第1100回 有名な鳥の絵画
①http://eldmessa.net/diary.cgi?no=77より引用のイラスト
②-1.https://www.vice.com/amp/jp/article/gy3zbx/banksyより引用のバンクシーの鳩
②-2.https://globalnewsview.org/archives/9423より引用のバンクシーのパレスチナ、ベスレヘムの壁に描かれた作品の鳩
日本に関わらず世界的にみて、バンクシーの②-1.の絵はイギリスで、描かれているのは、数羽の鳩がカラフルな鳥に「アフリカに帰れ」と言っているというものであり、明らかに人種差別反対の意図で描かれているのにも関わらず、どういうわけかそれを理解できず、「差別的である」とのたまうような人々の苦情によって即座に取り除かれました。②-2.は平和の象徴である白鳩が防弾チョッキを身につけて、イスラエル軍の見張り塔に向かい、早期の平和を願っている鳩なのです。
③-1.https://soushi914.exblog.jp/4328487/より引用のエリック・ピークのオカメインコ
③-2.https://matome.naver.jp/m/odai/2142218957752146601/2142220528468441103より引用の小林重三の鳩のスケッチ
バンクシーもイギリス在住ならこの③-1.のオカメインコや鳥の絵画で世界的に有名なエリックピークもイギリス在住です。エリックをいろいろ調べてみると、鳥の図鑑に彼の絵がたくさん使われていました。それほどエリックの鳥の絵は真に迫った本物に近い絵画と言えます。同じく日本にも③-2.の鳩のスケッチの小林重三は大正から昭和の戦前・戦後にかけ、専門書をはじめ教科書や図鑑、カレンダー、一般書などに様々な動物や鳥の絵を描いた博物画における開拓者の一人です。
④-1.https://www.g-sekaisha.com/smp/item/taikan20.htmlより引用の横山大観 鶉
④-2.http://lempicka7art.blog.fc2.com/blog-entry-148.htmlより引用の伊藤若冲の動植綵絵より「群鶏図」
近代日本画壇の巨匠であり、朦朧体(もうろうたい)と呼ばれる、線描を抑えた独特の没線描法を確立したと言われる横山大観。④-1.のこの「鶉」における写実的な楢の葉の枯れ具合と、ウズラの佇まいは非常に良いと思います。この他にも「浅春」という早春の庭にやってきたウグイスを描いた絵があります。またこの④-2.の「群鶏図」は伊藤若冲の作品で、横山大観とは違い、写実と想像を巧みに融合し、自然を描いた奇想の画家で「動植綵絵」を完成させ、多岐に渡り活躍しました。
⑤https://www.artpedia.asia/magritte-the-large-family/より引用のルネマグリットの「大家族」
⑤の写真はルネマグリットの「大家族」という作品で、周囲のどんよりとした環境とは対照的に、中央には大きな平和の象徴である白い鳥とその中に広がる夏の空が描かれ、鳥はカットアウトしたような表現で描かれています。尾の形などからカササギとみなされており、この鳥は、家族単位内の愛と団結象徴するものであります。カササギはマグリットにとっては親近感のある鳥でした。マグリット作品において鳥は「幸福のきざし」をはじめ基本的に積極的な着想となっています。