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第853回 潜水ガモ

①Twitterより引用の潜水ガモの紹介

   以前はタイトルの「潜水ガモ」ではなく「海ガモ」と呼んでいたように思います。対する鴨は「淡水ガモ」で、今回は「陸ガモ」ということになります。鴨の仲間は非常に多種に渡っていますから、あの鵜の仲間のカワウとか、ウミウと単純明快に名付けることができないのです。「陸ガモ」であるマガモオシドリカルガモなどはよく語っていますから、この頃は「潜水ガモ」に焦点を合わせます。同じ鴨の仲間なのに、「陸ガモ」とどういうところが違うのか語ります。

キンクロハジロのつがい(左側がオス、右側がメス、共に体長約44㌢)

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   ②の写真はキンクロハジロのつがいです。「陸ガモ」との違いは、②〜⑤の写真の「潜水ガモ」はやはり「陸ガモ」と同じく、オスが派手な色合いで、メスは地味という基本的な鴨の仲間の雌雄の関係で、また四種とも冬鳥です。しかし「陸ガモ」が身体の中央に脚が生えていて、水掻きが大きく、歩行が得意に対して、「潜水ガモ」はお尻側に脚が生え、水掻きが小さく、歩行が苦手です。その中でもこのキンクロハジロは一番有名で、この〜ハジロ種は三種が有名になります。

ホシハジロのつがい(奥側がオス、手前がメス、共に体長約48㌢)

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   このキンクロハジロとよく似ているのは、④の写真のクビワキンクロと⑤の写真のスズガモです。同じ「潜水ガモ」の仲間だから似ているのかもしれません。金色の眼に黒い体色、翼が白いのがキンクロハジロで、クビワキンクロはその黒い首の中央あたりに茶色い輪があります。スズガモとの違いは、背中が黒で繁殖期には冠羽という頭の後の飾り羽があり、スズガモは背中には白い羽と細かい縞模様の羽が生えています。体長の大きさも似通っており、遠目ではわからないです。

④http://nkhome.sakura.ne.jp/tori0042a/tori0042a.htmlより引用のクビワキンクロのつがい(奥側がオス、手前がメス、共に体長約48㌢)

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   ③の写真のホシハジロだけは、ご覧のとおりに頭の部分が茶色いので、一番分かり易いと思います。ここでスズガモ以外の「潜水ガモ」の三種で共通点とは言えませんが、この〜ハジロの漢字表記は読んで時の如くで、分かり易いので紹介します。まずは②のキンクロハジロは「金黒羽白」③の「星羽白」は背中の白い羽の部分に、写真ではわかりづらいですが、転々と黒く星が散らばっているのが名前の由来になっています。④のクビワキンクロは「首輪金黒」で、首輪がつくだけ。

スズガモのつがい(奥側がオス、手前がメス、体長約46㌢)

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   ⑤の写真のスズガモは「鈴鴨」で、名前の由来は、飛ぶときの羽音が金属質で鈴の音に似ていることからきています。ほかの三種は見た目からでこのスズガモは聴いた耳からの名付けとなります。オスは黒い頭で緑の光沢があり、メスは全体的に褐色。嘴の基部に白い斑があり、キンクロハジロと配色が似ています。余りにもこの二種が似ていますから、それでは名前だけでも全く違う表現にしたのかもしれません。またこのスズガモと〜ハジロの違いは、スズガモ以外はカッコウホトトギスのように、托卵をすることです。

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