第835回 慈鳥な野鳥
①https://www.photolibrary.jp/img404/143407_3906112.htmlより引用の鶏の背中を洗うヒヨコ
『慈鳥』と言うのは本来なら「カラス」のことを表す異名のひとつと言います。「カラス」には「烏」「鴉」「鵶」「雅」こんなにいっぱい一文字の漢字表記があります。日本の「カラス」はハシブトガラスとハシボソガラスの二種のことを表します。「カラス」は全身真っ黒で、不気味、ゴミ荒らしとか評判は悪いですが、育ててくれた親の恩を忘れず、成鳥になったら、年老いた親に餌を運んで口移しで食べさせ、面倒をみます。
②http://blog.livedoor.jp/fotuo0/archives/53507098.htmlより引用の「烏に反哺の孝あり」
②の写真は本来なら有り得ない異種のカラスが別のカラスに餌やりをしています。私がこの写真を採用したのは左の小さなカラスは成長した子供のカラスで、右のカラスはその自分の子供から、子供がとってきたのを、今まで給餌していたのが反対に給餌して貰っている。そんなカラスのイメージです。『慈鳥』とも呼ばれているカラスには「烏に反哺の孝あり」とは、親に対して孝心の厚いことのたとえを表しています。姿かたちより、こんな知能の高いカラスの真実があります。
③http://blog.livedoor.jp/sa_chi_no/archives/751118.htmlより引用の「鳩に三枝の礼あり」
何も親孝行な野鳥は『慈鳥』こと「カラス」だけではありません。またことわざには「鳩に三枝の礼あり」と言うのがあり、実は②の「烏に反哺の孝あり」の前の節にこの「鳩〜」があり、「鳩に三枝の礼あり、烏に反哺の孝あり」となります。その意味は『鳩は親鳥から三本下の木の枝に止まる。カラスは親に養われた恩を親鳥の口に餌を含ませて返す。鳥や獣でさえも育ててもらった恩に報いるもの』となります。このように、言葉を話せない野鳥ですら親孝行します。
④https://blog.goo.ne.jp/gouter2008/e/eb56ce57c029626bd81a15fd2fc98110より引用の親鳥スズメに従う若鳥スズメ
これらの教訓は何も日本だけのものではなくて、英語圏の国でも、"As the old cock crows, so crows the young."と言うことわざがあり、ニュアンスからして、日本の教訓の「育てて貰った親の恩を忘れるな」や「親を敬え」に対して「親鶏が時を作るように、若鶏も時を作る」→(親を習う子)として、日本のことわざに例えるならば「子どもは親の背中を見て育つ」に当てはまります。親も親として、しっかり人生を過ごしていなければ、子供が親に対して親孝行などしません。
⑤https://amanaimages.com/info/infoRM.aspx?SearchKey=25966000103より引用のウグイスに育てて貰っても恩を返さないホトトギス
これらの教訓に対して、『托卵』することによって、世に自分の子孫を残すと言うこのホトトギスやカッコウ、ツツドリ、ジュウイチなどの野鳥のことをことわざにしたのが「子が子にならぬ杜鵑」は親鳥は自分の子供を育児放棄して、育て親に丸投げして若鳥になるまで育てて貰うというのに、子は子で育て親の実の子を排除して、我がひとりだけのことしか考えない。自由を得るために育て親のもとを突然飛び出す。そんな恩知らずの人をホトトギスのようというとなります。
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