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第1072回 野鳥の交雑種

①https://agri.mynavi.jp/2018_06_04_28124/より引用のマガモアヒルの交雑種のアイガモ(体長約50〜80㌢)のつがい

   私は食べることも好きで、若い頃はアイガモロースの照り焼きや燻製なんかを、脂が乗ってとても美味しい料理だと、チキンの照り焼きなんかよりも味があると思い、年末のおせちのひとつに入れて貰っていました。今ではスーパーなんかで手軽に手に入るものですが、その当時は高級品種でした。マガモアヒルをかけて、アイガモという品種を作る。昔の言葉の言い回しで普通はいない種を作ることを合わせますので『あいのこ』と呼び、かけてできた水鳥をアイガモと呼びました。

②http://tnt-lab.eco.coocan.jp/s/nat/marugamo/marugamo.htmより引用のマガモ雄とカルガモ雌の交雑種マルガモ(左側がオス、右側がオス体長およそ60㌢)

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   アイガモは人間の手によって生まれた品種で人工交配と言いますが、この世の中には、人の手を借りなくても、自然交配して交雑種が生まれるケースが増えてきています。昔にはなかった交雑種か生まれるには必ず理由があるはずです。そのひとつに冬鳥に対しての餌付けがあります。最近のバードウォッチングブームで、野鳥を集めたいが故の必要以上の行為で、餌を必死になって探す必要がなく、それ以前にもカモのオスの繁殖期の異常なほどの性欲でメスを溺れ死にさせたりします。

③https://chspmedia.com/HybridHidorigamo.htmlより引用のマガモ雄とヒドリガモ雌の交雑種のつがい(手前がオス、奥側がメス共に体長およそ48㌢)

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   また人の手にかかって品種改良されたアイガモや家禽されていたマガモがなんらかの形で野生化され、カルガモと交雑してその名もマルガモと言う交雑種が生まれました。一番多い交雑種はマルガモと言われていますが、やはりカモの仲間か一番雑種化することが多く、マガモを軸にして交雑種が生まれます。③の写真はヒドリガモの交雑種のつがいみたいです。問題なのは自然界の種の保存によって、交雑種は繁殖できないとされてきましたが、昨今繁殖能力のある種も登場しています。

④https://zukan.com/jbirds/question/4099より引用のセグロセキレイハクセキレイの交雑種セキレイ

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   鴨の仲間に交雑種が多いのは、マガモのオスには、相手のメスがマガモでも他のカモでも人間でいう強姦をしがちな傾向があるようです。専門用語でいうと、強制交尾ということになります。マガモにはその要素が強いのでしょう。しかし、マガモカルガモのつがいも自然界には存在するみたいです。雑種形成をすることが知られている種は鳥類全体の10%を越えており、ツクシガモ、オシドリ、マガモ、ハジロ、クロガモ、ホオジロガモ、アイサの同族同士の交雑種を行います。

⑤https://www.google.co.jp/amp/s/robin326.exblog.jp/amp/24110678/より引用のセアカモズシマアカモズの交雑種

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    これは何も鴨の仲間だけのことではありません。④の写真はセグロセキレイハクセキレイの交雑種、⑤の写真はセアカモズシマアカモズの交雑種です。またアカモズチゴモズツバメイワツバメムクドリギンムクドリコウノトリシュバシコウと今までに観察された交雑種がいる野鳥です。これに人の手が加わると、キジ雄とシャモ雌の交雑種とか枚挙に意図がいません。この交雑種には繁殖能力がほとんどなく、長くて二代しか続けられない禁断の恋なのです。

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