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第843回 江戸言葉の鳥たち ⑵
①https://kurasu.tokyo/2016/05/27/下町町人のべらんめえな「江戸言葉」/より引用のイラスト
②https://東大寺-御朱印.jinja-tera-gosyuin-meguri.com/category/奈良%E3%80%80東大寺・大仏殿/奈良県・東大寺の大仏殿の「屋根・瓦・鴟尾」とより引用の「鴟尾の瓦 」
(さ行) 29.②の写真は鴟尾(しび)→鴟(ミミズク)の尾をかたどった装飾瓦。30.雀色時(すずめいろどき)→夕暮れ時、たそがれ時。31.鶺鴒の尾(せきれいのお)→北辰一刀流の基本的な構え。剣先を、鶺鴒の尾のように微妙に動かす。31.千年→寿命が千年あるということから、鶴の異称。例文:「一切れが 一年程の 御吸物」(鶴の肉を千切り)
③YouTubeより引用のミソサザイの巣
(た・な行) 32.鷹→夜鷹の略称。例文:「鳥さしの 帰る時分に 鷹が出る」33.鷹の爪→宇治茶の名。抹茶にする上等品。例文:「鶯や 鶉でも飲む 鷹の爪」(鶯餅や鶉餅) 34.③の写真はたくみどり→巣を作ることが巧みである鳥。ミソサザイ、ツリスガラ、エナガ、キツツキなど。35.田の鳥→鴫の字を分解して。36.鳥目(ちょうもく)→銅銭の異称。中央に穴があり、その形が鵞鳥に似る。例文:「鳥の目を 折助鷹に 取りほされ」(夜鷹につぎ込む) 37.鳥刺(とりさし)→竿先にとりもちを塗って、小鳥を捕えることを渡世とする人。38.鳶→町火消の異称。消火道具の鳶口を持つことから。例文:「安い鳶 あひるふさがり 鷹へそれ」39.鳶色→鳶の羽色。基準的色調で、当時鳶色が流行した。例文:「鳶色の 果をからすに 染直し」40.とってんこう→鶏の鳴き声 41.鳶に油揚をさらわれる→江戸時代は豆腐屋で油揚げを買うと、むき出しのまま紐で結んだ。42.呑込山の寒烏(のみこみやまのかんがらす)→相手の依頼を承知して、ぐっと腹に納めるために喉を通したという洒落。
④「火焚き」と呼ばれるジョウビタキの鳴き声
(は行) 43.羽白→鴨の一種。翼に白い斑点がある。歯白にかけて娘に見立てる。例文:「伴頭は 内の羽白を しめたがり」(主人の娘を狙う) 44.④の写真は火焚鳥(ひたきどり=ジョウビタキ)
鳴き声が火打ち石を打つ音に似る。例文:「夜は衛士の 庭にきて啼 火焚鳥」(衛士の焚火に掛ける) 45.一声→時鳥の啼声 例文:「百人の 中へ一声 ほとゝぎす」(百人一首中、ただ一首) 46.昼鳶(ひるとんび)→昼間、人家に忍び入って金品をかすめ取る盗人。例文:「これも縁 夜鷹になじむ 昼鳶」47.不届茄子の鴫焼き(ふつどきなすのしぎやき)→「不届きな」の洒落。「な」に「なすび」と掛けた。鴫焼は、茄子の田楽のこと。48.蚊母鳥(ぶんぼちょう)→ヨタカ 口から蚊を発生させていたと思われていた。
⑤https://kotobank.jp/word/すし-541612より引用の「みさご鮨」
(ま行) 49.鶚鮓(みさごずし)→鶚は捕えてきた魚を、岩陰に隠すが、それに海水がかかり自然に発酵したもの。50.椋鳥→地方出身の季節労働者。(特に信濃地方) 11月頃に、出稼ぎに来るため「椋鳥来る」といい、2月頃農繁期前に帰る為「椋鳥帰る」という。ムクドリは、江戸では冬鳥だった。51.目白押し→メジロには枝に止まって仲間と押し合うように並ぶ習性があるところから、多数の者が一か所に集まって押し合うかたち。52.雌鶏→諺「雌鶏勧めて雄鶏時をつくる」の略。夫が妻の言いなりになること。53.紅葉鳥→鹿の異称。晩秋に鳴く鹿の声を鳥の声にたとえたもの。秋の季語
⑥https://edo-g.com/blog/2016/02/yujo.html/yujo17_lより引用の江戸時代の「夜鷹」
(や行) 54.葭切→ヨシキリのように、早口で多弁な人。例文:「くろがもの 外によしきり 壱人付き」(もう一人の供の者) 55.⑥の写真は吉原雀→吉原に出入りして、その事情に通じた者。葦の中でよく鳴く葦原雀(オオヨシキリ)に掛けた。57.
夜鷹→夜間に辻などに出て、客を引く低級な売春婦。58.夜の鶴→夜、巣作りして鳴く鶴の声は、子を思って鳴く処から、子を思う親の愛情をいう。
⑦https://cookpad.com/recipe/868133より引用の「鴫焼き」に似た茄子の田楽
(番外編) 1.雉焼→鰹の切身を醤油につけて焼いたもの。元は雉肉に用いた調理法。例文:「雉子に焼かずば 食われまい 安鰹(雉も鳴かずば射たれまい)」2.⑦の写真は鴫焼→茄子の田楽。形状が鴫に似る。例文:蛤も 茄子も鰹も 焼けば鳥 3.千鳥焼→蛤の田楽。蛤も 千鳥となれば 茄子は鴫 4.雀焼→鮒を背開きにして串にさし、味噌醤油をつけて焼いたもの。形状が雀に似る。例文:鮒は雀になり 鰹は雉になり