
第2277回 身近な鳥とは ⑴
①https://togetter.com/li/1844792より引用の身近な鳥のイラスト
どうなんでしょうか。身近な鳥とは、①のタイトルイラストのように、スズメを中心に、ハト(ドバトとキジバト)やカラス(ハシブトガラスとハシボソガラス)、ムクドリ、ヒヨドリ(イソヒヨドリも含め)、セキレイ(ハクセキレイとセグロセキレイ)、シジュウカラ、メジロ、ウグイス、コゲラ、ジョウビタキなど、人の住むところによりまして、その人の身近な鳥は違ってくると思います。都会の街中のビル街に住んでおられる方、また同じ都会でも閑静な住宅街、私のような住んでいます街中が山沿いで、なおかつ河川が近くにある住まい。家のベランダから海が見える街に住んでおられる方などなど、人も自分の生活域が色々あると思いますし、その生活域により身近な鳥は違います。
②-1.https://www.birdfan.net/2019/05/17/70722/より引用のツバメ(体長約17㌢)

②-2.https://www.birdfan.net/2019/03/22/69084/より引用のアオサギ(体長約93㌢)

②-3.https://www.birdfan.net/2017/11/10/56699/より引用のトビ(体長約59〜69㌢)

②-1.〜-3.の各写真の鳥たちは私にとっては身近な鳥ともいえますし、またそうではない時があります。身近な鳥といいますのは、自分にとっての住んでいます地域にもよると思います。まさか田んぼや河川、山沿いのない都会のビル街に於いて、②-1.〜-3.の写真のツバメやアオサギ、トビはいないと思います。これら三種にとっての生息していく条件は見いだせないからです。それではその条件を満たす私の住む街中では身近な鳥と言えるかどうかと言うことになりましたら、必ずしもそうとは限りません。ご存知のようにツバメは春先には繁殖のために生まれ故郷に帰っています夏鳥と言う渡鳥です。秋には食糧であります羽虫がいなくなりますから、暖かい南の国に越冬のために渡っていき、一分を除いてツバメは姿を消します。また留鳥であるべくアオサギも頻繁に姿を見せますのは春先から真夏にかけて田んぼや河川に魚が豊富な時でやはり冬場にはあまりあらわれません。またトビに至りましては、この街にも開発が進み、どんどんビルが立ち並んで行き、以前ほどカラスとの喧嘩などは見なくなりました。トビにとっての生息域が失われた物と感じています。
③-1.https://www.birdfan.net/2015/02/27/33205/より引用のつがいのメジロ(左がオス、右がメス共に体長約12㌢)

③-2.https://www.birdfan.net/2019/06/07/71325/より引用のオスのウグイス(体長約17㌢)

③-3.https://www.birdfan.net/2021/08/13/83049/より引用のシジュウカラ(体長約14㌢)

③-1.〜-3.の三枚の写真の鳥たちはやはり身近な鳥だと思います。③-1.の写真のメジロは街中に椿や梅の木の花が咲く春先に街中に写真のようにつがいで現れることが多いです。民家の梅の花の蜜を甘いもの好き故に美味しそうに啄みます。しかし桜の開花から散りゆく春が終わる頃には山に帰って行きます。③-2.の写真のウグイスは「ホー、ホケキョ」と春告鳥の一任者であるにも関わらず、また露出度の高いメジロと勘違いされますが、その大きくて透き通る鳴き声でのさえずりで身近には感じますが、さえずりが終わります七月頃にはまた藪中に引きこもる隠遁生活で姿を消します。この③-3.の写真のシジュウカラはこの三羽の身近な鳥の中では一番年中いそうな鳥で、やはり春先、秋口に住宅地の電線でも鳴き声が聞こえて来ますが、その後はやはり山沿いに帰ります。
④-1.https://www.birdfan.net/2019/03/29/69374/より引用のコゲラ(体長約15㌢)

④-2.Twitterより引用のハクセキレイ(体長約21㌢)

④-3.http://www.tabata-tumugi.co.jp/fuubutu/backno/fuu1105.htmより引用のつがいのイソヒヨドリ(左がオス、右がメス共に体長約25㌢)

次の④-1.〜-3.の写真の三種はもはや全国的に街中に進出しています鳥たちです。この三種の中でもまだまだ進出が新しいのが、④-1.の写真のコゲラです。写真をご覧になられて木の幹に垂直に止まることができるからキツツキの仲間であることをわかって頂いたと思います。どなたでも覚えやすい鳴き声の「ギー、ギー」は気付けばサッと木の方を見やるはずです。まだまだ新参者故か春だけ街中の街路樹やマンションなどの植え込みに現れます。しかし、繁殖時期を終えたら春先のワンシーズンで街中を去ります。④-2.の写真のハクセキレイは本当に秋口から春真っ只中まで、不思議なことに、本当にコンビニ前の駐車場にちょかちょかと忙しなく、首を振りつつ歩いては、何かつんつんと地面を突きます。街中に進出して十年以上は経つと思いますが、きっちり繁殖時期の初夏が来ましたら、元の河川の川縁につがいを探します。最後に残りました④-3.の写真のイソヒヨドリはハクセキレイよりも前に街中に進出して来ました、動物食の強い雑食性の鳥です。この鳥は春にしては早すぎる二月の半ば頃より街中の背の高いビルの屋上や電信柱の天辺に大きな透き通る声で、複雑ながら綺麗なさえずりを見せ、人懐っこいのか、マンションやビルなどの人工物に繁殖のための営巣を致します。子育てが終わり秋半ばになりますと、バッタやトンボがいなくなり川辺や以前の生息地に水性生物を求め去っていきます。
⑤-1.https://www.birdfan.net/2016/05/13/43123/より引用のムクドリ(体長約24㌢)

⑤-2.https://www.birdfan.net/2018/04/27/62038/より引用のヒヨドリ(体長約27㌢)

この⑤-1.と-2.の鳥はでとにかく騒がしいことで、すぐその存在がわかります故に、身近な存在に例えられています。⑤-1.のムクドリがこの世の中で、名前を知らしめましたのは、駅のロータリーや街路樹に沢山の群れをなして、ねぐらを形成し、その群れの数のおびただしいことと、比例しまして大きな鳴き声の騒音、また臭い糞害で有名になりました。殆どが集団行動を行うための出来事です。しかしこのムクドリも雑食とはいえ、動物食が強く、土の中の甲虫などの幼虫、ミミズなどを捕食するため、冬になりますと南下致します。また、そんな集団行動の強いムクドリとは対照的でありますのが、⑤-2.の写真のヒヨドリです。ヒヨドリは一羽でも騒がしく、朝も早くから「ヒーヨ、ヒーヨ」と鳴きます。それが冬になりましたら余計に、なぜか数が増えているように思えます。ヒヨドリは国内での渡りをすることでも有名です。北の方の寒冷地に住むものは暖かい南方に移動するといいます。もしかして、冬に増えたと感じるヒヨドリは寒冷地からやって来たかもしれません。この項では唯一年中見れる鳥かも。