![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/39218554/rectangle_large_type_2_96d9271bcfe9f61f81969291ef93c5aa.jpeg?width=1200)
第1355回 貴重な白い鳥
①https://pixta.jp/illustration/23311369より引用の『白鷺城』こと姫路城
姫路城が名実ともに真っ白な『白鷺城』に改修工事を行なってから何年が経つのでしょう。私はあんなに真っ白にしなくてもいいのではと思っていましたが、人気は上々みたいです。私は真っ白でいいのは『白鷺』と呼ばれる白いサギの鮮やかな白い色が太陽に生えてなんて綺麗なことを知っているからです。『白鷺』の象徴である『白鷺城』が真っ白になって復元されたのです。ではそのお手本となった『白鷺』とはどんな鳥でしょう。白い鳥には、ハクチョウやツルだっていますのに。
②-1.https://www.norichan.jp/noyama/bird/shirasagi.htmより引用の『白鷺』のチュウサギ(体長約68㌢)
②-2.https://blog.goo.ne.jp/yocchi-bird/e/c22279c1666892f046213aa3e761904aより引用の飾り羽の付いたダイサギ(体長約89㌢)
②-3.http://qpon.quu.cc/yacho/sirasagi/より引用の後頭部に飾り羽のあるコサギ(体長約61㌢)
姫路城の別名の『白鷺城』は②-1.〜3.のチュウサギ、ダイサギ、コサギの三種の白いサギの名称を織り込んだお城の名前です。この三種のサギを紹介していきますと、初めのチュウサギだけは夏に飛来する渡り鳥で、写真は非繁殖期で、虹彩は黄色で、眼先やクチバシも黄色。後肢は黒いです。繁殖期になると背や胸部の羽毛が伸長し、眼先は青緑色に、クチバシは黒くなります。夏羽でもクチバシが黒くなり、背に飾り羽根が現れ、眼先が少々緑がかり、冬羽では写真の通りです。
③https://www.j-muse.or.jp/rika08/autumn/pr02/a01_2.htmlより引用の左から順番にコサギ、チュウサギ、ダイサギの三種の季節による比較
③の『白鷺』の中で一番身体が大きいのが、ダイサギです。全体が白色で、脚と首が非常に長く、クチバシも長く、脚は全体が黒いです。夏羽ではクチバシが黒くなり、脚の基部がわずかに黄色がかり、また写真のように、胸や背中に長い飾り羽が現れます。眼先が緑がかる婚姻色が現れることもあります。コサギは一番小さなサギです。写真のように、脚、首、クチバシは長く、足の指が黄色いことと、夏羽では頭に二本の長い冠羽が現れます。また背の飾り羽は先が巻き上がります。
④-1.冬羽の白いライチョウ(体長約38㌢)
④-2.オオハクチョウ(体長約140㌢)
④-3.タンチョウのつがい(左側がメス体長約130㌢、右側がオス体長約140㌢)
では『白鷺』の他に白い色の鳥といいますと、夏羽や普段は白くないのですが、高山に雪が積もる頃には冬羽で④-1.の写真のように真っ白な身体になるライチョウ。日本では冬になってシベリアなどからやってくるオオハクチョウやコハクチョウなどの仲間です。個体によっては鉄分の多い湖沼で水中の水草などを採食する際に頭部や首が錆色や黄褐色を帯びることがあります。鶴といえばタンチョウですが、日本には越冬のために飛来します。首や翼の先は黒くそんなに白くはないです。
⑤-1.https://zukan.com/jbirds/leaf85577より引用の右側が白型のクロサギと左側が黒いクロサギ(体長約62㌢)
⑤-2.http://bird.shigotoda.com/amasagi.htmlより引用の左側が夏羽のアマサギ、右が冬羽のアマサギ(共に体長約50㌢)
⑤-3.https://anzaitiryousitu.blog.fc2.com/blog-entry-118.html?spより引用の白いアルビノ種のハシブトガラス(体長約56㌢)
サギの仲間では『白鷺』のコサギ、チュウサギ、ダイサギの三種だけが白いのかいいますと、おかしなことに、⑤-1.のクロサギは岩礁で採餌すると普通の黒い種と、珊瑚礁の生息する白浜に棲む白色型の種に分かれます。また、世界一生息数の多いアマサギは夏羽は頭部や首、翼に飴色が入りますが、冬羽では全身真っ白な姿になります。またどんな種であろうと、 メラニンの生合成に関わる遺伝情報の欠損で、先天的にメラニンが欠乏する遺伝子疾患がある個体で、種別ではありません。