第1698回 色んな鳥のプロポーズ
①https://twicolle-plus.com/articles/369316より引用のカタカケフウチョウ(別名:極楽鳥、奥がオス体長約26㌢、手前がメス体長約25㌢)
①の写真は極楽鳥カタカケフウチョウの身体を張った求愛ディスプレイです。私の原稿は全てスマホから投稿していますので、残念ながら動画を投稿することが出来ません。もし宜しければ、カタカケフウチョウとYouTubeで検索して頂きましたらより詳しくディスプレイの様子を見て頂けると思います。しかしながら、一般の野鳥達は、さえずりを持って、求愛ディスプレイとします。そのいい例が、どなたでもご存知の「ホーホケキョ」で有名な日本三鳴鳥の一つのウグイスがいます。
②https://innervate.exblog.jp/19939708/より引用のアカゲラ(体長約23.5㌢)のドラミング
ウグイスをはじめとして、殆どの野鳥はさえずりで繁殖相手のメスを探します。中にはさえずりだけでは飽き足らず、他の野鳥の物真似も披露してメスの気を惹こうとするモズのような野鳥もいる中、②の写真のアカゲラなどのキツツキの仲間はさえずる役目を担う鳴管筋がないため、さえずれません。そのため、さえずる代わりに木を突く時に出る音で、縄張りを誇示して、ここにいるのはこの場所を支配している自分であると、繁殖相手のメスを、縄張り内に惹き込み求愛するのです。
③https://www.google.co.jp/amp/s/plaza.rakuten.co.jp/imuski/diary/200702080000-amp/より引用のアオサギ(体長約93㌢)のクラッタリング
アオサギをはじめとします鷺の仲間は、コウノトリとも仲間となり、またその本基はペリカンであるといいます。私の住むマンションの裏には川が流れていて、よく夜でもサギが飛んでいて、時折「グェッ」と大きな声を発します。サギには鳴管という鳴き声を発する部位がありませんので、こんな呻き声になります。婚姻時期にお相手を探すためにサギたちは、クチバシを大きく鳴らす「クラッタリング」というディスプレイを使って求愛します。丁度カスタネットを打ち鳴らすように。
④https://ganref.jp/m/mukkun/portfolios/photo_detail/2648673より引用のオスのキジ(体長約80㌢)の母衣打ち
キツツキやサギの仲間は鳴き声を発することなしにこの二種はクチバシを使って音を立てて、それを求愛ディスプレイとします。それに対して、桃太郎でお馴染みの日本の国鳥であるキジは、鳴くこともしますが、キジのオスが翼を激しくバタバタバタと羽ばたかせながら「ケーンケーン」という大きな鳴き声で鳴く行動。 繁殖期の縄張り宣言の意味があると考えられています。河原や畑などかなり大きな声が聞こえます。縄張り内にメスを呼びこみ、ライバルのオスと母衣打ち合います。
⑤-1.Twitterより引用のオオジシギ(体長約30㌢)のディスプレイフライト
⑤-2.Twitterより引用のセイキチョウ(体長約13㌢)の求愛タップダンス
母衣打ちをするキジに対して、⑤-1.のオオジシギは「ズビャーク、ズビャーク」と夜中であろうとも大きな鳴き声を発して、大きく空高く上昇したと思うと、大きな尾羽をたなびかせ、ゴゴゴゴゥと空気抵抗する時の爆音でフライトディスプレイです。⑤-2.のセイキチョウはさえずりと同時に巣材をくわえながらジャンプを繰り返すという非常に複雑な求愛行動を雌雄ともに行います。この時,ジャンプと同時にパチンパチンという明瞭な音を発します。正にタップダンスディスプレイ。
⑥https://www.pinterest.se/pin/146789269091876506/より引用のキガタヒメマイコドリ(体長約13㌢)
⑥の写真の南米エクアドルに生息するキガタヒメマイコドリは、羽の共鳴により音を発生させる世界で唯一の鳥で、羽軸先端の太い風切羽が、隣接する7つの畝がある風切羽をこすり振動させることで音が出ます。スズムシは1秒60回で、一般的なハチドリが1秒間に80回羽ばたくのに比べ、マイコドリ科のキガタヒメマイコドリは1秒間に107回羽ばたくことで独特な音を発し、メスを誘う求愛行動としています。高速羽ばたきの為に発達した筋肉で飛行は不得手です。色んな鳥が世界にいます。