第1017回 千鳥という鳥
①-1.https://finders.me/articles.php?id=2400より引用のネットで千鳥と検索したらこの「千鳥」
①-2.https://www.chidoriya.jp/より引用の「千鳥饅頭」も世間では千鳥
①-3.https://esoragoto1.exblog.jp/i2/より引用の酔っ払いの「千鳥」足
最近ではネットで「千鳥」と検索してみますと、100%近くが①-1.のイラストの漫才師の千鳥のコンビです。コンビ名の由来は二人して、笠岡湾で群れ飛ぶ千鳥の可憐な姿から、また幾多の古歌の縁から、或いは友千鳥という優雅な名から,当時は女学校に相応しいものとして「千鳥」という愛称で親しまれてきた笠岡高等学校へ入学したかったが、入れなかったために憧れて名付けたようです。美味しい①-2.の「千鳥饅頭」や①-3.酔っ払いの足取りの「千鳥足」は皆んな野鳥の千鳥から。
②https://www.birdfan.net/2021/04/09/81869/より引用の千鳥の代表格のコチドリ(体長約16㌢)
前回の「千が付く鳥名は?」を投稿して千回を超えたので『千』の付く鳥を偉そうに難しい漢字を使った野鳥を得意げに皆さんに紹介させて頂いたつもりでしたが、スキを頂いた方からコメントに「『千』の付く鳥に千鳥はどうですか」とありました。①-2.の「千鳥饅頭」や①-3.の「千鳥足」と同じようにあまりに近すぎて、灯台下暗しのようなもので、すっかり飛んでしまい、擬傷することで有名なら、②の写真のコチドリをはじめとする「千鳥」の事がすっぽり頭から消えていました。
③-1.https://www.hobbysworld.com/item/20114104/?mode=pcより引用の代表的な千鳥
③-2.https://www.bun-ichi.co.jp/tabid/57/pdid/978-4-8299-2185-2/Default.aspxより引用の代表的な鴫
最近では千鳥の仲間と鴫の仲間を合わせて「シギチ」と呼ぶ合体の呼称があります。正確的に申しますとチドリ目に属しているシギ科とチドリ科の仲間の総称ということになります。この「シギチ」には留鳥もいますが、その多くは、日本より北の地域で繁殖し、南の地域で越冬するための渡りの途中で日本に立ち寄る、いわゆる「旅鳥」で春と秋の各地の干潟で観察することができますので、③-1の比較的にクチバシの短く丸い「千鳥」と③-2.の「鴫」が一緒に扱われているのです。
④-1.https://www.birdfan.net/2008/05/02/2469/より引用のメダイチドリ(体長約19㌢)
④-2.https://www.birdfan.net/2017/02/10/49928/より引用のイカルチドリ(体長約21㌢)
もともとシギチの根幹はやはり「千鳥」であります。世界中で約六十種が知られます。その種別は〜チドリと名が付くものはこの日本では、コチドリを始め、④-1.写真のメダイチドリ、オオメダイチドリ、-2.の写真のイカルチドリ、オオチドリ、シロチドリ、ハジロコチドリ、コバシチドリと「千鳥」と名前に含まれるものと、⑤-1.の写真のダイゼン、ムナグロ、-2.の写真のタゲリ、ケリの四種を加え、十二種の「千鳥」の仲間が日本に生息しています。夏鳥、冬鳥、旅鳥とさまざま。
⑤-1.https://www.birdfan.net/2019/10/18/73974/より引用のダイゼン(体長約29㌢)
⑤-2.https://www.birdfan.net/2020/02/07/76912/より引用のタゲリ(体長約32㌢)
この日本に生息する十二種の「千鳥」のうち、日本で繁殖しているのはイカルチドリ、シロチドリ、コチドリ、ケリ、タゲリの五種です。大部分は海岸地域や平野に住まい、山地に住むものもいます。採餌場所は草原や川原、河川、水辺、湖沼、海岸などで行い、ミミズ類、昆虫類などを主食とします。採餌に少しずつ歩いては地面を突いて餌をとり、数歩歩いては突く、その姿こそ千鳥足です。繁殖時には簡単に営巣し生まれたヒナは直ぐに歩く事が出来る早成で、直ぐ移動します。