第1497回 スズメは乗っ取り犯
①https://scienceplus2ch.blog.fc2.com/blog-entry-944.htmlより引用のツバメの巣にスズメ
この①の写真はなぜかしら、ツバメの巣にツバメのヒナに混じって、スズメのヒナが混じっています。ツバメの親鳥がヒナに与えようと、わざわざ捕獲して来たエサをツバメのヒナより小さなスズメのヒナが早く大きくなりたいとばかりに、背を伸ばして、エサを他のツバメのヒナたちより早く頂いています。えっ、もしかして、スズメがツバメの巣に托卵したかとも思われるような光景です。やはりどんな野鳥も我が家たる巣に、別の種のヒナが混じっていても、育てるのでしょう。
②-1.https://www.advan-group.co.jp/times/tsubame_sudukuri/より引用の一般的なツバメの巣
②-2.http://tsubameblog.bird-research.jp/s/article/175671091.htmlより引用の人が補助したツバメの巣
②-3.https://www.ryoutan.co.jp/articles/2019/06/89036/より引用の人の手による人工のツバメの巣
最近のツバメの営巣も昔とは違って、だんだん形態が変わってきました。今でも②-1.のツバメの営巣が多いわけではありますが、近年では住宅事情の大きな変化があり、純日本形式の木造家屋は建て替えにより、鉄筋コンクリート製や軽量モルタル住宅の普及によって、今まで通りにツバメが泥や枯れ草を運んできても、民家の軒先に巣を架けることが困難なことが多くなってきました。②-2.の様に始めから、営巣のための土台造りを人がしたり、②-3.のような人工物の代替えもあります。
③-1.http://kujojimusyo.boo.jp/movtoritop/tori_SUMAHO.htmlより引用の木造家屋の屋根裏のスズメの巣
③-2.http://odanobuhide.blog70.fc2.com/blog-entry-1050.htmlより引用の天井の梁を使ったスズメの巣
③-3.https://www.google.co.jp/search?q=昔のスズメの巣より引用の樹木の洞を利用したスズメの巣
③-4.YouTubeよりスズメバチの空き巣を利用したスズメの巣
春先にやってきて、秋口には南の国に渡るツバメも私達の身近な野鳥ですが、一年中に昔から人とは切っても切れない身近な野鳥にスズメがいます。両種とも民家やその周りに営巣する人がいることで、外敵から身を守る手段をとっている野鳥です。ツバメ同様、③-1.の屋根裏や-2.の天井の梁または、-3.の庭などの古い樹木の洞の穴、-4.の納屋などに以前にあったスズメバチの古巣の再利用など、色んな私たちの住居の周りに、自分たちの子孫を繁殖すべく、工夫を凝らした営巣です。
④-1.http://kaonikki256.blog74.fc2.com/blog-entry-586.htmlより引用の角柱を利用したスズメの巣
④-2.https://www.google.co.jp/amp/s/inokou0518.com/archives/389/ampより引用のツバメの巣を奪うか再利用したスズメ
ツバメも住宅事情や田んぼの削減により、営巣には大変な苦労をしていますが、そのツバメより、もっと長く身近にいるスズメも、同じく営巣には大変な苦労をしています。とにかく、新建材の住宅には、屋根裏や戸袋、離れの納屋などないので、スズメはスズメなりに色んなところに営巣を試みます。④-1.は民家の近くにある電信柱の角柱の部分を使った営巣です。民家には最も身近にありますから、外敵もよりにくいです。④-2.は民家の軒先に作られたツバメの巣を奪う営巣です。
⑤https://alive-cr.com/uk/2021/01/04/雀は成長したらなんになる?/1393/雑記/より引用の怖いスズメの顔
昔話にスズメとツバメが兄弟で、その親が臨終を迎えた時の仕草で着の身着のまま駆けつけたスズメは親の死に目に会え、時間かけ身なりを整えやってきて、親の死に目に会えなかったツバメ。この話ではスズメが孝行ものとされましたが、このツバメの巣を奪って自分達の巣にしてしまう掠奪行為。またそれだけではなく、ツバメたちのヒナを巣から追い落とすことは托卵鳥と同罪だとは思いますが、スズメもまた、ツバメ同様に子孫を残して、生き延びていかないといけないのです。
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