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第731回 紛らわしい「惑わし鳥」
①https://ja.pngtree.com/freepng/character--gesture--bird-illustration_4713345.htmlより引用のイラスト
②アナドリ(体長約26〜28㌢)
ちょっと前に野鳥の古名を語りましたが、世の中には『鳥』という定義が鳥類の鳥でない場合がおうおうにしてあります。この項ではこの紛らわしい『鳥』の名前を語った『鳥』でない昔の人が『鳥』にしてしまった『鳥』を語っていきます。最初は漢字表記で「穴鳥」です。当たり前のように調べていくと海鳥の②の写真のアナドリが浮かんできますが…
③https://www.seikatsu110.jp/sp/animal/am_mouse/111519/より引用のネズミ
その正体は「鼠(ネズミ)」でした。「穴鳥」というと、穴の中にいる『鳥』のことだと思いがちで、暗い穴に本来なら野鳥は入り込まないから、私はとっさにコウモリのことだと思っていましたが、実は「穴鳥」はネズミだったのです。その理由はやはり野鳥も樹木の間でさえずり、なかなか私たちには見えないですし、またネズミも穴をチョロチョロしますから姿を見せない「穴の鳥」
④http://コウモリ.xyz/2017/01/11/コウモリはなぜ洞窟に住んでいるの?コウモリが/より引用の洞窟の中のコウモリ
その「穴鳥」に間違えてしまったコウモリはというと「蚊喰鳥」ということになります。洞窟から夕方に飛び出して、夕闇をさまよい蚊を捕食します。夏が終わる頃の夕方にコウモリが飛んでいるのを見ると、ツバメが家路を急いでいるのかと思ってしまいます。また夜になってコウモリのように暗闇に舞う「丹鳥」が惑わします。
④https://www.tubaki.net/hotaruより引用の蛍
えっ漢字表記が間違えていると思われる方もいらっしゃると思いますが、ツルの仲間の丹頂(タンチョウ)でなく「丹鳥」なのです。古名みたいに「丹鳥」はやはりツルの仲間で「玄鶴」とされ、ソデグロヅルやクロヅルではないかと言われていますが、ここでは「惑わし鳥」としてホタルがその正体です。また昼間にしか飛ばない「夢見鳥」は古文で良く登場する「てふてふ」の蝶々です。
⑤https://news.nicovideo.jp/watch/nw2395953より引用のキツネ
今までに鳥だと言っては「惑わし鳥」であるとされていたのは、ネズミを除いてコウモリであるとか、ホタル、チョウチョとまだ鳥のように跳べる「惑わし鳥」でしたが、この項最後の「惑わし鳥」は哺乳類の動物です。なんと「木の実鳥」は樹上のサル、肉食禁止の時代にはこの動物の肉が食べたくてわざと鳥に見立てて「紅葉鳥」に仕立てられたシカ、お稲荷さんは神様だけど、人を化かすとされた「迷わし鳥」とされたキツネ。昔はいろんな『鳥』がいたものです。