奇妙なクチバシが続くなかの⑤-4.はサギの仲間のクロコサギです。「黒子」と称するくらいですから、あまり人前に姿を晒すことしないので、ここでもいないいないばあでもやっているのと思いきや、写真の様に浅瀬で翼を傘の様に広げ、その中に頭を隠し水中の獲物を捕食するお仕事中です。

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