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第1410回 草食の鳥

   ①https://hiyokoyarou.com/yasai-cut-hiyoko/より引用の野菜をカットするヒヨコのイラスト

   鳥の食性の殆どが、肉食と草食の両方とも食する雑食性が圧倒的に多いです。いちばん身近なスズメが良い例で、スズメを例えるときは、春から夏にかけては田んぼの稲に付く害虫を駆除してくれる益鳥(肉食)、そして秋になって稲が稲穂に代わって、お米が実り、そのお米をスズメが啄む頃には害鳥(草食)となります。また街中のゴミを荒らすハシブトガラスは、当然人間の残飯を漁るのですが、その残飯には肉けのものもあり、当然お豆や野菜などの植物性もあり、カラスも雑食です。

②https://hiyokoyarou.com/yasai-cut-hiyoko/より魚を捕食するカルガモ(体長約61㌢)

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   日本で草食だけの野鳥と調べましたら、この②の写真の水鳥で留鳥の鴨の仲間のカルガモがネットに載っていました。カルガモの他の鴨の仲間には冬鳥のマガモキンクロハジロ、また同じく留鳥のドングリを食べるオシドリなんかもいますが、いずれも水草や水中に生息する水生昆虫を食する雑食性の鳥です。あるネットに食性は植物食で、ヒナの頃には、水底性昆虫を食していたとあり、期待しましたが、写真の投稿に②のように、魚を咥えている写真があり、やはり雑食でした。

③https://blog.goo.ne.jp/taka_owl_bb/e/a48dab86e8a2fe97fa631ab5da447a22より引用の小さな虫をフライングキャッチするマメハチドリ(体長約4〜6㌢)

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   どのネットのハチドリの写真の殆どが、ハチドリがホバリングして、花の蜜を吸うようすです。その仲間のノドアカハチドリは、他の鳥と同じように、渡りの準備として蜜を吸うことで、脂肪を蓄え、元の体重の二倍にも増加させ、この脂肪分によって海の上での継続飛行を可能とします。ハチドリは蜜をエネルギーにして生きているのだと思っていましたが、やはりこれも③の写真のように、飛行しながら飛んでいる小さな虫をフライングキャッチしているので、ハチドリも雑食です。

④-1.Twitterより引用の左がドバト(体長約33㌢)と右のキジバト(体長約33㌢)

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④-2.https://www.birdfan.net/2019/02/08/67910/より引用の木の実しか食べないアオバト(体長約33㌢)

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   ハトの仲間が出すピジョンミルクに目がいきました。ピジョンミルクとは雌雄共に出る特有の植物性のタンパク質で、生まれたばかりのヒナは固形物を消化できないため、親鳥は素嚢乳が作られ始めると同時に採餌を止め、ヒナに与えます。これは鳩全てのことですが、残念なことに身近な④-1.の写真のドバトキジバトはそのピジョンミルクでも足りないタンパク質を虫やミミズを捕食することで補い、④-2.の写真のアオバトは海水を摂取することで補うため、この種が草食性の鳥です。

⑤https://ikimono-matome.com/より引用の熱帯雨林の分厚い樹木の葉っぱが常食のツメバケイ(体長約62〜70㌢)

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   世界で草食の野鳥を調べてみましたら、この⑤のツメバケイは、ヒナの頃の翼には、片方の翼に二本ずつ爪があり、この爪を使って巣とその周りを行き来します。しかし成鳥には爪は存在しなくなります。また大きな翼を持つ割に飛行能力は、木から木の間を飛ぶにとどまります。サトイモ科の樹木やヒルギダマシ類などの肉厚の葉を常食としています。また、ヒナが孵った直後にはその卵の殻を食べカルシウムを補うといいます。面白い事に、この鳥は水掻きもないのに泳ぎが得意です

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