見出し画像

第2242回 こんな鳥の縄張りも

①https://japan-castle.website/oshiro-lesson/castle-basic-nawabari/より引用の姫路城の縄張りの見取り図

   ①のタイトルイラストは「白鷺城」こと姫路城の『縄張り』です。縄張りとは今までに、紹介致しましたように、住宅建設予定地に杭とロープに、よって、その土地を囲んで、その土地に立ち入れないようにして、侵入することを拒み、ここは所有者のものであることを知らしめるものです。またヤクザ社会に於いては、ヤクザのみかじめ料目的のしまを示します繁華街の、組が支配する場所のことも縄張りでありますし、哺乳類や鳥類、魚介類、昆虫類にも、生きていく為の、食糧確保や繁殖にまつわる環境にも縄張りは存在致します。

②https://www.elle.com/jp/culture/g28572316/balmoral-castle-190801-hns/より引用のエリザベス女王安置場所のスコットランドのバルモラル城

画像1

   お城といいましても、①のような『白鷺城』みたいな日本のお城もあり、西洋のお城もあります。また西洋のお城はキャッスルと呼ばれ、イギリスのエリザベス女王安置場所のバルモラル城はが一躍注目の城となりました。この白の所有者はチャールズ三世であり、制作に関係致しましたのは、
アバディーン市建築家のウィリアムスミスに、開発業者はヴィクトリア女王とアルバート王配で、他には彫刻家のジョントーマスが設計に関わりました。普通は建設物の作成図は設計図ですが『白鷺城』こと姫路城をはじめとします日本のお城はの設計図は「縄張り」と呼ばれました。本丸をどこに置くか、二の丸や三の丸などの曲輪はどう配置するか、防御のための堀や土塁はどうめぐらせるかなど、城の全体像の設計のグランドプランが「縄張」です。 モノや範囲ではなく、城を設計する事、そして城の構造その物を意味しています。

③http://samaraw.com/fieldscope/daigamen/tamashigi.htmより引用の雌雄逆転のつがいのタマシギ(左がメス体長約26㌢、右がオス体長約22㌢)

画像2

   前回の「鳥の縄張りの目的」で、交尾、採食、繁殖のためが一番多く、食物の大部分は縄張りの外でとるものとか、求愛、交尾を行い、巣作りをしないもの、営巣だけが防衛されるもの、冬の縄張り、そして、休息場所のための縄張りの六つの要因があるとされます。その中で、圧倒的に縄張りを守りますのはオスの役目とされています。しかし、この縄張りを守っている野鳥がいます。③の写真の鳥は雌雄逆転の鳥でありますタマシギです。普通なら、この写真に写っています右の鳥よりも派手な出立ちの左の鳥は身体も大きなオスのはずでありますが、このタマシギに限りましては、雌雄逆転となります。従って、繁殖形態も一夫多妻で、メスがつがいにしたいオスに対して、求愛行動を致します。つがい形成のあとはオスがメスのために営巣し、産卵はメスの役目ですが、産み終われば、つがい解消、抱卵、子育てはオス。となれば、当然縄張りはメスが守ります。

④https://gulli515.blog.fc2.com/blog-entry-2345.html?spより引用のかつてのつがいのモズ(下がオス、上がメス共に体長約20㌢)同士の縄張り争い

画像3

   ④の写真は私の好きな鳥のひとつのモズです。肉食になからの鋭い鉤状のクチバシを持ちますが、鉤爪を持てなかった肉食の鳥で「鷹になれなかった雀」と揶揄されてますが、謎が多い速贄をしたり、繁殖期には、さえずりどころか漢字表記の百舌鳥にもありますように、沢山の舌を持つ鳥なので、ほかの小鳥の鳴き真似までして、つがい相手のメスに気を引かせ、最後は人なら婚約指輪の代わりに、求愛給餌でメスを射止めます。営巣はメスが選んだ場所に、抱卵時はせっせせっせとメスに給餌をします。ヒナが巣立ちを行っても、社会勉強を兼ねての実践給餌です。しかし、その家族想いのつがいのモズも、晩秋にもなりますと、オスが高鳴きをして、つがい関係は解消されます。雌雄がお互いに縄張りを持ちます。モズは小さな昆虫から、小さな哺乳類まで食す肉食の鳥です。どうしても冬場は餌が乏しく、それぞれの縄張りを持たないと餌の確保が出来ません。例え以前のつがい相手であろうとこの時期に縄張りに入る事は侵入者として、激しく追い出しにかかります。

⑤http://blog.livedoor.jp/aoirotoridori/archives/51225980.htmlより引用のかつてのつがいのカワセミ(左がオス、右がメス共に体長約17㌢)同士の縄張り争い

画像4

   ⑤の写真のカワセミも私の好きな鳥のひとつです。また私のハンドルネームの「翆野大地」の頭の『翆』はこれ一字でカワセミと読みます。あの構造色の青さに神秘的なものを感じます。そんなカワセミは、肉食のモズに似ています。容姿ではなく、カワセミの主食も小魚や海老などの魚介類と言う肉食です。また繁殖期につがい相手のメスに対して、求愛給餌を行います。違いますのは、カワセミはメスが選んだ場所に自分が中心に土手にクチバシから、突っ込んで穴を開けて、趾を使って巣穴を掘り、最後の仕上げの内装はメスが行い、産卵時にはメスのため、ヒナが孵るとなればヒナにもオスは給餌します。それが繁殖期が終わりますと、モズのように高鳴きこそしませんが、つがい関係を解消し、それぞれの縄張りを形成致します。写真のようにつがい相手のメスでも、成鳥となった我が子でも、縄張りに侵入した外ものとして、追い出しにかかります。そこで、モズのように猛禽類に近い鳥とは違い「トドメを指す」と言う事が分からず、相手を殺す事もあります。

いいなと思ったら応援しよう!