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第2253回 どこかの夫婦みたいな鳥 ⑴

①https://ddnavi.com/book/4791626850/review/より引用のやっぱり鴛鴦夫婦のイラスト

   今回の①のタイトルイラストの「鴛鴦夫婦」のように、誰もが結婚してこんな一生を遂げることができるような夫婦になりたいと思って、最初のうちはひともうらやむような仲の良い夫婦を演じて、子供も奥さんがお腹に宿した時に、妊娠した奥さんに今までのように構ってもらえず、ほかの女性とはじめは浮気に始まり、いつのまにか、深い仲になって、離婚。こんなはずではなかったし「鴛鴦夫婦」のようにはなれなかったと、悔やむ人がございましたら「大丈夫ですよ、鴛鴦夫婦のオスのオシドリも同じ事をしています」なんて。

②https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000158.000007398.htmlより引用のつがいのエトピリカ(雌雄共に体長約39㌢)

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   ②の写真は日本では道東でしか観察されないエトピリカのつがいです。雌雄同色ですので、手前がオスかなというくらいで、はっきりしません。余りにも生息数が少なく、つがいの写真も乏しいからです。エトピリカはアイヌ語で「くちばしの美しい」鳥という意味です。こちらのほうはただ単に綺麗だけを表していますが、漢字表記は「花魁鳥(おいらん)」です。「花魁」とは、吉原遊郭の遊女で位の高い者のことで、18世紀中頃、吉原の禿や新造などの妹分が、姉女郎を「おいらん」と呼んだことから、上位の吉原遊女を指す言葉となりました。この人間だけのエトピリカの名前の理由を聞きますと、非常な一妻多夫の鳥かと思ってしまいます。三年で成鳥となりますこの鳥は毎年同じつがい相手で繁殖し、ただ一個の産卵します。

③https://tocofoto.exblog.jp/29302360/より引用のつがいのホオジロ(体長約16㌢)

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   一見しますと、スズメに間違われそうな③の写真のホオジロ。日本では種子島、屋久島から北海道まで分布し、身近な野鳥の一つの留鳥です。成鳥の顔は喉や頬、眉斑が白く目立ち「頬白」の和名はここに由来します。雌雄同色ですが、写真のように顔の黒い帯部分がオスの方がメスより濃いです。平地や丘陵地の森林周辺、農耕地、草原、荒地、果樹園、河原など明るく開けた場所に生息する雑食性の食性です。さえずりの節回しは独特で「ピッピチュ、ピーチュー、ピリチュリチュー」で、この鳴き声の聞きなしとして「一筆啓上仕候いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)」「源平つつじ白つつじ」などが知られています。またスズメと似るくらいですから、スズメの仲間です。見かけは同じでも、つがいは一生を通じ同じ相手で、縄張りは毎年同じ場所と言う真面目さです。

④https://blog.goo.ne.jp/kiyosato_001/e/db5517003062076bd0c2a3db989e4a9eより引用のつがいのヤマガラ(左がオス、右がメス共に体長約14㌢)

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   ③の項に続きまして④の写真のヤマガラも日本全国の何処にでも見かけます人懐っこい留鳥です。常緑広葉樹林や落葉広葉樹林に生息し、和名は山に生息する雀に由来しますが、山地から平地にかけて生息しています。食性は雑食で、昆虫やクモ、果実などを食べます。主に樹上で採食し夏季は主に動物質を、冬季は主に果実を食べます。堅い果実は後肢で挟み、クチバシでこじ開けて中身を食べます。他の鳥が避けるエゴノキの実も大好きです。また樹皮などに果実を貯食することもあります。そんなヤマガラはつがいは一生変えません。そして縄張りは毎年同じ場所に、つがいが力を合わせて、子育てのためのマイホームづくり。

⑤https://www.birdfan.net/2016/04/15/42549/より引用のつがいのハシブトガラス(左がオス、右がメス共に体長約56㌢)

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   ⑤の写真はつがいでハシブトガラスが写っています。カラスという生き物はつくづく可哀想だと思います。かつては同じ黒いウのこともカラスも漢字で「烏」とこの象形文字にあたる顔の部分に、全身真っ黒ですので、どんな眼をしているわからないので「鳥」よりその部分が一本足りたなかったり、まだ、ハシブトガラスがいまのように街中に現れていなかった頃には、余り見かけることがない黒いマントをした大きな鳥でありましたので、カラスの「カー、カー」という鳴き声が不気味で、縁起が悪く人が死ぬとか死んだとか、良いようにはとれませんでした。近年に於いても街中で生ゴミを荒らす厄介者とされています。この日本全国何処にでもいるカラスは、一度つがいになりますと、その相手と繁殖期の度に出会い一緒にヒナを育てていく習性があります。またメスだけで育てるのではなく、雌雄共に育てます。ヒナが巣立ちを迎えると若鳥になるまで、家族で過ごすほど仲が良い特徴もあります。つがい相手が見えないと不安になり、鳴き声でコミュニケーションをとります。よく鳴いている所から、離れた場所で、それに応える鳴き声が致しましたら、つがい相手を探し、これから一緒に採餌に行くのかも。

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