第742回 縁起物の野鳥
①http://nenga.hana-sozai.com/2015/09/24/post-1038/より引用のイラスト
これから語ろうとする「縁起物の野鳥」は日本以外の国から伝わる野鳥の伝説の鳥で、鳳は雄、凰は雌とする揃って『愛の象徴』となる「鳳凰」や「末広がり」の吉兆のインドのクジャク、世界平和の象徴なるヨーロッパから来たドバト。また日本と中国では、フクロウは母親を食べて成長すると考えられていた為「不孝鳥」と呼ばれいた反面「森の賢者」と呼ばれ『智慧』の象徴と「不苦労」「福来」など、日本では五感の響きでも縁起物とされたりしますから、外しました。
②https://agri.mynavi.jp/2018_07_17_33078/より引用の縁起物のウズラ
私ははっきりいって、ちょっと前までウズラは鶏やアヒルと同じく、家禽であると思い込んでいました。実は野生種もいるということは、そんなに身近ではなく、予備知識もほとんどないということになります。通常にはざる蕎麦の添え物としてウズラの卵があるだけなのですから。ウズラの漢字表記は「鶉」で 「享」の字は「ずんぐりしている」といった意味を含み、そのウズラの鳴き声のききなしが「ゴキッチョー(御吉兆)」と聞こえるとのことで、縁起の良い鳥とされています。
③http://origin-navi.com/archives/843より引用の赤ちゃんを運んでくるコウノトリ
私がまだまだ幼い頃に今のように性教育が整ってはいませんでしたから「赤ちゃんはコウノトリが運んでくる」と親に教えられたら、私と弟の間が五つも離れていたので、近所の遊び友達が自分と年端も離れていない兄弟や姉妹を連れて遊んでいるのを見ましたら、なぜか空を見上げて弟や妹が早く運ばれて来ないかなと思っていました。コウノトリは本来ドイツではシュバシコウだったものが、日本に入ってくるときにコウノトリに変わってしまいましたが、幸福を運んでくるのです。
④https://www.tdma2050.com/oshidori-huhu-imi/より引用の夫婦円満のオシドリ
この④の写真のオシドリのつがいは手前がオスで、その奥側がメスです。このオシドリはのちにヨーロッパなどに輸出されましたが、日本固有の種で、その漢字表記は「鴛鴦」とされます『鴛』がオスを表し『鴦』がメスを表します。日本でこのようにつがいでひとつの漢字表記を持つのは、カワセミが「翡翠」で、やはり『翡』がオス、『翠』がメスを表します。そのつがい名の通りに、雌雄がとても仲睦まじく、いつも一緒にいることから『夫婦和合』の象徴とされています。
⑤https://tenki.jp/lite/suppl/usagida/2016/03/13/10751.htmlより引用の家内繁盛のツバメの巣
次に語るべき⑤の写真のツバメはここに語理ちゅうの野鳥の中では大変身近な野鳥だと思います。皆さんの住んでおられる街中に田んぼがない地域もあると思いますが、まだまだツバメは春先になるとやって来て、ツバメはカラスやヘビなどの外敵から身を守るため、家の軒先やお店の軒下に営巣します。そのため賑やかで活気があり、風通しが良く嫌な感じがしない場所を選ぶそうした理由から、ツバメは「商売繁盛」「幸運の訪れ」を意味します。その家は火事を出さないのです。
⑥https://travel.navitime.com/ja/area/jp/guide/NTJcts7007/より引用の長寿と家族愛のタンチョウ
最後に登場する⑥の写真のタンチョウは、日本で縁起の良いツルといえば、頭頂部の真っ赤なこのタンチョウが多く登場し、ほとんどがこのタンチョウで、それが今でも日本航空のシンボルマークにもなっています。よく皆さんもご存知のツルは千年、カメは万年。ツルは『福』『長寿』の象徴として扱われ、日本では吉祥文様として格の高い着物の柄によく使われています。また、ツルは一度つがいの相手を決めたら、生涯同じ相手を替えず『夫婦愛』『夫婦円満』の意味もあります。
※「一富士、二鷹、三茄子」は初夢に見ると縁起が良いとされたので、あえて外しました。