
第2247回 タカの代表種って
①https://www.google.co.jp/amp/s/chicodeza.com/freeitems/taka-illust.html%3famp=1より引用のタカのイラスト
今までに日本のタカの仲間としては「異端児」としまして、魚が主食の単独属のミサゴ、また蜂が主食の属ハチクマ、よく似た最大級の大きさの属クマタカ、狩をせず屍肉食の属トビ、実は飛行スタイルが正反対の野を擦るように飛ばない属ノスリに、野を擦るように飛行する属チュウヒの六種に加え、タカの仲間ではなく、以前からハヤブサ科であったハヤブサは最近ではインコの近種とされました。ハヤブサ属にはハヤブサにチョウゲンボウの二種がいますが異端児と致しますと、では日本のタカの本種といわれるタカは何でしょう。
②-1.https://www.birdfan.net/2019/08/23/72813/より引用のオオタカ(体長約50〜56㌢)

②-2.https://www.birdfan.net/2017/03/31/51454/より引用の飛翔するオオタカ

①のタイトルイラストやタイトル名のような「タカの本種」とか、今までにお送り致しました「異端児」とかは、勝手に私が言っていることですので、正式な見解ではありませんし、またタカ科の仲間にはオオワシやオジロワシ、イヌワシ、カンムリワシの四種は含んではいませんのであらかじめお断りしておきます。日本のタカ科の仲間で残っていて、タカらしい名前で、タカ科を代表する種に両②の写真のオオタカが上がります。このタカの漢字表記は「蒼鷹」「大鷹」で中型の種です。名前の由来の『オオ』は大きいからではなく、羽の色が蒼みがかった灰色をした鷹を意味します「蒼鷹(アオタカ)」に由来します。しかし徳川家から始まった鷹狩りに起用される代表的なタカです。本種はオオタカ属でなくハイタカ属です。
③-1.https://www.birdfan.net/2020/01/24/76542/より引用のハイタカ(体長約32〜39㌢)

③-2.https://www.birdfan.net/2019/02/01/67789/より引用の飛翔するハイタカ

ハヤブサとチョウゲンボウなら、ハヤブサ属ですのに、オオタカより身体の小さなカラスより小さく、またハトよりは少しだけ大きいかなと思われる小型の部類の鳥がオオタカと仲間といいます。なるほどオオタカは「蒼鷹」というくらいですから、大きさは関係ありませんが、両③の写真のハイタカの漢字表記は「鷂」「灰鷹」の二つありオオタカの体色が青みがかった灰色に対し、ハイタカは灰色が強いから名前の由来にもなります。ハイタカ属の模式種で、日本では、多くは本州以北に留鳥として分布します。鳥類や昆虫類等を空中又は地上で捕食し、最大の天敵は同じ仲間のオオタカで、体が大きなオオタカが入り込めない樹木が密生した森に巣が多いという事実があります。
④-1.https://www.birdfan.net/2019/07/19/72252/より引用のツミ(体長約27〜30㌢)

④-2.http://voiceofnara.jp/news247.htmlより引用の飛翔するツミ

ハイタカ属の仲間は二種だけではありません。両④の写真のハトよりも小さな日本で温暖な地域では周年生息します留鳥か、寒冷地では冬季に南下します夏鳥に分かれます。漢字表記は「雀鷹」はハトより小さな〜で「雀鷂」はハイタカより小さな〜ということです。主に小形鳥類を食べますが、爬虫類、小形哺乳類、昆虫なども食べます。本来ツミは、巣の半径50㍍以内に侵入するカラスなどの捕食者に対し防衛行動を行うことから、卵やヒナの捕食を避けるためにオナガがツミの巣の周囲で繁殖することがありました。オナガがカラスの襲来を知らせて、ツミが防衛するという共生です。ハトより小さな鳥がカラスに対抗します。
⑤-1.https://sekainotori.com/1677.htmlより引用のアカハラダカ(体長約30㌢)

⑤-2.http://moukin.blog121.fc2.com/blog-category-16.htmlより引用の飛翔するアカハラダカ

この三種に加えて、ハイタカ属の仲間には、両⑤の写真の日本では旅鳥のアカハラダカがいます。漢字表記は「赤腹鷹」で、名前の由来はそのままです。春秋の渡りの時期に、九州や南西諸島で数千羽以上の大群が観察されるしかない渡鳥です。猛禽類のタカ科の仲間にはオスよりメスの身体の方が大きいですが、この種は雌雄同色、雌雄同体です。ツミと並んで最小級のハイタカの仲間となります。平地から低山の森林に生息し、周辺の水田等を狩り場とします。食性は動物食で両生類、昆虫類、トカゲ、鳥類、魚類を捕食します。