第785回 人間も見習いたい野鳥のヘルパー
①https://www.kawasaki-net.ne.jp/bizidea/entry11310.htmlより引用の子育て支援サポート
今やこの日本では男女平等の折りで、女性の社会進出が進み、結婚世代が少なくなっていく反面で、結婚して子供が授かったら母親は仕事に復帰して、①のポスターのように産まれて来た子供を他人が子育てをする時代に突入しました。この子育てヘルパーは人間だけではなく、動物の哺乳類や鳥類でも見られることです。スズメ、ムクドリ、エナガ、オナガ、ツバメ、カワセミ、カケス、カイツブリ、カワウ、コゲラ、シジュウカラ、ハヤブサなどなど子育てヘルパーです。
②http://mukudori-bird.com/archives/42より引用のムクドリのヒナ
①の12種のヘルパー野鳥の中で、集団行動が得意というか習性なのはムクドリではないでしょうか。そのムクドリの非繁殖期は街中の集団ねぐらで、糞公害が話題になるくらいに集まってきます。そこは昔でいう、長屋暮らしのようなもので、近所に住む身内やご近所さんが、ヒナが巣立つと親子ともに集まって群れを形成するようになり、巣立った幼鳥の世話をすることなんか当たり前みたいに接します。このムクドリは古き良き時代の高度成長期の日本を表しているみたいです。
③https://amamoto.at.webry.info/201904/article_11.htmlより引用の十八羽のエナガ団子
③の写真は、スズメの「おしくらまんじゅう」「メジロ押し」よりもっと凄いのが「エナガ団子」です。エナガは体長約14㌢でこの数字だけ見れば、スズメよりちょっとだけ小さな野鳥と思いきや、尾羽が8㌢くらいあり、それを差し引けばかなりの小さな野鳥です。そのエナガは集まることが好きだからか名ヘルパーです。小さな身体故に皆で集まる方がとヘルプします。そのエナガは、冬にはシジュウカラやコゲラとともに「混群」をも形成するので、異種間の野鳥ヘルプもします。
④https://yoskita.at.webry.info/201809/article_10.htmlより引用の托卵されたカッコウの幼鳥に給餌するオナガ
同種のヘルパーをする野鳥として、④の写真のオナガも有名です。オナガといえば「カラス」の仲間でカラス同様に知能が高いことでも有名です。そのオナガの天敵はその仲間の「カラス」です。ヒナを襲われるので、わざと猛禽類ツミの巣の近くに営巣したりと。またカッコウはオナガの巣に托卵しするということはヒナを殺されるということで、実際にもオナガの生態も減少傾向にあります。群れで前年に生まれた独身オスがヘルパーになり、種の保存に向けた自然への挑戦かも。
⑤-1.https://blog.goo.ne.jp/romeo135bb/e/d9c02500ecaad63a59062536456a8a46より引用のバンの親鳥がヘルパーをする幼鳥に給餌を託しています
⑤-2.https://blog.goo.ne.jp/romeo135bb/e/d9c02500ecaad63a59062536456a8a46より引用のヘルパーの幼鳥がヒナに給餌
この⑤-1.,-2.を見て頂いてお分かりになるように、ヘルパーにはいろんな立場があります。⑤の場合は昨年に産まれた幼鳥であるオスがメス親からヒナへの給餌を託されて、ヒナに給餌するという兄弟へのヘルプぶりです。ヘルパーとは自分では繁殖せずに、他の巣の繁殖を手伝う同種やこのように、幼鳥が親鳥の手助けをすることもあります。これを協同繁殖ともいいます。親の子育てを手伝うヘルパーの場合、自分と共通の遺伝子を多く持つ個体を残せることができます。
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