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第1414回 日本名でも日本の鳥ではない

①https://vimeo.com/ondemand/kimono5より引用の着物を羽織った金髪外人女性

   ①の写真は場違いかも知れませんが、金髪の外人女性が、日本の着物を羽織って、日本人の気分に浸っているのかと私は思います。野鳥の世界には意図して、日本の野鳥になりすまそうなんて、考える野鳥なんていません。遠い昔から殆どすべての鳥は自由に空を飛べるため、遠い国からやってきても不思議はありません。また遠い国からやってきた鳥が日本に降り立った地点が気に入れば、そこに住み着いても、なんら不思議はないく、またその鳥の名前に日本名をつけるのは人間です。

②-1.https://www.birdfan.net/2018/10/05/65360/より引用のスズメ(体長約15㌢)

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②-2.https://www.birdfan.net/2011/04/28/14435/より引用のニュウナイスズメ(体長約14㌢)

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   私は②-1.のスズメこそが日本の野鳥と思っていましたが、色んなことを調べていましたら、スズメの祖先はアフリカ大陸に生息しているハタオリドリで、それが時間をかけて濃厚技術と共にユーラシア大陸を経て、スズメとして日本にやってきました。その当時に『雀』として昔話の「舌切り雀」や平安時代に今のスズメの地位にいたのは、②-2.のニュウナイスズメです。ニュウナイスズメより体の大きかった当時外来種のスズメは、縄張り争いに勝ち、従来の雀を森に追いやりました。

③-1.https://www.birdfan.net/2017/10/20/56265/より引用のドバト(体長約33㌢)

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③-2.https://www.birdfan.net/2019/05/17/70628/より引用のキジバト(体長約33㌢)

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   スズメに次いで、私たちに身近な野鳥といえば、③-1.のドバトがいちばん身近な存在だと思います。しかし、人の集まるところにいるドバトは日本の侵略的外来種ワースト100に指定されています。前身がもともとヨーロッパの飼鳥のカワラバトでした。もう一方の最近では街中に進出度が高い③-2.のキジバトは日本では国内で繁殖する留鳥で、メスのキジに似ているというのが、和名の由来ならさぞかし日本固有種と思っていましたが、国内でしか繁殖しない、日本の鳥らしいです。

④-1.https://www.birdfan.net/2016/11/04/47276/より引用のハシボソガラス(体長約50㌢)

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④-2.https://www.birdfan.net/2018/12/07/66588/より引用のハシブトガラス(体長約56㌢)

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   童謡の「七つの子」で有名なカラスの④-1.のハシボソガラスが、昔でいうカラスでした。もともと街中にはあんまり姿を現さなかったので、真っ黒い身体故に、鳴けば不吉の前兆と言われました。また、もうひとつの街中でゴミを荒らす今ではカラスといえば、この④-2.のハシブトガラスは家庭に蓋付きのゴミ箱から、ゴミをポリ袋に入れて処理するようになってから街中に進出してきたカラスです。でもこの二種のカラスも日本だけでなく、ユーラシア大陸、特に東洋に多いのです。

⑤-1.https://www.birdfan.net/2020/11/06/80566/より引用のエゾビタキ(体長約15㌢)

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⑤-2.https://www.birdfan.net/2012/12/21/20716/より引用のイナバヒタキ(体長約17㌢)

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⑤-3.https://www.birdfan.net/2008/02/08/2141/より引用のイワミセキレイ(体長約16㌢)

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⑤-4.https://www.birdfan.net/2009/05/22/3924/より引用のリュウキュウツバメ(体長約13㌢)

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   チシマウガラスは千島に多く分布。エゾセンニュウは日本では北海道で繁殖。⑤-1.エゾビタキは蝦夷通過する旅鳥。エゾムシクイは本州などでも繁殖。⑤-2.の鳥取県因幡のイナバヒタキは迷鳥です。⑤-3.の島根県石見のイワミセキレイ日本では数少ない旅鳥または冬鳥として春秋の渡りの時に渡来します。北九州のツクシガモは九州北部に多く生息。⑤-4.のリュウキュウツバメは琉球に多く生息。リュウキュウガモは日本では琉球だけに生息。皆、地方にたまたま現れ名付けられました

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