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第1907回 可愛いメスを獲得するためのプロポーズ

①https://karapaia.com/archives/52169485.htmlより引用の可愛らしい、美人な鳥たち

   美人や可愛い顔をした野鳥が写っています。何故か私たち人間の見る目から致しましたら、可愛らしいとか、美人だとしか思えない野鳥ばかりだと思ってしまいます。まさかこの鳥たちは全てメスだけなんて、自然界の摂理からしてあり得るわけがなく、どの鳥にも雌雄が成り立っているわけです。それでは、上記の写真の鳥たちの紹介です。一番左が、南アメリカ南東部に分布する非常に美しい鳥で、非常に脚力が強く、時速60㌖ほどの速度で走ることができるアカノガンモドキです。中央上部左が東アフリカのサバンナにいる約50㌢の猛禽類のエボシクマタカです。その右隣は日本にも生息する冠羽が立派なカンムリカイツブリです。中央下部左は一番美人だと私が思うアフリカのサバンナにいるヘビクイワシです。その右隣は南米に生息するチャカザリハチドリで、オスのみがこんなに綺麗です。その右隣がウガンダでは国鳥に指定されていますホオジロカンムリヅルです。このように魅力的な野鳥はまだまだいます。

②-1.https://www.google.co.jp/amp/s/tenki.jp/amp/suppl/usagida/2017/01/15/19221.htmlより引用の雌雄のキジ(手前がメス体長約60㌢、奥がオス体長約80㌢)

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②-2.http://blog.ushikushi-keikan.com/?eid=1223#gsc.tab=0より引用のキジの母衣打ち

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   上記の二枚の写真は、日本の国鳥のキジです。子供の時代に昔話の「桃太郎」の中に登場する勇敢な鳥です。タイトル写真の鳥たちの美人か容姿とは違い、キジのオスはメスよりも身体が大きく、男らしい顔をしています。また、最近では、昔話から一家を守る勇敢な一夫一妻の野鳥とされていましたが、一夫多妻とか、一妻多夫とか呼ばれています。とにかく、つがいになるメスを求めて繁殖期になりますと、②-1.のように、目当てのメスに対し、目立つように近づき、メスの気を惹きいて、メス立ち止まるようでしたら、②-2.の写真のように母衣打ちをして、自分の縄張りであることと、メスへの求愛宣言の母衣打ちを行います。また、最近の調査では、メスに気がないのかと立ち去ろうとするオスに対し、今度はメスが逆アプローチを仕掛けて、つがいになることとあります。

③-1.https://www.nifrel.jp/area/zukan/14954.htmlより引用のインドクジャクの雌雄(左がオス体長約180〜230㌢、右がメス90〜100㌢)

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③-2.https://www.at-s.com/sp/event/article/animal/225721.htmlより引用のインドクジャクの求愛

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   ③-1.は野生では日本で見ることは出来ませんが、動物園や野鳥園でご覧頂けるインドクジャクです。写真でもご覧頂けるように、典型的な性的二型でオスが綺麗で、メスはオスより地味で身体も小さいです。クジャクは前項のキジの仲間です。メスはつがい相手の強さ、健康、活力を見抜くために、鳴き声や③-2.の写真のように、羽毛などを注意深く観察し、真剣に相手の選択に努めます。そのため、遺伝子を広める機会を最大にするために、種によっては、オスは最善の光の中で魅力を示すよう派手な求愛行動を発達させ、メスを他のオスたちから引き離し、つがいになります。

④-1.https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=32236001770より引用の雌雄のヨーロッパオオライチョウ(手前がオス体長約74〜90㌢、奥がメス体長約54〜63㌢)

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④-2.https://www.asianprofile.wiki/wiki/Capercaillieより引用のヨーロッパオオライチョウの求愛行動

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④-3.https://manabu-biology.com/より引用のキジオライチョウ(オス体長約80㌢、メス体長約55㌢)の首無し求愛行動

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   ④-1.、-2.、-3のライチョウたちもキジの仲間です。④-1.の写真はユーラシア大陸西部から中部の内陸部にかけて生息するヨーロッパオオライチョウです。繁殖期は一夫多妻で、オスは縄張りを持つが、冬には雌雄は別々となり、餌の多い地域に移動します。オスたちはしばしば森林の伐採地に集まります。これは「レック」と呼ばれる集団求愛行動を行うためです。このような競争的行動は「レッキング」といいます。他のライバルのオスの集まる中、④-2.のようにコンテストをするように胸を膨らませ、尾羽を半円形の扇形に広げ、首を空中に延ばすなど信じられないような努力をメスを魅了するために行います。そのメスを獲得して、レッキングで一番順位のオスはメスにたいはしる支配権を確保します。このような求愛行動は④-3.のキジオライチョウにも見られる行動です。

⑤-1.http://www.birdfan.net/2008/03/21/2323/より引用のタンチョウ(左がメス体長約130㌢、右がオス体長約140㌢)

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⑤-2.http://nagamarite.blog.fc2.com/img/20210308104430ef7.jpg/より引用のオオワシ(下がメス体長約102㌢、上がオス体長約89㌢)の求愛行動

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   大型の野鳥も大胆な求愛行動を行います。⑤-1.は生涯連れ添い、日本では貞節と長寿の神聖な象徴と考えられていますタンチョウです。繁殖期に絆を維持するためにタンチョウのつがいは、複雑で同調するダンスを踊りますが、それはむしろ型に嵌ったものではなく、通常はペアが首を後ろにそらし、ラッパのような大きな声を出して始まります。次にお互いの周りを精力的に跳んだりはねたりし、お互いにお辞儀をするために定期的に止まったりして、一生涯の相手を確認します。日本の猛禽類最大の⑤-2.の写真のオオワシの求愛行動は、空から地上まで互いの爪を握り合ったまま滑空する求愛行動が命がけということも知られています。 英語ではこの行為を「death spiral」と呼ぶようです。さすがは一生涯の相手への求愛。

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