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第1565回 鳥のオスとメスの性比 ⑴
①https://birdstory.net/illust/7851より引用の鳥の雌雄別のイラスト
私たち人間も当たり前ですが、男と女の区別はあります。服装で男女の違いを決めつけることは出来ないですが、なぜか黒いモーニングを着て、ハットを被り、ズボンを履いているのが男の人で、赤いドレスを着て、男の人より髪の毛が長いのが女の人となります。トイレはもっと簡単で、青色の逆三角形の人形が男、赤色の三角形の人形が女です。しかし、鳥の雌雄の性比は※のイラストのようにやはり青いのがオスで、赤いのがメスです。しかし、その性比は複雑で多岐に渡ります。
②-1.http://himajin.moe-nifty.com/blog/2006/03/post_c932.htmlより引用のスズメ(左がメス、右がオス体長約15㌢)のつがい
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②-2.https://sumical.com/hato/pair/より引用のドバト(左がメス、右がオス体長約33㌢)のつがい
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野鳥といっても、世界は広いですから、皆さんもお住まいの日本の身近な野鳥から雌雄の性比を比べてみます。一番身近といえば、①-1.のスズメです。一見見た目は雌雄同色ですが、よく見てみると、右の顔の色の濃さと、頬の黒斑が濃いのがオスです。また、公園や駅のロータリーで何時も見られる①-2.のドバトも雌雄同色で、同じ大きさということになっていますが、繁殖期にメスを追い回し、鳩胸を膨らませているのがオスです。スズメと同じく、鳩胸の構造色の色が濃いです。
③-1.https://www.birdfan.net/2016/04/15/42549/より引用のハシブトガラス(左がオス、右がメス体長約56㌢)
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③-2.https://www.google.co.jp/amp/s/tenki.jp/amp/suppl/usagida/2016/03/13/10751.htmlより引用のツバメ(左がメス、右がオス共に体長約17㌢)
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同じく雌雄同色の鳥でも、黒っぽい野鳥である③-1.のハシブトガラスやハシボソガラスのカラスの仲間は、こうやって並んでいますと、雌雄の区別は付きますが、街中でハシブトガラスの二羽が離れている時なんかは、ゴミ置場近くの電線に監視役で止まっているのがオスで、ゴミ漁りの実行がメスです。③-2.の夏鳥として南の国から帰ってくるツバメのつがいの、雌雄分別の見分け方は、オスの尾羽の方が少しだけ短いことです。人間の近くに住んでいます野鳥は雌雄同色が多いです。
④-1.http://walkeriana1.rssing.com/chan-17506578/all_p1.htmlより引用のヒヨドリのつがい(左がメス、右がオス共に体長約28㌢)
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④-2.https://www.google.co.jp/amp/s/gamp.ameblo.jp/cl-020464/entry-10222604555.htmlより引用のムクドリ(左がメス、右がオス体長約24㌢)
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同じく身近な野鳥として、毎日のように姿を見ない日はないし、また鳴き声は年柄年中聴こえてくる④-1.のヒヨドリは雌雄ともに同色で、またさえずらないので、雌雄ともに「ヒーヨ、ヒーヨ」です。僅かに顔の一部が濃いので、判別しますが、写真が無ければ分かりません。同じくさえずらない④-2.のムクドリは、やはり雌雄同色です。こちらは集団行動が大好きで、一時は駅のロータリーで集団ねぐらを組み、社会問題になった事もあります。ペアでいる時だけ写真のように解ります。
⑤-1.http://uguisu-bird.com/archives/24より引用のウグイス(オス体長約16㌢、メス体長約14㌢)のつがいとされる写真
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⑤-2.https://www.birdfan.net/2013/07/05/23423/より引用のソウシチョウ(雌雄同色共に体長約15㌢)
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雌雄同色の野鳥で、どなたもそのさえずりの「ホー、ホケキョ」をご存知でない方はいない⑤-1.のウグイスは体長の違いで雌雄が分かれます。体長約16㌢のオスに対して、メスは約14㌢で、オスはさえずりますが、メスは地鳴きしかしません。このウグイスに対して、同じく藪中に生息している⑤-2.のソウシチョウも雌雄同色で、ウグイスのように体長の違いで雌雄区別が出来ているわけではありません。ご覧になってわかります様に、殆ど見分けが付かず、やや体色が濃いのがオスです。