第1716回 同じ仲間の鳥なのに
①https://hiyokoyarou.com/3biki-piypiyo/より引用の色の違うヒヨコのイラスト
身近な野鳥の中には、鳥同士なのになぜ、こんなに喧嘩するのかと思われるのが「鳶がくるりと輪を描いた」のトビとカラスです。異種同士で、食性が似通っていますし、河川などでの縄張りも同じですから、お互いに邪魔扱いする物同士です。また、身近は身近ですが、甘いものが好き同士で、春の時期に桜の花の蜜、秋には甘く熟した柿の実をを巡って、一方的に身体の大きな食いしん坊のヒヨドリが、身体は小さいけれど、負けん気の強いメジロを蹴散らし、独り占めにします。
②https://zukan.com/jbirds/question/3979より引用の左が雌雄同色のスズメ(体長約15㌢)と真ん中がオスと右がメスのニュウナイスズメ(共に体長約14㌢)
この異種間の鳥の仲の悪さは置いて於いて、同じ仲間の鳥の仲はどうなんでしょうか。②の写真は身近なスズメと、今では離れた存在のニュウナイスズメです。かつては「舌切り雀」に登場している『雀』はニュウナイスズメと言われていましたが、アフリカ大陸から流れてきました現在のスズメに居場所を奪われて、林や森に生息場所を移すこととなりました。昔の物語に「入内雀」があります。これはあくまで推理で日本古来の雀がこのスズメであるとはあながち本当かもしれません。
③Twitterより引用の左がドバト(体長約33㌢)と右がキジバト(体長約33㌢)
身近な野鳥の一つとして③の鳩がいます。スズメの二種と違い、鳩は二種とも私たちの身近にいます。よく公園、寺社仏閣や駅のロータリーやホームなどの人の集まるところで、人から与える餌を待っているのがドバトです。この鳩は集団行動が強く、また自分で採餌することはありません。これに対して対するキジバトは単独行動もしくは繁殖期にはつがい行動が多いドバトとは正反対の性格の鳩です。皆さんのお家で、朝から「テーデー ポッポー」と鳴き声を聴かれたら、それはこのキジバトです。別名をヤマバトと言われます。
④http://ikimono8000.blog36.fc2.com/?tag=カラスより引用の左がハシボソガラス(体長約50㌢)と右がハシブトガラス(体長約56㌢)
私たちの身近には③の二種のカラスもいます。街中で朝からゴミステーションのゴミ袋に入った生ゴミを漁っているのがハシブトガラスです。町内の誰よりもゴミの日を知っているカラスです。繁殖期以外でもつがい行動が強く、見張り番がオスで実行がメスみたいです。鳩と同じく集団行動が多いのがハシボソガラスでし。肉食が多いハシブトガラスに比べて植物食が多いです。写真は仲良く並んで歩行中ですが、縄張り意識が強く田園地帯では良くぶつかります。しかしねぐらは同じ。
⑤http://photozou.jp/photo/show/3015104/244812729より引用の奥側ハクセキレイ、手前セグロセキレイ(体長共に約21㌢)
この④のセキレイの仲間は実は三種います。写真にはキセキレイは写ってはいません。この鳥は最も綺麗な水流の上流が生息域です。近年北日本にしか分布していなかったハクセキレイが中流に生息して、キセキレイと棲み分けしていたセグロセキレイの生息域まで迫ってきました。セグロセキレイは日本創設に関わったとされる日本固有種的な存在。それに対してハクセキレイは水域を離れても平気で、良く皆さんも街のコンビニの駐車場でちょこまか歩いているのがこの鳥の特徴です。
⑥https://bogi88.blog.fc2.com/blog-entry-3011.htmlより引用の左がオスのイソヒヨドリ(体長約25㌢)と右がヒヨドリ(体長約27㌢)
⑥の写真に写っているのはヒヨドリとイソヒヨドリです。これだけを書いただけでは二種とも「ヒヨドリ」が付くので同じ仲間と思われます。ヒヨドリは大きな鳴き声「ヒーヨ、ヒーヨ」でお馴染みの樹上生活の野鳥で主に植物食です。対するイソヒヨドリは海辺から街中に進出中の性的二型の雌雄ともにさえずる地上生活の昆虫や節足動物を主食とします。ツグミやヒタキの仲間です。名前の由来はメスのイソヒヨドリが、ヒヨドリに似ていたからといいます。以前二種とも進出組です。
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