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第1487回 ヘルパーと托卵

①-1.https://originalnews.nico/46944より引用のツバメ(体長約17㌢)の巣に矢印のスズメ(体長約15㌢)のヒナ

①-2.https://www.kawara-ban.com/050901.htmlより引用のツバメのヒナにスズメが給餌

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   今回のタイトル名が「ヘルパーと托卵」であります。①-1.の写真はツバメの巣に何故か、スズメのヒナが混じっていて、それに気づいてか気づかないのか、ツバメのヒナたちの親鳥が自分のヒナたちより身体の小さなスズメのヒナが、ツバメのヒナと同じようにクチバシを広げているので、給餌している貴重な一枚です。そのお礼ではないのですが、①-2.の写真は今度はヒナたちがいるツバメの巣にスズメがヒナに給餌しているこれも大変貴重な一枚です。しかし、この二枚の写真のツバメスズメはヘルパー関係では決してありません。

②-2.https://www.sagami-portal.com/city/scmblog/archives/22269より引用のヘルパーするエナガ(体長約14㌢)

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   本来ヘルパーを行う野鳥は、バンオオバンエナガオナガカケスをはじめ、カイツブリカワウハヤブサコゲラツバメイワツバメカワセミカヤクグリイワヒバリヤブサメシジュウカラホオアカスズメムクドリルリカケスなど繁殖期に何回か産卵する子沢山の野鳥が多いです。基本的には集団性の高い野鳥であるとか、同種間のヘルパーを行う種が殆どですが、意外と私たちの身の周りに接している、それこそ身近な野鳥がいることに驚かされます。

②-2.http://nztpen.blog.fc2.com/blog-entry-89.htmlより引用のエナガシジュウカラ(体長約14㌢)

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   ヘルパーを行う野鳥とネットで検索しますと、②-1.のエナガが圧倒的に多いです。エナガの繁殖環境は子沢山で、写真のようにヒナたちが枝の上に集まってエナガ団子という集団を形成します。この子沢山のために、親鳥だけでは給餌がおぼつかず、先に産まれた幼鳥たちがヘルパーを行います。また、②-3.の写真のように、エナガシジュウカラと餌の乏しい冬の時期に、カラの仲間と共に混群を結成して、行動を共にします。環境のせいか、異種間ヘルパーをし、ヒナに給餌します。

③-1.https://note.com/hiho2351/n/naa2a7f458c96より引用のムクドリ同士のヘルパー

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③-2.https://sapporo-wbsj.org/archives/5331より引用のムクドリ(体長約24㌢)の共同生活場の塒

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   エナガよりもっと身近な野鳥に、夏になると朝早くから、③-1.の写真のように、草地を集団で鳴きながら歩いて、地中の虫をほじくり出しているムクドリに出逢います。このムクドリは集団で行動することと、③-2.の写真のように、夕方になると集団ねぐらに集まります。そこには今巣立ったばかりの幼鳥も親鳥と一緒にねぐらで、同じ仲間と過ごします。この時期に身内を始め、色んな同種の仲間や、コムクドリも合流します。このようなざっくばらんな環境がヘルパー行動の素です。

④https://blog.goo.ne.jp/romeo135bb/e/d9c02500ecaad63a59062536456a8a46より引用のバン(体長約32㌢)のヘルパー

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   水鳥の仲間にもヘルパーを行う種はいます。④の写真はバンです。仲の良い仲間のオオバンもヘルパーを行います。バンカイツブリカワウと同じく潜水して魚を捕獲します。そのバンには面白い習性があります。バンも子沢山で、年下の面倒は当然とばかりに歳上の幼鳥の仕事となります。親鳥は産卵と巣立ちまでの子育てに忙しく、歳上の幼鳥が採餌して、自分よりも歳下の幼鳥に採餌して、休むこともままならない様子です。すると歳上幼鳥は巣を離れますが、親鳥に戻されます。

⑤Twitterより引用のカッコウ(体長約35㌢)に托卵されたアオジ(体長約16㌢)

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   ヘルパーする野鳥は同種同士が基本ですが、中にはエナガシジュウカラムクドリコムクドリと異種間でもヘルパーを行う種はいます。しかし、間違ってはいけないのは、⑤の写真のカッコウホトトギスツツドリジュウイチといった野鳥が行う托卵です。これも自然が与えた種族保存の知恵かもしれませんが、托卵された側の宿主の親鳥は自分が産卵した卵を排除され、騙され切った宿主の育て親は、カッコウ等の自分より大きな幼鳥に必要以上に餌を与え続けるのですから。

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